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天皇杯における浦和レッズの処分と、一部浦和レッズサポーターが犯した重罪。

(引用させていただいたサイトの記事)

9月19日、JFAから浦和レッズに対して、クラブとしての処分が下された。

1 2024年度天皇杯(天皇杯 第104回 JFA全日本サッカー選手権大会)の参加資格剝奪
2 譴責(始末書の提出)

非常に厳しく、選手にとっては整合性の取れない処分ではあるが、事件の社会的影響、JFAとして処分を下せる範囲として、致し方ない妥当な判断ではないだろうかと思う。


今回の処分発表によって、事実とされた違反行為について

(太字部分、JFA公式サイトより引用)
1. フィールドへの飛び降り
2. 相手チームのサポーター及び警備運営スタッフに対する暴力
3. 相手チームのサポーターに対する威嚇
4. 相手チームのサポーターエリアへの集団での押し寄せ
5. 相手チームのサポーターの横断幕やスタジアム内の設置物の損壊
6. 立ち入り禁止区域(券種外の入場可能エリア、関係者エリア、相手チームのサポーターエリア等)への不正侵入
7. スタジアム内を走り回る行為
8. 掲出不可エリアへの横断幕の設置

上記の行為に、総勢70名以上の浦和サポーターとされる来場者が関わったとされる。

70名以上となれば、明らかに常軌を逸していると表現されても仕方ない状況である上、その多くが暴力行為、破壊行為を行ったと考えると、もはやスポーツ興行としての体裁を保てなくなる状態であったと私は考えざるを得ない。
もしこれが、主要都市の中心繁華街で起きたのであれば、場合によってはテレビのニュース速報にもなりかねない事案であろう。

そのような行為が起こってしまったということは、日本サッカーの歴史における汚点と考えるのは無理もない話だ。
そうとなれば、JFAとして下せる最大級の処分を下さなければならないと判断したとしても、致し方ない。

また、ここで名前を出すことによって、この記事を読んだ方が運営担当企業に誹謗中傷や執拗な抗議電話などの業務妨害行為や名誉棄損に及んでほしくは全くないが、今回運営を請け負ったであろう株式会社テツ コーポレーションも、別都道府県の同業他社社員として天皇杯運営に携わった経験から考えると、被害者であるだろうと私は強く言いたい。
このことについては、次の章から詳しく話したいと思う。

70人以上の暴動など、恐らくどのスポーツ興行でも防ぎようがない

一部浦和サポーターを名乗る人間が、未だに愛知県協会の運営責任を問おうとしている。しかしながら、70人以上の人間が突如一斉に暴徒化してしまった場合、私はいま国内で行われているいかなるスポーツ興行においても、警備員や運営スタッフのみの力で暴動を抑えることは到底不可能であると考えている。

まず、暴動に備えて即座に70人以上を鎮静化できるスタッフ配置や講習を行っているスポーツ興行請負の運営会社、警備会社など存在しないだろうと考えている。たとえ、その運営会社や請負っている警備会社が、競馬、競輪、ボートレースなどの公営競技の警備を担当しているケースが珍しくない現状であってもだ。
この記事を読んでいる方の多くはスポーツ観戦でスタジアムにそれなりに通っている方だと思われるが、スタジアムに居て、物々しいと感じるほどの警備配置となっていることは殆どないであろうかと思う。
ましてや、現代は高齢化社会で、現状ほとんどの警備会社が、若い人材の確保に難儀しており、実際にスタジアムに何度も通ったり、様々なスタジアムに行っている方ならば実感しているだろうことであるが、試合業務に携わってる警備スタッフ、若い方を見かけることはほとんどないし、還暦を越えているであろう警備員を見かけることも珍しくないと思う。
このような方々で、若く体力のある暴徒化した、場合によってはフラッグに使う棒など凶器になり得るものを所持しているかもしれない集団に対して、強硬的に阻止しようとしても無力であるのは仕方ないだろう。たとえ公営ギャンブル場での講習経験があったからと言って、公営ギャンブル場は来場客の高齢化も激しいので対応できるが、名目上まっとうな一般市民である若い人に対して、何か危害でも加えることになったら始末書、そんな状況でなにかできるはずがない。

