詩「きみの居ない部屋」
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深夜に目覚める
冷蔵庫の明かりが漏れている
喉の渇きを潤そうと開けてみる
そこに置かれていたのは
きみと過ごした沢山の
想い出たちの走馬灯
ふとした瞬間
我に返って空っぽの冷蔵庫に気付くそんなうたた寝の幻をみたんだ
きみが居なくなって
目にするもの何もかも
色褪せていくだけの日々
その優しさを懐かしむ
もう姿をみることはなく
もう手にも触れられない
少し濡れた長いまつ毛や
髪を梳かすリンスの香り
だけど不思議なことに
きみの顔を思い出せないでいる
流した涙の向こう側
風に揺れるカーテンから
屈折する光が虹となって
きみを感じた
(透明人間になったんだよ)
そんな風におどけたきみの仕草が浮かんでも
何故だか顔が思いだせなくて__
きみの居ない空っぽの部屋
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