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【自由研究】 歴代ディズニープリンセス総まとめ③

超個人的な見解からディズニープリンセスをまとめていく企画、今日で最終回です。これまでまとめてきたものがこちら。


こうしてディズニープリンセス像を紐解いていくと、どんどんプリンセスが「人間らしく」、そして様々な舞台で描かれ出してきたことが見て取れます。

ティアナ(2009年)

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「プリンセスと魔法のキス」に出てくるプリンセス。
前回作品のムーランが1998年に公開されているので、11年ぶりのプリンセスの登場です。

ただ……
ごめんなさい!この映画見たことがない!!!
一般的にもあまり有名になっていない映画なのではなかろうか?

ある時1匹のカエルが現れて「自分は王子だ。プリンセスのキスで元に戻る」と告げる。しぶしぶキスをすると、なんとティアナもカエルになってしまった!果たして2人(2匹)は人間に戻れるのか?!?

という話らしい。うーん
なんか「美女と野獣」の要素もちょっとだけ入ってますね。

特筆すべきは、ディズニープリンセス史上初のアフリカ系プリンセスであること。ディズニーにとっても大きな挑戦だったのではないでしょうか。
偶然なのか、この年はバラク・オバマがアフリカ系で初めてアメリカの大統領に就任した年と同じでした。

ラプンツェル(2010年)

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一気に画風が変わりました。とてもリアル。
初の3Dで描かれるプリンセスストーリーだそうな。
ラプンツェルは、一番現代風なプリンセスな気がしますね。

よく笑い、怒り、悲しみ、前に進んでいく。応援したくなる子です。

ラプンツェルといえば、言わずと知れた名シーンであるこちら。
タイのコムローイ祭がモデルになっていると言われていますね。

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このシーンが好きで好きでたまらないので、わたしはDVDを購入しました。そう考えると、意外とDVD持っている。

本当に心が洗われるので、ぜひ聞いてみてください。


メリダ(2012年)

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「メリダとおそろしの森」のメリダ。

ごめんなさい、これも見たことないです。

ピクサー初のフェアリーテール & 初の女性が主役の映画だそうで。
乗馬が得意で弓の名手、「男なんていらねえぜ!!!」と強いメリダが手違いの魔法で熊になってしまった母を戻すために奔走し、母との絆を取り戻していく話だそう。見てないからなんともですが、あらすじ読む限り恐らく恋愛要素ゼロ。

プリンセスにはプリンスがいないと駄目だ、という固定概念を崩すきっかけになった一作かもしれません。ここでの挑戦が次作の「アナと雪の女王」に繋がっているような気がします。

ちなみに本作のエンディングでは、2011年に死去したスティーブ・ジョブスへの追悼文が映画のラストに表示されているよう。へーー!

エルサ&アナ(2013年)

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爆発的なヒットとなった「アナと雪の女王」。
当時ありとあらゆる場所で「ありの〜〜ままで〜〜〜」というメロディが流れていたので耳にタコができそうでした。

アナと雪の女王ではこれまでの作品とは一線を画している点が多々あり、まずはディズニープリンセス史上初のダブルヒロインであること。

そして、メリダに引き続き「男性を必要としないプリンセス」が描かれます。(アナはクリストフと結ばれるが、エルサには恋のお相手は現れず)しかも氷の魔法が使えてめっちゃ強い。

かつ、クリストフと最終的に結ばれるアナは、最初は他国の王子と結ばれそうな雰囲気を醸し出していましたが(二人で歌までデュエットし、出会ったその日に婚約を決める!)なんとその王子が悪役だったというトンデモ展開。これまでも王子以外と結ばれるプリンセスはいたけれど、ちゃんとした身分の王子が出てくるのに、そちらと結ばれないプリンセスは初めてかも。

さらに、この物語でも他の作品同様に「愛」についても描かれているのですが、「異性愛」ではなく「姉妹愛」に力点を置いて色濃く描かれています。

物語の中でアナが氷の魔法にかかってしまい、それを解くためには「真実の愛」が必要だとされるのですが、これまで当然のように描かれてきた固定概念としての「王子様とのキス」ではなく、アナとエルサの姉妹愛こそが真実の愛だとされ、氷の魔法を解く鍵となるからです。

真実の愛?いやいや恋愛関係以外にも愛の形って存在するよね。

ということを声を大にして描いている作品。
ディズニー黎明期の時代には、きっと描くことができなかったテーマだと思います。

また、この作品はエルサの「アイデンティティ(=自分らしさ)の獲得の物語」とも読み解けるかもしれません。自分らしさを見つけ、ありのままで生きる。世界と社会が境界線なく繋がり、「自分らしさ」を出せない / わからないという世相をよく反映しています。

これでいいの、自分を好きになって。これでいいの、自分を信じて!

モアナ(2016年)

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以前テレビで放送されているものを中盤からさらっと見ただけで、あまりしっかり見ることができていない作品…。

もはやこの作品でも主人公は恋愛を必要とせず、モアナは島を助けるために一人海へと飛び出し、力強く「自分とは何か」を見つけていきます。

「わたしはモトゥヌイのモアナ!」と村の名前とセットで自己紹介していたところから、後半部では「わたしはモアナ!」と高らかに歌って宣言しています。
所属や肩書きなどではなく、自分は自分なのだということに気付いていく。アイデンティティの獲得という点では「アナと雪の女王」のエルサにも通ずるものがあります。


ーーー

全3回に渡ってディズニープリンセスをまとめてきましたが、時系列で改めてまとめていくと、映像の変化は勿論、映画の中で描かれるテーマや価値観の変遷を実感することができてとても興味深かったです。まさに自由研究。

かつて男性に依存していたか弱い女性はもはや描かれず、自分の足で歩いていく姿が印象的な昨今のディズニープリンセス。
これから新たにどんな物語が描かれていくのか、期待を寄せたいと思います。

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