また、JFA公式から引用させてもらうが、このようにある。
本件サポーターらは、試合終了後ではあるものの、まだ多くの観客や関係者がスタジアムに残っていた状況において、集団で暴徒化し、スタジアムの各所において同時多発的に前記<本件サポーターらによる本件管理規定違反行為>1.から7.までの危険かつ乱暴な行為を行った。すなわち、本件サポーターらは、集団でフィールドへ飛び降りて、相手チームのサポーターエリアに押し寄せ、相手チームのサポーターや関係者に対し大声を出すなどして威嚇し、相手チームのサポーターや警備運営関係者に対して暴行を加えるなどし、さらには、相手チームのサポーターのウェア及び横断幕やスタジアムの備品を損壊している。本件サポーターらによるこのような暴動により、スタジアム内は騒然とし、一時的に警備運営関係者においても制御することができない無秩序な状態となり、相手チームのサポーターを含む観客、選手等の関係者及び警備運営関係者が身の危険を感じざるを得ない状況を招いている。このような状態は、警察が出動して収束するまで、約1時間あまり続いた―
仮に止めに入る目的で追いかけた人がいたとしても、70人以上の規模でこのような事態となってしまったことは、あまりに酷い状況であると言わざるを得ない。

少なくとも、運営や警備の請負元は完全に被害者である

私がJリーグの試合運営の請負元で働いていたからこその話であるが、天皇杯の試合運営は、通常であればJリーグの試合開催と比べても大幅に人員を減らして運営が行われる。
具体的に言うならば、多くのスタジアムで見かけるような案内などで比較的自由に動ける人員が、ほとんどいない上に、入場者数によっては、場内スタッフ一人に対する観客の数が、大幅に増えることもある。
なぜこのような状況になってしまうかと言えば、請け負うにあたっての利益がほとんどない程度の委託費しか払われていないからでもある。

そんな状況で、愛知県での名古屋グランパスのホームタウン内で行われる試合であるので、恐らく運営請負は名古屋グランパスの試合運営を請け負っている株式会社テツコーポレーションが、過去の実績にならって行っていたと思う。
しかしながら、まず試合開催にあたる直前まで、試合会場の変更という可能性もありながら、人員を集めたり、テツco.は警備部門を持っていないため、警備委託先との調整もする必要がある。

その上で、事前視察の結果を元に、人員の増員まで必要となったら、試合運営に関わる人員や使用備品、消耗品などは、実績を元に協会から支払われるのだが、変更可能性を持った人員募集や事前計画にかかった費用も考えると、恐らく実質的な利益が残っていない可能性もあるのではないかと考える。

このような、受託先すら利益にならないような事業を行ったうえ、試合当日までの経緯や、当日の事態における様々なことや、JFAや警察との後日対応や、愛知県協会に寄せられた様々な問い合わせや取材対応、一般の方々からの苦情を考えると、愛知県協会への強い責任を問えるものではないし被害者と言わざるを得ない部分はいくらかある。その上で、運営委託先であろうテツco.や警備委託先は、全くの被害者であるし、実際に運営にあたった人を含めて、浦和だけが責任を負わされるのはおかしいというのは、あまりにおかしいことであるし、それを問おうとするのはあまりに筋違いだろ思う。

それでも責任を問おうなどと宣うのだろうか、浦和サポーターや、一部のJリーグサポーターは。

サッカークラブが、明確にサポーターの管理責務を明示されてしまったことに関して

今回の処分の有責性として、サポーターの管理責務というものを、以下抜粋の通りに明示されて、処分が下された。

―天皇杯試合運営要項第30条第1項に、「参加チームは、自チームのサポーターに対して、試合の前後及び試合中において秩序ある適切な態度を保持するよう努める義務を負う。」と規定されていることから、対象者を含む本大会の参加チームは、自チームのサポーターの行為についての管理監督責任、さらには、自チームのサポーターに対して、観客や選手その他の試合に関わる人の安全を確保するために、適切な観戦マナーを守らせ、施設の適切な使用等を周知し、遵守させる責任(サポーターへの指導責任)を負う。
また、同条第2項には、「参加チームは、前項の義務の遂行を妨げる観客等に対して、主管協会と協議の上、その入場を制限し、または即刻退去させる等、適切な措置を講じなければならない。」と規定されていることから、自チームのサポーターによる危険な行為等が生じた場合には、参加チームは、速やかに、当該行為をやめさせるとともに、被害の発生及び拡大を防ぎ、観客や選手その他の試合に関わる人の安全を確保するために、即刻退去させる等の適切な措置を講じなければならない―
―本件サポーターらによる本件管理規定違反行為は、対象者がサポーターとクラブとの間のコミュニケーションを通じて適切な管理監督と指導を行っていれば、防止することができたものであるといわざるを得なかったものであり、対象者には、自チームのサポーターに適切な観戦マナーを守らせ、施設の適切な使用等を周知し、遵守させる義務があるとした天皇杯試合運営要項第30条第1項に定める指導責任(サポーターの行為についての管理監督責任及びサポーターへの指導責任)の懈怠があったものと認められる。
さらに、本件サポーターらによる本件管理規定違反行為の発生後も、対象者は暴徒化した本件サポーターらを即刻退去させるなどして本件管理規定違反行為を止めることができず、結果的に1時間あまりの間、スタジアムを警備運営関係者においても制御することができない無秩序な状態に陥らせた。したがって、対象者は、被害の発生及び拡大を防ぎ、観客や選手その他の試合に関わる人の安全を確保するために適切な措置を講ずるべきであるとする同条第2項にも違反すると認められる―

