【留学偉人伝】ニュートンの手紙に学ぶ、留学先で知見を深めるべき11項目とは?
こんにちは、ゆうです。今日は、大天才ニュートンはある手紙の中で留学の秘訣について書いていたという、あまり世に知られていない話をしたいと思います。
1699年5月18日のことです。
ニュートンが友人のアストンに宛てた手紙の中で、旅先でどんな事柄について知見を深めるべきか、その11項目について書いています。
ざっと数えたら今から320年前の手紙なのですが、やはり天才に古今東西は関係ないのでしょう。その内容は現代の留学生にとっても当てはまる普遍的な価値があると思うのです。
彼ほどの天才科学者が留学するときに、何を気にして留学するのか気になりませんか?
きっと学べること、そしてそこから読者さん自身の留学に活かせる事柄は何かしらあることでしょう。
その昔、わたしは高校~大学までは理系の専攻で科学に携わっていました。ニュートンとわたしを比べるだなんて、恐れ多い話なのは重々承知です。でも7年間理系に携わり、オーストラリアに4年滞在していた経験があるので、これらを土台に、ニュートンの手紙の持つ価値と味を、私なりに読者の皆さんに届けられるかもしれません。
今日、本稿でするのは、そんな試みです。
ポイントを3つにまとめてみました。
ちなみに手紙の全文はこちらから読むことができます。
1.留学先で、「経験」と「観察」のどちらも必要
留学は科学ですか?
もしかしたらそうなのかもしれません。
留学も科学みたいに、未知の世界を冒険することですから、そういった意味では繋がっているのかもしれませんね。
小学校の理科のクラスのことを思い出してみましょう。「実験」は好きでしたか?マグネシウムを燃やしたり、pHを測ってみたり、計算は嫌いだけど実験は楽しかったという人がきっと多いと思います。教科書の上の学びなんて体験が伴わないから、つまらない。でも、実験は手を動かすから楽しかった!
こんな風に思っていたのではないでしょうか?
さて実験中に、理科の先生が「よく観察するのは大事です」と言っていたことはありませんでしたか?
わたしは大人になってやっとその言葉の意味が分かった人間なのかもしれませんが、「観察」こそが実験のかなめだと思います。
なぜなら、とりあえずやってみるけど、観察を抜きにしたら、それはただの「やりっぱなし」になってしまいます。「実際に経験する」のあとに、「観察」があってこそ、「生きた学び」に繋がるのだと思うのです。これが、教科書の学びとの、決定的な違いになるんだなと。
ニュートンは大科学者です。だから旅行や留学だって、実験の一種だと思っていたのではないかなと、想像しています。
最近の留学系・旅行系のブログやYoutubeを読んでいると、「経験こそが命」という主張をしばしば耳にしますが、「観察」が伴って初めて「経験」が活きるのではないかなぁと思う次第です。
それでは彼が手紙で書いた11項目を見てみましょう。
するとあることに気が付きます….
全部観察に関わっていることに!
320年前の手紙なので、項目が時代遅れかどうかはひとまず置いておいて、ニュートンが友人のアストンに伝えたかったことは、「よく観察するんだ!」ということではなかったでしょうか?
なんだか、「即実践」とか「やってみることが大事!」という言葉が独り歩きしている2019年だからこそ、ニュートンの手紙に込められたこのメッセージは価値を帯びるんじゃないかなと思うのです。
2.経験と観察のバランスで自らの殻を破る
有名すぎる、あのニュートンの重力発見のエピソード。
リンゴが木から落ちるのを見て、重力を発見した。
どうでしょうか。ニュートンが天才だったのは「観察」をちゃんとしていたからだと言えませんか? でも、もちろん「観察」だけじゃありません。その後に、「内省的な思考」を続けたから、重力の「発見」に至ったのだと思います。
こんなことから、「観察」もやはり「見っぱなし」「データの取りっぱなし」で終わったらダメなんだな、ということを気づかせてくれますね。「観察」のあとに「考える」プロセスが続いて、初めて意味を成すんだなと。
もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
リンゴが落ちたのはたまたまです。決して狙ってリンゴを落としたわけではありませんよね。
さて、肝心の留学の話ですが、留学先でたしかに偶然をものにするのは大切ですが、なにせ留学期間はとても短い。帰国するときには、セミの寿命並に留学はあっという間だった、と思う人が多いでしょう。
だから、自ら「行動」を起こしていかないと。そして、その行動の結果をよく「観察」し、「思考」をすれば、自己を突破できる。「」で囲まれた3つの言葉のバランスをちゃんと取れば、留学は成功する。
おお、なんというアタリマエのことを!
こんなことをわざわざ読むためにここまで記事を読んだのではない!
きっとそう思っている人が多いと思いますが、果たしてわたしたちは、この当たり前のことを十分にこなしていると言えるでしょうか?例えば、日々の生活の中で、「日記」を付け、自分のその日の行動を観察し、十分な思考を与えている人が、割合としてどのくらい居るでしょうか?
10%も居れば良いほうだと思います。
成功する留学だとか、失敗する留学だとか、色んな記事やビデオが乱立してますが、要は当たり前のことをやったら成果は出るし、何か魔法のような特別な解決法を探る前に、当たり前のことをしよう、という話なのだと思います。
魔法を探す前に、まず科学しよう。
これが成功する留学の秘訣だと、私は思うのです。
3.この11項目を現代風に書き直すと
時代に沿ったものに書き換えたり、同類項をまとめてみると、7項目くらいになりました。
最近は海外への距離が近くなったので、見聞を広めるために留学や旅に行く人が増えてきました。しかし、漠然と使っている「見聞」という言葉の具体的な意味は何なのか?
「見聞」を集め損ねないようには、もう少し分割して考える必要があり、手紙の11項目のリストを現代版にアレンジしたチェックリストに書き換えてみました。
2つの大きなカテゴリーになりました。
一見すると、相関性が無いように見えますが、私は、
という因果関係で捉えています。
この点について観察し、思考を巡らせることが、「見聞すること」の1つの意義だと思っています。
滞在先と日本との違いに目を向け比較すると、より深い洞察が得られると思います。このように、留学は、その期間中だけで完結する出来事ではなく、留学後に反復して思考の根を掘り下げることで、更にそこから価値を掘り出すことができるものであると思っています。
留学中に得た観察を元に、書いた記事の例を少しあげてみます。もしよかったら、合わせて読んでみてくださいね。小さな習慣の違いに気づくと、大きな驚きが見つかるんだな、ということを感じてもらえたら嬉しいです。
まとめ
いかがでしたか、ニュートンは科学者ですから、留学も科学のうちだと見ていたに違いありません。そんな臭いを漂わせている手紙であったと思っています。
単なるイケイケドンドンな留学ではなく、科学者が持つような、観察力と分析力を携えて行くからこそ、実り多き留学になるのではないでしょうか。
本記事が皆さんの留学の糧になったことを祈って、
それではまた!
1言語1人格。語学だけで終わらない語学の学習を始めとして、留学・海外生活について投稿しています。フォローしていただくと、語学の勉強が楽しくなります。