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膝を守るために必要なトレーニングとは?

膝関節の怪我には相手選手と衝突などによって発生する接触型と、ジャンプからの着地などに失敗して発生する非接触型の2種類に分けられ、非接触型ではトレーニングによって再発予防することが非常に重要になります。

では膝関節を怪我から守るために必要なトレーニングはどういったものをイメージすることができるでしょうか?

膝関節が安定する仕組みについては以前のnoteで解説させていただきました。


前回もお話させていただきましたが、膝関節は曲げ伸ばしの動きには適した構造となっています。しかし捻じれたり、左右に傾いたりする動きには不向きな構造となっています。


膝関節は太腿の骨の大腿骨とスネの脛骨によって構成されますが骨自体の適合性(かみ合わせのようなイメージ)があまりよくないため、安定性を補うために前十字靭帯や内側側副靭帯などの靭帯、半月板、筋肉などの役割が重要になってきます。


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靭帯や半月板は意図的には動かすことができないため、膝関節の安定には筋肉による安定が欠かせません。

前回紹介した下腿の内旋も、太もも裏の内側ハムストリングスという筋肉によって誘導されます。

下腿内旋を

スポーツでのダッシュ、ストップなどの切り返し、ジャンプからの着地などでは日常生活以上の負担がかかるた下腿の内旋のような構造的な安定に加え、筋肉によって機能的に安定させることが重要になってきます。


また膝関節を守るためにはこれらの筋肉のほかに股関節や足関節などの関節が安定していることが重要になってきます。

今回のnoteでは膝関節を守るために必要なトレーニングについて解説していきたいと思います。


膝関節安定化トレーニング

膝関節を安定させるうえで重要視したいポイントは、膝関節が曲がった状態では下腿内旋を保つことです。

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まず初めに膝関節に対するトレーニングを紹介していきたいと思います。

下腿内旋トレーニング
下腿を内側に捻り下腿を内旋させます。
太もも裏の内側に力が入る感覚が入ればOKです。


ニーアウト
次に下腿内旋を荷重をかけた状態でのトレーニングを行います。
膝のお皿の向きが4番目の足趾に向かうようにします。
この時に母趾が浮かないように注意しましょう。


ヒップリフト
ヒップリフトでは更に内側ハムストリングスと、内ももにある内転筋に対してトレーニングすることができます。


クロスオーバースクワット
下腿が内旋する膝関節の向きは足趾の外側に向けた状態でスクワットを行います。
膝関節を安定させる太腿の前の大腿四頭筋、内ももの内転筋に対して負荷をかけることができます。
脚を身体の後ろで交差させ、骨盤を正面に向けます。この状態で背中とスネが平行になるまで身体を降ろしていきましょう。


スプリットスクワット
脚を前後にした状態で骨盤を上下させていくことで前脚と後脚のハムストリングスや大腿四頭筋に対して負荷をかけることができます。


足関節と股関節の連動

膝関節の怪我を防ぐために更に大切な事は膝関節にかかる負担を減らすことです。

その役割を担うのが膝関節に上下にある足関節と股関節の2つの関節です。

無題2

理由として膝関節は股関節と足関節の中間にあり、この2つが上手く機能しないことによって膝関節への負担が増えてしまいます。

スポーツでは片脚で身体を支える連続となり、股関節と足関節の不安定性は膝関節での代償につながる可能性があります。

膝関節の怪我の防ぐためには足関節と股関節が安定させることは非常に重要になってきます。


【足関節についてはこちらの記事】


足関節-股関節トレーニング

足関節と股関節が不安定になってしまうと膝が内側に入る原因となり、膝関節の大きな怪我として有名な前十字靭帯や内側側副靱帯靭帯といわれる膝の靭帯を損傷するリスクがアップしてしまいます。

バランス

この上半身の傾きを抑えるには足関節と股関節を連動させ安定性を向上させる必要があります。

サイドブリッジ
足首で地面を押して骨盤を持ち上げることで、足関節と股関節の安定性を向上させます。


ヒップリフト
膝関節のトレーニングでも紹介したヒップリフトは足関節と股関節安定トレーニングとしても活用することができます。
接地した足の外側を浮かせることで足関節と股関節の連動性を高めることができます。


上半身トレーニング

最後に上半身の重要性について解説していきたいと思います。

上半身の柔軟性は先述した片脚でバランスを取る場合に重要になってきます。

特に並進運動といった上半身が横にスライドするような動きは、片脚で立った場合に下半身に対して重心の位置を安定させるためには非常に重要な要素となります。

並進運動


この並進運動を改善するためには上半身の柔軟性を改善し、下半身との連動性を高めることが重要になります。


上半身ストレッチ

脇腹を縮めることで反対側の上半身をストレッチしていきます。



体幹ー股関節連動トレーニング

上半身と股関節を連動させて片脚で身体を支えるバランスを向上させます。


まとめ

今回は膝関節の怪我を防ぐために必要なトレーニングについて解説させていただきました。

膝関節自体をトレーニングによって安定させることも重要なりますが、バランスを支える場所を鍛えることも重要になってきます。

膝関節の怪我で悩まされている方々にとって改善に役立ててもらえれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。


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