ここまでの管理責任をしっかりと明記されたうえで、ここまでの規模の懲罰を決断した経緯に関しては、以下のようなことも述べられている。

―これまでにも、対象者のサポーターが引き起こした問題行動による懲罰事案は、Jリーグ及び天皇杯を含めて2000年以降だけでも11件にも上る。サポーターの問題行動が起こるたびに、対象者が、再発防止に向け、様々な取組みを行ってきたことは一定程度評価するものの、残念ながら、そのような取組みにもかかわらず、対象者のサポーターによる問題行動は繰り返され、それらの問題行動は改善を見せるどころか、本件のような集団的に暴徒化するという許されざる暴挙にまで至っている。このような実態を直視すると、対象者による取組みは十分ではなかったといわざるを得ず、対象者にさらなる猛省と実効性のある再発防止策の策定及び実施を促すには、これまでと同様に罰金の処分を重ねたとしても、十分な効果は得られないと考えられる。
さらに、対象者のサポーターによる問題行動に係るJリーグによる直近の懲罰事案(2022年7月)においては、対象者は、罰金2000万円の懲罰を科されるとともに、「対象者が再びサポーターの行為に起因する懲罰事案を発生させた場合、無観客試合の開催又は勝点減といった懲罰を諮問する可能性がある」と強い警告を受けていた。本件はこの警告にもかかわらず発生したものである―

上記の懲罰文に書かれている2022年7月の事案の該当試合(22年7月16日のアウェイ清水エスパルス戦)に関しては、家族のスタジアムまでの送迎において、私自身も浦和のサポーターが罵声などの蛮行に及ぶ姿は見かけて、その酷い内容も耳にしており、一部の浦和サポーターではその内容を揶揄する誹謗中傷が行われたが、そのようなことをやれる立場ではなかろうと言うことは私自身が思っていた。

このようなことの積み重ねと、それに対するクラブとしての対処の怠慢が、この最大限であろう処分を下したことは、私自身も妥当であるとしか言いようが無いが、そんな私はJ1のアビスパ福岡サポーターであり、私の仲間でもあるアビスパサポーターも、過去に蛮行で何度も処分を受けた経験があり、世間的な評判がお世辞にもいいとは言えない。
故に、心の奥底では、サポーターの蛮行でここまでチームが責務を被るのは、あまりに行き過ぎであり、あまりに不条理な裁定であると感じる上に、一度裁定が下ってしまったことは、今後の裁定基準になる上、もし自分たちの仲間が同じように蛮行を働いてしまった場合、私の愛するチームにも選手に責が無いにもかかわらず、その影響を受けなければならないことを考えると、自らとは関係ないことではなく、他山の石としなければならないことだと深く感じた。

クラブや協会によってサポーターが徹底管理されることへの不安

今年、横浜FCがシーズン開始前に、コール隊及びコールリーダーの募集が行われた。

この件において、それまでコールのをリードしていた団体に対して、実質的な今までのコールの使用停止と、スタジアム内での活動停止が行われた。

それに至る経緯と言えるかわからないが、横浜FCのサポーターは、Jリーグのサポーターの中では「野蛮な存在」として揶揄されていた部分もあり、2018年の天皇杯では、「横浜ダービー」の相手でもある横浜・F・マリノスに対するチャント(応援歌)として、「うんこマリノス」などと歌ったことがJリーグのサポーターだけではなく、一部の他スポーツ好きにも話題になった。
私を含めて多くの人が、小学生が考えるような歌を真面目に歌っていて面白いと半ば嘲笑するように、大きな問題としては考えていなかったが、そうでない人の中には、横浜FCのファンやサポーターは、あまりに幼稚な存在だと思った人もいたであろうし、そのようなことをクラブ側が危惧するということは、十分にあり得たことであると思う。

