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足関節トレーニング|鍛えたい3つの筋肉

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足首(足関節)の怪我はスポーツにおいて起きる割合が多く、スポーツと経験していれば一度は何らかの怪我や痛みに悩ませられたことがあるのではないでしょうか?

まず足関節のなかでも代表的な怪我である捻挫について考えてみましょう。

足首を内側に捻ってしまう捻挫は足関節内反(ないはん)捻挫と呼ばれます。足首を内側に捻ることによって足関節を補強する靭帯は損傷し、何度も繰り返すことによって靭帯は徐々に強度が低下してしまい関節が不安定な状態となってしまいます。

関節が不安定な状態になると足関節の可動域は制限されやすくなり、筋力、バランス感覚の低下なども招き、再発する可能性が高くなってしまうので注意が必要になります。


【足関節捻挫について詳しくはこちら】


怪我を放置してしまうと?

スポーツでの怪我は捻挫に限らず"痛みが引いたから復帰"ということが浸透していると感じることが多々あります。

足関節捻挫では可動域制限、筋力低下、バランス感覚が下がるなどの機能の低下を引き起こすため、損傷した組織の修復に合わせて可動域、筋力、バランス感覚などをリハビリやトレーニングをすることで機能を改善することが必要になります。

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可動域制限|足首の動きが硬くなる
筋力低下|足関節で身体を支えにくくなる
バランス感覚低下|片脚立ちで姿勢が保てない


足関節捻挫では初回に捻挫する時期として小中学生の時期が多いとも言われています。

特に小学校高学年(9~12歳)においてはゴールデンエイジとも呼ばれ、自らの身体をバランス感覚など運動神経などが最も発達する時期でもあり、成長に伴う運動神経など発達にも影響を与える可能性があるため、小中学生での初めての捻挫では慎重な対応が重要であると考えられます。


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実際に捻挫を繰り返していると片脚立ちでのバランス能力が低下するとされており、片脚立ちの連続するスポーツにおいては動きのロスが増え、足関節以外への負荷が増え、腰痛や膝関節の怪我を招く恐れが出てきてしまいます。

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捻挫を繰り返している選手では「軽く捻った程度だから大丈夫」ということを言うことがありますが、「どうして軽く捻ってしまうのか?」について考える必要があります。

そのため足関節捻挫では受傷した直後から段階に応じたトレーニングを行うことによって機能低下を最小限に抑え、パフォーマンスを低下させないことが非常に重要になってきます。


足関節のトレーニングの重要性

先述したように、怪我してしまう原因としては、動かす範囲が制限される可動域制限と足関節を安定させる筋肉の筋力低下、身体全体を安定させるバランス感覚の低下が挙げられます。

【足関節柔軟性改善はこちら】


今回紹介するのは筋力低下を改善するためのトレーニングです。


足関節に対する機能的な部分をトレーニングによって改善することは誰もが行うことができるため、再発予防では欠かせない要素となります。

足関節を支える上で重要な筋肉として今回は3つの筋肉を紹介していきたいと思います。

鍛えておきたい3つの筋肉

①長腓骨筋と後脛骨筋

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長腓骨筋の外側から足裏の内側にかけて付いている筋肉で、足関節を外側に向かって動かす役割を持ち、後脛骨筋は脛の裏側から内側を通り同じく足裏にかけて付いています。

この二つの筋肉は足裏で交差し踵を持ち上げる動きをサポートする機能があり、足関節の安定性を高めるため、怪我を防ぐためには鍛えておきたい筋肉となります。



③下腿三頭筋

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ふくらはぎにある下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋の二つに分けられます。腓腹筋はスプリントやジャンプなど瞬発的な動き、ヒラメ筋は脛が前に傾くこと抑えるなど足関節を安定させる役割があります。

下腿三頭筋の機能が低下してしまうと踵を持ち上げる動作ができなくなってしまい、ダッシュやジャンプなどはもちろん、着地などの際に衝撃を吸収することができなくなり、膝などの怪我を招く原因になってしまいます。


足関節筋力チェック

では実際に足関節周囲の筋力が発揮できているかをチェックしてみましょう。

足関節筋力チェック|カーフレイズ

足関節の筋力は踵を持ち上げるカーフレイズという動きでチェックすることができます。

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カーフレイズ

母趾球と小趾球に均等に体重をかけながら踵をできるだけ持ち上げます。

筋力低下のある場合のカーフレイズでは踵が持ち上げられなかったり、母趾球や小趾球に傾いてしまいます。


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✔︎母趾球側に傾く | 長腓骨筋(脛の外側)筋力低下の可能性あり

✔︎小趾球側に傾く | 後脛骨筋(脛の内側)筋力低下の可能性あり


踵の傾きに加えて踵の高さ左右差もチェックしてみましょう。

足趾が曲がりすぎないようにつま先立ちをして出来るだけ踵を高くあげます。


踵が持ち上げられなかったり、足趾が曲がってしまう場合には足関節の筋力が十分に発揮できていない可能性があります。

【カーフレイズのエラーパターン】

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このようにカーフレイズで足関節の筋力をセルフチェックして、左右差や踵の傾きなどを確認してみましょう。


足関節トレーニング

セルフチェックをしたら足関節を安定させるトレーニングを行います。

先程説明した長腓骨筋、後脛骨筋、下腿三頭筋の3つの筋肉をトレーニングして踵を持ち上げる動作を安定させることを目的とします。


基礎トレーニング

①長腓骨筋トレーニング

踵と母趾球を浮かさないように膝を外側の向けていきます。
脛の外側に疲労感が出てくればOKです。

目標回数|10~15回×2セット


②後脛骨筋トレーニング

足趾が曲がらないように足首を内側の向けていきます。
脛の内側に疲労感が出てくればOKです。

目標回数|10~15回×2セット


③サイドブリッジ

長腓骨筋と後脛骨筋を連動させたトレーニングです。踵で地面を押し返し骨盤を持ち上げます。

下側の足では脛の外側、上側の足では脛の内側に力が入るようにしましょう。

目標回数|10~15回×2セット


④カーフレイズ

下腿三頭筋に対するトレーニングで、母趾球と小趾球に荷重させ踵を持ち上げます。
ふくらはぎの中央より下側に疲労感が出てくればOKです。

目標回数|10~15回×2セット


トレーニング後に筋力のチェックで行ったカーフレイズをしてみて踵の高さや上がりやすさなどを比較してみましょう。


応用トレーニング

基礎トレーニングで足関節の筋力を改善したらトレーニングの強度を上げることによってスポーツ中の動作に反映できるようにしていきます。

①シングルカーフレイズ
目標回数|10回×2セット


②スクワットカーフレイズ

カーフレイズのポジションからスクワットをして踵を落ちないようにキープします。

目標回数|10回×2セット


まとめ

今回は足関節に対するトレーニングをご紹介させていただきました。

足関節捻挫をはじめ、スポーツをする上では突発的な怪我を完璧に防ぐことが難しいです。しかし、日頃よりトレーニングを行うことにより1%でも怪我の可能性を減らすことは可能です。

これからは運動強度が徐々に上がり、対人的なプレーが増えることで怪我の可能性も増えます。

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