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【広告主の視点】デジタル広告が使いやすい理由

こんにちは、kenjiです。今回は先日電通よりリリースされた「世界の市場予測」にてデジタル広告のシェアが5割に達する、という記事について、かつてデジタル広告の当事者であり、現在は広告主としてデジタル広告を使う側の視点で考えてみたいと思います。

の続きの続きです。前回記事をまだご覧になっていないひとはまずはこちらをご覧ください。

●最初の記事

●2回目の記事

●計測

前回までの記事では、デジタル広告が伸びる理由として、広告主視点の「使い勝手の良さ」を挙げ、その具体的な要因、特徴として「アップデート」と「マイクロ取引」について考えましたが、今回は「計測」について見ていきます。


とはいえ、デジタル広告の計測については、もはや周知の事実のため、実際に使う側の視点を盛り込んで考えてみます。


◎テストマーケティングしやすい

前記事のマイクロ取引にも言えますが、少額から実施でき、かつレポートもインプレッション(imps)、クリック、クリック率(CTR)、獲得数(CV)は媒体レポートにて速報値レベルである程度デイリーにて確認できます。とはいえ、そこまで頻繁に確認しませんが。


さらに計測ツールを使えば、アシストなどの間接効果もわかります。


新築分譲マンションの販売においては、まだ紙がメインということは何度か言及していますが、チラシ、折込、ポスティング、SUUMOなどのポータルサイトをベーシックなプロモーションラインとすると、これだけで月予算はそれなりにいってしまいます。


逆に言えば、これらをしていれば、よほどのネガティブがなければ、ある程度進捗していきます。デジタルプロモーションはこれらの施策のプラスオンになるため、頭からガッツリすることはあまりありません(商品によりますが)。


よって、デジタル広告のような少額ででき、かつ効果分析もできる施策は第二の矢として重宝します。当然、その結果によっては、以降は第一の矢がデジタル広告になることもあります。


◎二項対立の問題

この業界でよくあるのですが、デジタル広告を語るときに「紙かデジタルか」の対立構図になることがあります。よって、紙が効果がなければデジタル広告にシフトします。当然、そのような状況では紙で苦戦してからのシフトチェンジのため、予算が少なくなっていることも多々あり、そういった意味でもデジタル広告は使いやすいです。


◎本来は相乗効果を狙いたい

とはいえ、本来はクロスメディアとしての相乗効果を狙いたいのが本音です。最近は紙(オフライン)とデジタル(オンライン)をつなぐというOMOという概念もあります。その一つのツールとしては、二次元コードやARなどがハブとしての役割になりますが、まだまだ現場レベルだと浸透していません。


ちなみに、新築分譲マンション業界では、一つのプロジェクトにつき、広告代理店を2社にお願いすることが多いです。一つは、総合広告代理店さん、もう一つはWEB代理店さんです。その中では、総合広告代理店さんがメイン代理店さんとして、プロジェクトのコンセプトメイクや実際の各種広告(主に、紙)の扱いを担います。具体的には、4マスメディアやOOHなどの媒体出稿の提案や進行管理に加えて、広告用の素材収集や制作、各種広告物件(主に、紙)を扱います。


WEB代理店さんは、デジタル広告の扱いをします。


このあたりは専門性が要因ですが、広告主としてはできるだけ相手先は一つにまとめたいのが本音です。また、このような代理店さんの縦割り体制も、二項対立の構図を作り出す要因にもなってるように思います。


●CVとの相性が良い

新築分譲マンションでいえば、CV指標の一つが「資料請求」です。資料請求は公式ホームページでしてもらうため、施策の相性でいえばデジタル広告の方が良いです。顧客動線がシームレスにつながるからです。他の業界もカスタマージャーニーの中の顧客とのファーストコンタクトが公式ホームページという建て付けが多くなった今、計測性も相まって、デジタル広告への出稿は増える傾向にあります。


●使い勝手が良い

いかがでしょうか?3回に分けて考えてみましたが、大企業以外の中小企業やベンチャー企業においては広告予算が潤沢ではないため、デジタル広告の「アップデート」「マイクロ取引」「計測」という特徴は非常にとっつきやすいです。サブにもなるし、メインにもなる。まさにユーティリティプレーヤーです。一か八か感もそれほどなく、社内承認も取りやすいです。ということもあり、世界の広告におけるデジタル広告が5割になる、という予測も、肌感覚としては納得感があります。






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