このように、クラブとして横浜FCの価値向上の妨げとなると考える存在に関して、徹底的に排除して管理していくということは、ブランドとして横浜FCを守る施策と判断することは、致し方ないことだと考える。
しかしながら、その影響であるか定かはわからないが、それが逆効果として現れたのだろうか、J1リーグ戦でありながらホーム戦の観客動員数3,401人という異例の少なさを今季記録し、翌日に行われたJ3リーグのYSCCのホーム戦のほうが観客動員が多いという珍事も起きた。

そのような話題が今季あった中で、今回の件で浦和レッズから出された声明文となるリリースの中に、このような部分があった。

ー言わずもがな、浦和レッズというクラブはファン・サポーターのみなさまと一心同体であり、ファン・サポーターのみなさまによるチーム、選手、そしてクラブへの愛情によって存在し得ています。
しかしながら、クラブスタッフ全員がそうした強いおもいを抱きながら約30年間、愚直にクラブ運営を行ってきた中でいつしか考えが凝り固まり、眼前に起きる様々な事象への対応から柔軟さや客観的な視点が失われ、過去実績に縛られ過ぎた思考に組織として陥ってしまっていたのではないかとも感じておりますー
ー今回発表いたしました再発防止施策内には、新処分基準の策定を掲げております。
新基準の策定によって違反行為者に対してより厳しい処分を課すことや、その方針を示すことによって違反行為の発生を抑止することが重要な要素であることは事実ですが、最も重視すべきは、現在取り組んでいる策定業務や他の再発防止施策の実行を通じて、浦和レッズというクラブはいったい何を表現したいのか、誰にどう理解されたいのか、そして誰とどの様に歩んでいきたいのかということを私どもが改めて考え直し、その考えをクラブスタッフ一人一人が場面を問わず実践していくことであると考えておりますー
ーそして、「勝利のため」という理由で社会正義に反する行為を行う人を、サポーターとは認めません―
ー今の浦和レッズに必要なことは、これらの「当たり前」とクラブスタッフ一人一人が本気で向き合い、その姿勢を行動に移す事だと考えております。
クラブ理念の中に、浦和レッズが大切にする価値観として「革新と伝統」という言葉を謳っておりますが、それを実践すべき時がまさに今であり、これまで積み重ねてきた浦和レッズの歴史や文化を尊重しつつ、浦和レッズの本質を社会に提供し続けるため、他者からの意見に耳を傾け、ファン・サポーターのみなさまとの対話を重視する姿勢、社会の一員としての視点を大切にしながら、変わることを恐れない姿勢を強い覚悟と共に示してまいります。ー

正直、私は心の奥底でこのリリースを怖いと感じていた。
更に言うならば、このリリースがただ文面だけであって、改善など大してない方がマシと思う気持ちすらあった。

確かに、このリリース文にあるように、違反行為への厳正な対処というのは必ず進めるべきことであるというのは間違いない。たとえそれが浦和の魅力である大声援を率いるコールリーダーやコール隊であってもだ。
しかしながら、浦和レッズサポーターの強い自主性まで、変革すべき時であると、制限がかけられてしまったり、様々な応援することに関わる事項を、チームの管理や主導によって進められることがあったら、私は恐怖である上に、非常に悲しいことであると感じるからだ。

昨年の最終節に行った埼玉スタジアム、不甲斐ない成績に対して、各団体や個人が出している応援の横断幕を一切出さないという行動に出た。それによって作られたスタジアムの光景は、少し異様であった。
しかしながら、声出し応援適用試合であることもあり、浦和レッズの大声援は完全なものではないとはいえ確かにそこにあったし、その当時ACL決勝進出が決まっていたレッズに対して、一部のサポーター有志が、スタジアムを後にするサポーターに対して、ACLでのサウジアラビア渡航、そして現地での声援のお願いのため、自主製作であろうチラシを配っている光景を見た。
その光景に対して、私は感動したし、これこそが浦和レッズサポーターの高い自主性なんだと、とても感銘を受けた。

