かおり

光の戦士で、闇の戦士でした。 いまは冒険者やってます。 雑記置き場として使いたいです。…

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光の戦士で、闇の戦士でした。 いまは冒険者やってます。 雑記置き場として使いたいです。 (C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

最近の記事

【FF14】純粋【創作】

「なあニグラス」  灰色の瞳をくりくりと輝かせ、グリザスはニグラスに話しかける。 「なんだ」  ニグラスは眼鏡を外して机に置き、少し面倒くさそうにグリザスを見た。 「ニグラスとブランカってどういう関係なんだ?」  随分流暢に話せるようになったものだと、呆れてしまった。教えたのはニグラスだというのに、余計な知識を入れ込んでしまったかと後悔する。 「なぜ気に掛ける?」  ニグラスはグリザスから目をそらし、持っていた本を開きなおした。理由を問われてうろたえるも、グリザ

    • 【FF14】ウルダハではいつものこと【創作】

      「ドロボーッ!!!」  サファイアアベニュー国際市場にけたたましく響いたそれは、買い出しをしていたニグラスとブランカスの耳にも聴こえた。 「ニグラス」  ブランカスはニグラスに声をかける。そわそわしている様子が伺えるが、普段から彼女のことよく見ている人物でないとわからないだろう。ニグラスは、もちろん察していた。 「……行かないぞ」  ニグラスは額に手をあててフゥッとため息をついた。 「困ってる人がいるかもしれない」  ブランカスがよりそわそわする。 「買い出し

      • 【FF14】だから僕は【創作】

         闇だ。深い深い闇。  体の自由はきかない。どんどん落ちていく。 「気づいてよ……ブランカス・フェローシャス」 -------------------------------------- 「ブランカ!」  目を開けると、ニグラスが心配そうな顔でこちらを覗き込んでいた。 「大丈夫か?またうなされていたので起こしてしまったが……」  ニグラスが優しく上半身を起こしてくれる。頭がズクズクと痛い。 「あ、ああ……大丈夫だ……」  情けないことに、弱々しい声しか出ない

        • 【FF14】死より冥き闇に【創作】

           ………痛い…………苦しい…………。  嫌だ、もう十分だ……。やめたほうがいい……このままじゃ壊れてしまう……。  ねえ聞こえてる? どうして……どうしてこっちを見てくれないの……?  気づいて……。 --------------------------------------  ウルダハで開かれた戦勝祝賀会によって、ニグラスと私の立場は一変した。アルフィノが率いていたクリスタルブレイブがウルダハの共和派・砂蠍衆によって囲い込まれ、全てが敵となったのだ。「暁」の賢人

        【FF14】純粋【創作】

        マガジン

        • 【FF14】創作小説
          15本

        記事

          【FF14】護りたいもの【創作】

           「暁」の賢人たちがひとり、またひとりと自己を犠牲にして自分たちを逃している状況に、ニグラス自身も焦りを覚えていた。自分に未来を見出し、全てを託されていく。頼られるのは慣れているとはいえ、ここまで他人と、自分の命を重く感じたことはなかった。  どこで気付けただろうか。どこで止められただろうか。絶対に覆らない現在は、どこかで変えられるきっかけがあったのだろうか。無駄とわかりつつも、身に起きたことを思い返しては後悔や自責に苛まれる。  地下水道を足早に移動しながら考えごとをして

          【FF14】護りたいもの【創作】

          【FF14】予感【創作】

          「英雄」 「エオルゼアの守護者」  ニグラスが、そう呼ばれることが増えてきた。私はニグラスと共に活動しているが、やはり「超える力」を持つ彼が特別なのだと感じる。彼の功績は讃えられるべきだし、妥当な扱いだとも思う。これに関してはとても誇りに思っている。  しかし、私はこの状況を知っている。  ニグラスに向けられる期待の眼差し。眼差し。眼差し。  なにか、嫌な予感がするのは私だけだろうか。  ニグラスがエオルゼアを護ると決めたのなら、私は天の果てまで運命を共にし、私がニ

          【FF14】予感【創作】

          【FF14】"彼女"との会話【創作】

          「ねえねえ、今日はなにしてんの~?」  そいつはどこからともなくやってくる。どうして私が活動している時間がわかるのか……これも「超える力」なる異能の力なのか? だとしたら使い方を間違えている。 「また貴女か……。どうしてそう私につきまとう?」  いつも通り上から声が聞こえるので、空を見上げるとなんと空飛ぶ椅子に優雅に腰かけていた。黒い短髪に入っている赤いメッシュが潮風に揺られている。いったいどういう仕組みで浮いているのか、まるでわからない。  私は定期的に”蛮族”と呼

          【FF14】"彼女"との会話【創作】

          【FF14】ヒトでありつづける為に【創作】

           夜、ブランカが「少し散歩をしてくる」と言って出かけて行った。夜と言ってもそんなに遅い時間でもないし、問題ないだろうと特に引き留めなかった。私もそうだが、ひとりになって考えを整理したりする時間は必要だ。常に一緒にいる必要はない。  しかし、帰りが遅い。いつもなら床に就く時間になっても、彼女は帰ってこない。さすがに心配になり、上着を羽織って宿屋を出た。フロントにいた案内人に「いってらっしゃいませ」と声をかけられたので、軽く会釈だけした。  ウルダハの夜は肌寒い。さすがは砂漠

