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腰を反ると痛む | バスケットボールでの腰痛の原因と予防

バスケットボールではシュート、リバウンド、ターンなどの動作が繰り返され、脊柱(背中)が動くことにより行うことが可能になります。しかし脊柱を過剰に使いすぎることにより、負荷が集中した結果、腰痛を招くことは非常に多くあります。

腰痛のなかでも腰を反ると痛みが強くなる腰痛はこの反った場合に起きる腰痛は伸展型腰痛と呼ばれます。

腰を反る動作を脊柱の伸展と呼び、伸展型腰痛は背骨の中でも腰にあたる腰椎と呼ばれ骨に対して過剰な伸展が繰り返された結果、発生することが原因として指摘されています。

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伸展型腰痛は中学生や高校生にも多く、慢性化することで日常生活でも腰痛を抱えている選手少なくなく、悪化した場合には腰椎分離症という疲労骨折につながってしまう可能性もあります。

ではなぜバスケットボールで伸展型腰痛が発生してしまうのでしょうか。


伸展型腰痛の原因

腰椎に負荷がかかる原因として胸椎(胸周り)や股関節(脚の付け根)の機能が低下していることが挙げられます。

先述しましたが、バスケットボールではシュート、リバウンドなどジャンプや、ディフェンスやターンを繰り返すことが非常に多いスポーツです。また相手選手とのコンタクトなどで体を固定させることなど様々な要素が関わり、背中周りの筋肉が酷使されることによって胸椎や股関節の柔軟性の低下などを招く可能性があります。

伸展型腰痛を防ぐためには腰椎にかかる負荷を軽減するために隣接する胸椎(胸回り)や股関節を機能させることが重要なポイントとなります。

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伸展型腰痛を防ぐ体の機能

では伸展型腰痛を予防するために欠かせない胸椎と股関節の機能について解説し、一人でもできるセルフチェックを紹介していきたいと思います。

➊胸椎

まずは脊柱の一部分である胸椎です。

ジャンプなどには脊柱全体の柔軟性が必要になり、特に体を反るような伸展の動きが非常に重要になります。特に腰椎の上に位置する胸椎の柔軟性が低下した状態は腰椎に対する伸展の負荷が増えてしまい、伸展型腰痛につながる可能性が高くなってしまいます。

またシュートを打つ場合にも腕や肩甲骨と連動することによりスムーズな動作が可能になる重要な部位でもあります。

●胸椎セルフチェック

胸椎の機能をセルフチェックしてみましょう。

肘をつけた状態から鼻の高さまで持ち上げることが出来るかチェックします。持ち上がらない場合には胸椎伸展機能の低下を疑います。

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➋股関節

バスケットボールでは股関節の動きも非常に重要になります。

股関節は下半身と上半身をつなぐ関節で全身に力を伝達するためには大切な関節となります。ジャンプでは股関節を伸ばす伸展という機能が関わっており、股関節の伸展がうまくできない場合には、腰椎が過剰に伸展しまい伸展型腰椎につながる可能性があります。

またダッシュやストップなど加速や減速をする場合にも股関節の機能は密接に関わるため、機能を改善させたい関節なのです。

●股関節セルフチェック

片脚の状態からお尻を持ち上げられるかチェックします。足と体幹が真っ直ぐになるまで持ち上げられればOKです。

お尻が持ち上がらない場合には股関節伸展の機能が低下している可能性を疑います。

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胸椎と股関節の伸展機能は腰痛の改善だけではなく、ジャンプやターンなどバスケットボールのパフォーマンスアップをするためには非常に機能となるので、積極的にエクササイズを取り入れていきたい部分でもあります。

これらのチェックで痛みが強くなったり、痛みによりプレーに支障をきたしたり日常生活でも痛みが継続する場合には必ず医療機関を受診しましょう。


予防エクササイズ

最後に伸展型腰痛を予防するためのエクササイズをご紹介していきたいと思います。

●胸椎伸展エクササイズ

①胸椎伸展ストレッチ

胸を張るように、みぞおちを床に近づけるようにストレッチを行い胸椎の伸展を促していきます。

②ショルダープレス

股関節を曲げた状態で胸を張るようにバーを真上に持ち上げる動作を繰り返していきます。

●股関節伸展エクササイズ

③股関節伸展ストレッチ

股関節を伸展しやすくするために股関節の前方をストレッチをします。
片膝立ちの状態から体幹を連動させることで効果的に柔軟性を改善します。

④ヒップリフト

仰向けになり片脚の状態から体を持ち上げていきます。お尻の筋肉を使っている感覚を意識しましょう。

胸椎・股関節連動エクササイズ

⑤プッシュプレス

股関節を曲げた状態から胸椎と股関節を伸展させていきます。腰の痛みに注意して行いましょう。


まとめ

今回はバスケットボールで起きやすい伸展型腰痛について解説させていただきました。

バスケットボールでの腰を反った時に起きる腰痛にお悩みの場合にはぜひ試してみてください。

痛みによりプレーに支障をきたしたり日常生活でも痛みが継続する場合には必ず医療機関を受診しましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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