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2023年10月の記事一覧

天国はあると信じた方が、都合が良い

『葬送のフリーレン』で一番印象に残っている言葉。 この世界には、本当かどうかが分からないことが多い。 本当かもしれないしそうではないかもしれない。 虚数も9次元も、素粒子もダークマターも、本当にあるかは分からない。 そもそも、自分が今生きていることさえも、夢かもしれないし、本当かどうかは分からない。 それが知りたくて、中世にてデカルト達は議論した。 自分たちが認識しているものの中で、何からが本当なのかと。 そして、一番前提として出てきたのが、「我思う、故に我あり」だっ

「『現実で考えたらどうか』という尺度でしか創作を読まない人」って案外多いのかな?

「『葬送のフリーレン』のキャラ名をドイツ人の知人に爆笑された」という話を見かけて「金田一少年の事件簿」に対する「高校生がこんなに殺人事件に遭遇するわけないだろ」というツッコミを思い出した。 「葬送のフリーレン」という物語を読むと、むしろ「フリーレンはフリーレンという名前がいい」と思う。 「葬送のフリーレン」という話の最も強い作内ルールとそこから生成される世界観は、「観念によって現実は構成される」というものだからだ。  魔法は「イメージであり、イメージできないことは魔法に出来

世界が羨む日本人の特殊能力!日本人独特といわれる「日本耳」の不思議

私たち日本人は、当たり前のように日本語を使い、生活していますが、世界の人から日本人を見ると、日本人には、世界の人が羨む特殊能力があるというのです。 特殊能力を持つ日本人。 それは、すごいことなんです 日本人独特といわれる「日本耳」の不思議…日本人の気質や文化に関わっていた… 日本耳とは日本人には敏感かつ繊細に音を感じ取り、 音から様々なイメージを描く能力「日本耳」を持っている人がいます。 この日本耳を持つ人は創造性に優れ、 音から得られる情報を読み取る力に長けていると

富野由悠季、宮崎駿へのあくなき挑戦

私は子供の頃からガンプラなど触ったこともなく、正直いうとロボットなどカッコイイと思ったことは一度もない。 そんな私ですら、アニメを見る際には「ガンダム」の道を避けることはできなかった。 まあ、名作だよね。 だけど、もしまだ「ガンダム」を見たことない人にお薦めは?と聞かれれば、私なら基本線になる「宇宙世紀」シリーズを全部すっ飛ばす形でお勧めすると思う。 <ガンダムシリーズ> 【宇宙世紀シリーズ】 機動戦士ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ、逆襲のシャア、Vガンダム、 ガンダム

株価は予測できないということの意味を正しく理解しよう。

株価は予測できないというテーマを90秒で解説しております。 ご興味ある方はどうぞ! 株価は予測ができない。 統計的には、「答えを株価とする説明力の高い予測式が作れない」ことを意味する。 『ウォール街のランダム・ウォーカー』(日経BP)の著者で投資界隈で有名なブリンストン大学名誉教授のバートン氏も 「株価はランダム・ウォークする。(=ランダムに動く)」 とおっしゃている。 にもかかわらず世の中の多くの人がなんとか予測できないかと考え、チャレンジしている。 私自身も一攫

令和のこの時代に機動警察パトレイバーを初めて見た!

これまで少なからずガンダム、エヴァ、コードギアスなど少なからずロボットアニメを見てきた私ですが、これまで触れてくることのなかったパトレイバーに今回身を乗り出しました。 パトレイバーは攻殻機動隊で監督を務めた押井守氏が監督であることを知っていたので、前々からどこかで見たいと思っていました。 そして今回、初期OVAと呼ばれている「機動警察パトレイバー アーリーデイズ」を見ました。視聴にあたって制作年を確認していると1988年とあり、これはさすがに古すぎる!と思いました。そのた

「夏へのトンネル、さよならの出口」と「葬送のフリーレン」:後悔で前を向くための物語

「夏へのトンネル、さよならの出口」をAmazonPrimeで視聴。最近放映された「葬送のフリーレン」との共通点について、考えたことをメモしておく。 ●強い後悔に駆動される物語 「夏へのトンネル、さよならの出口」の主人公である塔野は妹を失い、深い後悔によって生きる力を失って死に近接する。ウラシマトンネルは「死後の世界のメタファー」だ。しかし、その死への近接が生み出した「特別さ」が、花城(ヒロイン)を呼び寄せる。でも「妹」を取り戻すために花城を失い、再び深い後悔を経験する。この

「葬送のフリーレン」から学ぶ日本文化史

最近、「葬送のフリーレン」の話題をよく耳にする。 驚いたのは、このアニメが序盤の4話分を「金曜ロードショー」の枠で放送しちゃったことだよ。 新作アニメとしては異例の扱いであり、いかにこの作品が別格かということだ。 作品の内容は、エルフを主人公にした異世界ファンタジーである。 もはや食傷気味ともいえる異世界物だが、この作品が他と一線を画すのは、原作が少年サンデーというメジャー誌の連載漫画ということだ。 異世界物といえば「なろう系」の専売領域かと思いきや、いまやメジャー誌がこのジ