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ウィード(weed) いわゆる大麻について

最近日本でも耳にするウィードいわゆる大麻。アメリカはカリフォルニア州で2010年代から留学している僕にはとても身近にあるモノだった。今では合法的に嗜むこともできるが、ここカリフォルニア州でもソノ待遇は法的にも、また文化的な捉え方でも最近10年で劇的に変化していったのだ。今日はそのウィード、ここアメリカでのジェネラルな捉え方、また僕自身の経験をもとに意見していきたい。

2017年以前のWEED

2017年にカリフォルニア州で大麻の全般的な利用が合法化された。しかし、それ以前でもウィードは医療用として広く使われており、僕の感覚でも20%の学生は何らかの理由、例えば腰痛だとか不眠症だとかの理由で医療用で買えるグリンカードを持っていた。特にカリフォルニア州の西海岸は気候が栽培に適しているのもあってか、ほとんどの学生が大学四年間で一回は試してみたことがあるのである。2017以前は、そんな広く利用されているにも関わらず違法なものでもあったため、売買や所持は少々リスキーな面もあった。しかし逆に若者にとってはそのリスキーさがまた彼らの興味を誘ったのかもしれない。かの禁酒時代のアルカポーンのように、アンダーグラウンドであるからこその文化や経済の需要がそこにあったのだ。今の日本のこのウィード風情は、ソレが違法であるからこそのアトラクションがあるのかもしれない、何か悪いことをしているという背徳感やスリルは、まだあまり失うものを持っていない、または脳が発達しきっていない若者の興味を駆り立てるのだ。アメリカの刑務所にはウィードの売買などで大部分は黒人やマイノリティが懲役になっていた。これは別の機会に深く話したいが、このウィードはアメリカ社会に深く根強く張っている人種問題にも関係してくるのである。

合法化の現在

ウィードが合法化されてからのその文化や業界は目まぐるしく発展した。毎日のように新しい商品やより効果性の高い改良種が出回り、20年前と比べてウィード自体のTHC含量が何倍にも強力になったのだ。僕はLAに住んでいるがウィードを売っている店などは探さずにも目に入るほど増えた。どこでも簡単に手に入る。カリフォルニア州ではウィードを吸うこと自体、お酒を飲む事と同じぐらい普通にする事であり、逆に酒を飲むのが苦手な人はウィードの方がいいわ、と言う人もいる。何より飲酒で起きる二日酔いや健康被害はウィードでは起きないのだ。しかし最近、ウィードによる健康面の悪害は明るみになってきた。何より未成年のウィードの使用は脳の発達を阻害し、使用によって総合失調症やパーソナリティ障害などのメンタル障害を併発させることもあるのだ、(特に遺伝的にその可能性が高い人はなど)その人の人生は一生変わることになる。確かにウィードを吸ってなかったら果たして発症していなかったのでは、と言うのは悪魔の証明だが、僕の友達でもそういうことは実際にあったのだ。

社会人になって周りにウィードを日常的に使用している人もどんどん減ってきた。学生時代のように時間を持て余している時と違い、誰も、この競争の激しい資本主義アメリカ社会でウィードを吸っている時間など、どこにでもないのだ。効率性が正義である資本主義社会人にとって、もはやウィードなどは無益な趣味なのである。またその使用頻度はアメリカ社会格差模様をはっきりと見せてくれる、ブルーカラー層いわゆる肉体労働に従事している人や貧しい地区などで蔓延しているように感じる。逆にホワイトカラーの白人やIT系の人はコカインやアデロール(アンフェタミン系)の方をよく好む。それはもちろん仕事効率を上げてくれくれるからだろう。

僕のオピニオン

僕はウィードの使用は年齢で厳しく制限されるべきだと考えている。ウィードに限らず酒でもタバコでも他の薬物でもだ。しかし脳が発達しきり、自分で選択できる年齢、例えば20代後半以降の薬物の使用は、その人自身が判断をできる権利もあると考えている。自分の人生や身体の選択に政府がとやかく言うことではないのではないか。また、そういった物質を使用する際に正しい知識が必要なのは言わずもがなだろう。




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