          【FF14】ヒトでありつづける為に【創作】

          【FF14】特別でない存在【創作】

          「がッ――」  完全に油断していた。  今日は相棒のロスガル・ニグラスとは完全に別行動で、鍛錬の日だった。調子に乗っていたわけではないが、慣れない土地で奥まったところまで入ってしまい、振り返ると猛獣に囲まれてしまっていた。1対1では絶対に負けない相手だが、3匹もいるとなると話は変わる。走って逃げ切ることができればなんとかなる。しかし――。 「……参ったな…」  右足首に痛みを感じる。捻ったか、地面を踏みしめるとズクンと痺れる感覚がある。  私は死ぬのか?  死ぬことそ

          【FF14】特別でない存在【創作】

          【FF14】お互いを知るということ【創作】

           帝国軍との戦いが本格化するであろうというとき、作戦開始までの間で少しだけ余暇が発生した。私はこれから起こる激しい戦闘に備えて鍛錬に励むつもりだ。  相棒の黒い鬣のロスガル・ニグラスに声をかけると、彼は蛮族と呼ばれている部族たちにコンタクトを試みるとのことだった。 「これから帝国と戦おうってときだからこそ、現状敵と見なされている彼らとの相互理解が必要だと思う」  ニグラスは昔から異文化への興味が強く、特にウルダハに来て最初に目にしたアマルジャ族には特別な想いがあるように見

          【FF14】お互いを知るということ【創作】

          【FF14】その男、トラッハトゥーム【創作】

          「おっれさーま はたらく ようへいさーん♪でもふうしゃの げんりは しらないぜー♪らんららーるるる、ららららーん♪」  コボルド族が蛮神タイタンをすでに召喚していると聞き、取り急ぎタイタンに関する情報を集めている最中、この男—―トラッハトゥームに辿り着いた。トラッハトゥームはかつて海雄旅団に所属していたと言い、タイタン……もとい、"タコタン"を討伐したことがあると主張している。 「絶対ホラ吹きだ。奴には知性のかけらも感じられない。無意味すぎる」  トラッハトゥームから情

          【FF14】その男、トラッハトゥーム【創作】

          【FF14】未だ交わらぬ縁【創作】

           まだウルダハに来て間もない頃、ひとりの冒険者と少しだけ話したことがある。黒いローブに身を包んだ、エレゼンの女だった。恐らく相当の実力者であろう彼女は、突然こちらに話しかけてきたのだ。 「ねえ、君たちって新米冒険者ってやつ?」  特に否定をする必要もない為、そのときは肯定した。 「ふ~ん。この世界はいつだって新米がいるもんなんだなぁ」  そのエレゼン女性は呪術師のような身なりだった。魔法を扱うのが得意なのだろうか。ドラゴンの意匠が特徴的なモノクルと、ぼんやりと光る朱色

          【FF14】未だ交わらぬ縁【創作】

          【FF14】命の行き着く果て【創作】

          「弔いの文化とは、いつどこで始まったものなんだろうな」  冷たく、動かなくなった見知らぬ人の背中を見つめながら、ニグラスは無機質に口を開いた。  ブランカスはザナラーンの乾いた大地で素性も知らぬ遺体を運んでおり、ニグラスはその隣にいる。冒険者として受けた依頼とはいえ、見知らぬ人の埋葬を任されるとは思ってもいなかった。 「む。ニグラスなら知っていると思っていた」  ブランカスは遺体を背負い直して、ニグラスの方を見る。自分より体格の良い男性を運んでいるとは思えないほど涼しい

          【FF14】命の行き着く果て【創作】

          【FF14】詐欺にご用心【創作】

           世話になった冒険者ギルド――クイックサンドの女将・モモディ曰く、ウルダハという場所は金が全てとのこと。この地で成り上がるためには、とにかく金だそうだ。騙し、騙され、結果的に得をしたほうが上の存在、という世界なのだ。  金には困ったことはないが、別に裕福であったわけではない。恐らく自分が金や生活の質を上げることに無頓着なだけである。 ------------------------------------------------- 「ブランカ、悪いんだけど買い出しを頼まれ

          【FF14】詐欺にご用心【創作】

          【FF14】感情の名前【創作】

           期待を背負うということ。  それはエゴであり、本人にとっては至極どうでもいいこと。どう生き、どう死ぬかは誰がどんな期待をしていても、思い通りにはいかないものだ。 -------------------------------------------------  某国某集落。  同じ日に生まれたロスガルの男と、ヒューランの女がいる。  片方は生まれたその日から魔法の才に恵まれ、集落史上最も優れた天才児として扱われることとなる。夜空のような漆黒のたてがみと、それに浮かぶ2

          【FF14】感情の名前【創作】

          【FF14】PvP「クリスタルコンフリクト」でクリスタル帯に昇格したので書き殴る

          ごあいさつオッスオッス、かおりです。 パッチ6.1で実装された新PvP「クリスタルコンフリクト」のランクマッチにて無事クリスタル帯まで昇格しましたので、経緯とか気を付けていたこととか、思っていたことを書き殴りたいと思います。 後続へのアドバイスとかでなく、ただ私が感じたことを残しておきたいがためのnoteなので、いまランクマッチを頑張ってる人への参考になるものはないと思います。あまりにもあったまったこともあったため、「そうなんだ~」とか「わかるわかる~」程度に見ていただければ

          【FF14】PvP「クリスタルコンフリクト」でクリスタル帯に昇格したので書き殴る