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L-tra.|障害予防→パフォーマンスアップ情報配信

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スポーツ指導者のためのトレーニングマガジン!野球・サッカー・バスケの現場で活躍するトレーナー(理学療法士・柔道整復師)が、各競技に特化した「怪我予防のためのストレッチやトレーニン…
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#障害予防

パフォーマンスにつながる障害予防トレーニング

一般的な障害予防エクササイズではストレッチや体幹トレーニングなど、寝た状態で行うことが多いと思います。 柔軟性の低下は筋肉や関節に負担をかけやすく、最低限の柔軟性は必要であり、ストレッチは安定した状態(寝た状態)で行うことでリラックスして行えるメリットがあります。 さらに体幹トレーニングは、身体の中心部分の安定性を担い、強化することで四肢の力発揮がしやすく、コンタクトにも強い体となります。 これらの予防トレーニングの次に考えたいのは、 パフォーマンスにつながる予防トレーニ

腰を反ると痛む | バスケットボールでの腰痛の原因と予防

バスケットボールではシュート、リバウンド、ターンなどの動作が繰り返され、脊柱(背中)が動くことにより行うことが可能になります。しかし脊柱を過剰に使いすぎることにより、負荷が集中した結果、腰痛を招くことは非常に多くあります。 腰痛のなかでも腰を反ると痛みが強くなる腰痛はこの反った場合に起きる腰痛は伸展型腰痛と呼ばれます。 腰を反る動作を脊柱の伸展と呼び、伸展型腰痛は背骨の中でも腰にあたる腰椎と呼ばれ骨に対して過剰な伸展が繰り返された結果、発生することが原因として指摘されてい

投球障害予防のための連動性−肩・体幹−

投球障害予防シリーズ第2弾! 「肩−体幹の連動性」について紹介していきます。 ■投球障害とは「投球障害とは」については前記事を参考に↓ 投球障害につながる要因として、 前回の記事では柔軟性について挙げましたが、今回は筋力・投球フォームについて考えていきます。 前記事で述べたように、 投球障害において柔軟性低下が原因となることが多いです。 しかし、柔軟性を獲得できたとしても、肩の安定性が低下していれば、投球障害につながってしまいます。 投球動作は瞬間的に大きな力を要し

腰を曲げると痛い!!バスケ選手の屈曲型腰痛について

屈曲型腰痛とは!?屈曲型腰痛とは、身体を前屈した際に出現する腰痛を指し、スポーツ選手を含む多くの方々が発症しやすい病態です。スポーツ動作では「身体をまげる動作の繰り返しや腰の力で過剰に頑張ってしまう」などの非効率な身体の使い方によって引き起こします。 「腰が痛いからマッサージで改善!?」 腰痛に対して多くの方はこの様なイメージを持っていると思います。マッサージも良い治療の一つではありますが、屈曲型腰痛では痛みの根本的な原因である「動き」に注目し、改善を図らなければいけませ

成長期の踵の痛みの原因とは

スポーツを行っている小学生などにおいて踵の痛みを訴えることは非常に多くあり、この踵の痛みを繰り返してしまい安静と復帰を繰り返してスポーツ活動に制限を与えているケースも少なくありません。 踵の痛みは単なる成長痛と判断してしまいがちではありますが、実はセーバー病と呼ばれる成長期特有の怪我の可能性があります。 セーバー病とは セーバー(sever)病とは踵の骨である踵骨(しょうこつ)に痛みを訴える怪我として知られています。 セーバー病の特徴として10歳前後の男子に多く発生

成長期における足関節捻挫

成長期の発育段階にある小学生や中学生などでは身長などの発達が個人差が大きいため、相手とのコンタクトや衝突による、転倒や着地の失敗などが怪我の原因となることが多くなっています。 怪我の中でもバランスを崩して手や足をつくことによって、手関節(手首)や足関節(足首)の捻挫や骨折などが多いことが特徴としてあります。 足首の足関節の捻挫は下半身で特に多い怪我であり再発してしまうことが多い怪我です。 捻挫を繰り返してしまう場合には軽い着地でもバランスを崩すことで再発してしまうた

成長期における腰痛の正体とは

小学生から高校生の成長期にスポーツをしていて腰痛になった経験は一度はありませんか? 実は成長期の腰痛を放置してしまうと大人になっても腰痛に悩まされてしまう可能性があるのです。 私が関わるスポーツの現場でも腰痛を訴える成長期の選手は多く、痛み我慢してかなり重症化してから相談してくる選手が多いのも事実です。 実は成長期に起きる腰痛は背骨の疲労骨折、いわゆる腰椎分離症という背骨の疲労骨折の可能性が潜んでいます。 この腰椎分離症を放置してしまい、成人になっても腰痛に悩まさ