しかしながら、今回浦和レッズが出したリリースの「革新」「変わることを恐れない姿勢」によって、その自主性の多くが奪われてしまうことがあったら、浦和レッズのもつ魅力、埼玉スタジアムで試合観戦するという価値は保たれるのだろうか。
更に、もし浦和が自主性を重んじることよりも、サポーターを
徹底管理する方向に舵を切った場合、多くのJリーグクラブが、サポーターに対して同じような施策を追随するだろうと考える。

もしそうなった場合、Jリーグの魅力や価値というものは、保たれるのだろうか。

繰り返される蛮行は、サポーター文化を危機に陥れる

今回のことでサポーター文化が破壊されるということは、あまりに行き過ぎた考えだと私自身でも思っているが、現在のJリーグだけでなく、地方や都道府県リーグに至るまでの日本サッカーの魅力は、ファンサポーターによる自主性とDIY精神による、サポーター文化が一役買っている部分は大きくあると思う。
そのサポーター文化の中には、ヴァンフォーレ甲府サポーターによる「バス小瀬新聞」や、柏レイソルサポーターによる「柏でよりみちアディショナルタイム」などの有志によって作られるフリーマガジンも含まれていると思う。

しかしながら、横浜FCやここでは紹介していないがクリアソン新宿でも同様のことがあったように、サポーターの自主性よりもクラブ主導で盛り上げることが主流になった場合、私はスタジアムに足を運ぶ頻度が大きく下がると思う。

サポーター文化を終焉へと向かわせる切っ掛けを今回浦和サポーター作ったとなったら、一部の浦和サポーターが起こした蛮行はあまりに大きな罪であるし、一部の浦和サポーターは度重なる処分に対して「Jリーグはオワコン」などと宣っているが、本当に「オワコン」へと向かわせてしまった主犯者となってしまう。
だからこそ、多くの浦和サポーターが、浦和ばかりが罰せられると被害者意識を持つことではなく、しっかりと規律を守り、安心安全なスタジアムづくりに加担して、蛮行を二度と繰り返さないように、サポーター同士で監視の目を光らせて。行動していくことだと思う。そして、その上で、自分たちが持つ自主性も、しっかりと守り抜くこともしていってほしい。
そうでないと、被害者意識だけ持って当事者意識のない者によって繰り返される蛮行によって、他のサポーター文化すら壊す「加害者」へと被害者であると自認するサポータがなってしまうと、私は強く思う。それは自主性でもなんでもない。
しかしながら、同じことは私を含めた他のJリーグサポーターも他山の石として戒めておくべきことであることは間違いない。

また、サポーター文化がクラブ運営において、付加価値であるよりも管理責任における損失が大きいとなれば、私が経営者であるならば、そんな自主性を持った文化など害悪であると切り捨てるだろうし、人を雇ってサポーター文化であるかのように盛り上げたとしても、その費用がサポーターの自主性を履き違えた蛮行による損失が上回るのであれば、事業として損失が少ない方を選ぶのは普通だと思う。
とはいえ、私は自主性のある文化が好きだ。そのような選択肢になってしまうことが生まれないことを願いたい。

サポーター文化が、クラブを盛り上げて、経済的に支える存在であってほしい

私はサッカーが好きで、スタジアムで見るサッカーが好きで、スタジアムが好きで、スタジアムで行われる様々な催しが好きで、サポーターの歌うチャントが好きで、サポーターが作るコレオも好きだし、サポーターが協力して作り上げるものや、サポーター同士の交流も大好きだ。

正直、サッカーのプレーとか技術であるとか、誰がすごい選手であるとか、そういう部分には追い付けないところもあって、たまにスタジアムに行ってもあまり真面目に試合を見ていないこともしばしばある。

けれども、何週間、何か月も前から予定していくスタジアムも、ふらっと当日の思い付きで行くスタジアムも、どちらもとても楽しいと思う。
なによりも、スタジアムに居るという時間は、私にとっては人生の中でも上位に入る幸せなひと時であることは間違いない。
その幸せを支える一つは、私にとっては耳に入る応援歌や、スタジアムに来る人の会話や笑顔、ゴール時の感動や一体感、そのスタジアムでサッカーを楽しむために来ている人が作り出すものはとても大きなものがある。

そんな、サポーターやファンなどの来場客がいることによって作られる価値は、日本のサッカーの中でずっと守られてほしいと思う。
そしてそこで作られる感動が、いつまでもチームを支える存在であってほしい。


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