スポーツと脊柱の機能

脊柱とはいわゆる背骨のことを指し、椎骨という骨が積み重なり合い、上下にたわんだり、捻れることにより肩甲骨や骨盤を介して上半身や下半身と連動しダッシュ、ジャンプ、スイングなどスポーツでの動きを可能にします。 そのため上半身と下半身の多種多様な動きが要求されるスポーツには脊柱の柔軟性を含めた動きを獲得することは怪我予防はもとより、パフォーマンスアップにおいて欠かせない要素となります。 しかし、実際のスポーツ現場では大腿四頭筋やハムストリングスなど下半身のストレッチはかなり認知

膝前の痛みの原因とは?

小中学生などに成長期に起こりやすいオスグッドや成人であればジャンパー膝など呼ばれる膝関節の前側に起こる痛みを一度は経験したことはないでしょうか? 膝関節は、太股の骨である大腿骨と脛の骨の脛骨による脛骨大腿関節と、大腿骨とお皿の骨である膝蓋骨による膝蓋大腿関節の二つの関節よって構成されています。 膝の前側の主な原因として膝蓋大腿関節や膝の前にある靭帯や筋肉が付いている骨に対する負荷が積み重なった結果として、痛みが発生している可能性があります。 以前のnoteでも膝関節

下肢関節のセルフケア

セルフケアでは筋肉を解しストレッチをすることが一般的ですが、関節の動きを考慮し関節が噛み合う状態に改善することが最も効果的なセルフケアと考えます。 噛み合わない関節を無理やりストレッチすることは、壊れたドアを力づくで動かすのと同義と考え、ドアを直すには繋ぎ目を改善することが優先させると思います。 関節でも同様に関節部分を改善することで繋ぎ目がスムーズに動き、その後ストレッチにて柔軟性を改善することが望ましいのではないでしょうか。 ❶股関節股関節は球関節と呼ばれるグルグル

足関節トレーニング|鍛えたい3つの筋肉

足首(足関節)の怪我はスポーツにおいて起きる割合が多く、スポーツと経験していれば一度は何らかの怪我や痛みに悩ませられたことがあるのではないでしょうか? まず足関節のなかでも代表的な怪我である捻挫について考えてみましょう。 足首を内側に捻ってしまう捻挫は足関節内反(ないはん)捻挫と呼ばれます。足首を内側に捻ることによって足関節を補強する靭帯は損傷し、何度も繰り返すことによって靭帯は徐々に強度が低下してしまい関節が不安定な状態となってしまいます。 関節が不安定な状態にな

捻挫の後遺症!?足首の動きを改善しよう!!

|捻挫後いつまでも痛い原因は!?捻挫によって痛めてしまった靭帯はおおよそ4週〜6週間で組織は修復されます。 しかし1ヶ月以上経過しても痛みが残っていたり、不安定感が残っていることはないでしょうか?? またいつの間にか痛みが無くなったから運動を再開した。 など、自然によくなるケースもあれば改善しないケースもあります。 自然に良くなったと思っていても、実は柔軟性が改善していない、筋力が改善していないケースは多くあります。 では、なぜ組織が修復しても痛みが残ってしまうのでしょ

捻挫の後遺症!?足首の動きをチェックしよう!

足首の捻挫は程度が様々で、酷い捻挫は足首全体が腫れて歩くのも困難になります。 さらに酷い場合は骨折していることもあり、治るのに3ヶ月以上かかる場合もあります。。 このような場合は病院を受診し、適切な処置を受けると思いますが、 軽症の捻挫の場合、2.3日経過すると走れるようになってすぐにスポーツ復帰することが多いのではないでしょうか!? 痛みが軽減することでなんとなくスポーツ復帰できますが、足首本来の動きがしっかり戻っているのかを確認する必要があります。 |捻挫とは捻挫と

膝を守るために必要なトレーニングとは?

膝関節の怪我には相手選手と衝突などによって発生する接触型と、ジャンプからの着地などに失敗して発生する非接触型の2種類に分けられ、非接触型ではトレーニングによって再発予防することが非常に重要になります。 では膝関節を怪我から守るために必要なトレーニングはどういったものをイメージすることができるでしょうか? 膝関節が安定する仕組みについては以前のnoteで解説させていただきました。 前回もお話させていただきましたが、膝関節は曲げ伸ばしの動きには適した構造となっています。しか