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人気なら売ればいいじゃん♪ができない理由〜デジタル広告とマス広告の違い〜

こんにちは、kenjiです。先日電通の赤字ニュースが報道されました。同じく、先日発表された電通のリリースで「世界の広告の5割がデジタルになる」という見立てもあります。

また、こちらも先日報道されたサイバーエージェントの好決算を踏まえると、総合代理店とWEB代理店との明暗がわかれたようにも感じてしまいます。

※電通の決算内容の詳細は報道ではわかりませんでしたが、一概に国内代理店事業の減少ではないようですが。

※サイバーエージェントをWEB代理店と位置付けるのは少々乱暴ですが、代理店売上も伸びていたようです。 


そのあたり、下記で書いてます。詳しくはこちらをご覧ください。

「デジタル広告が伸びているなら、デジタル広告を扱えばいいじゃん!」


と思いますが、そうすんなりとはいきません。それほど、広告の質が違います。

ということもあり、今回はいわゆる総合代理店とWEB代理店の違いについて考察してみたいと思います。


前回は「売り型」の違いについて書きました。まだの方は合わせてご覧ください。


それでは今回は「売ったあと」の違いについて見ていきます。


●指標の多さ、プロセス数値の分析

◎売り切り→推測で、手離れがいい

テレビCMや新聞広告は、なんせ「出た感」が圧倒的です。特に当社のような地方の中小企業においては、テレビCMを打とうものなら周りの人に言いふらしたくなるレベルです。ましてや、タレントさんを起用するなどすれば、尚更です。


これらマスメディアは基本的には売り切りです。売ったあと(原稿を入稿したあと)は、効果を待ちます。


テレビCMであれば当該CM枠の番組視聴率が広告効果の指標としてあり、あとは実際に当該CMを打った前後で当該商品への問い合わせや売上などの数値にどんな変化が起こったのか、を推測します。アンケートや直接聞くことで、CMを見たかどうかを確認します。


新聞広告なども大枠は同様です。広告前後の当該商品の状況をもとに効果を推測し、次回の提案に活かします。


◎運用→事実→運用(チューニング)で、手間がかかる

では、デジタル広告はどうでしょうか?デジタル広告の一等地と言われるYahoo!ブランドパネルなどの「枠モノ」と言われる商品は、マスメディアに近い売り切り型ですが、それでも事後のレポートでは「インプレッション」「クリック」「クリック率」「クリック単価」などか、デイリー単位で詳らかになります。


さらに計測ツールを用いれば「コンバージョン」「アシスト」「ポストインプレッション」「コンバージョン率」「コンバージョン単価」などもわかります。


・運用型では

さらに、昨今主流の運用型では、これらの数値をデイリーやウィークリーで追いかけ、広告掲載中にチューニングしていきます。つまり、ほぼほぼデイリーで広告効果が事実として明るみになります。


当然、それらをもとにクライアントにも説明や追加提案をします。クライアントも勘所がわからないことが多いので、数ある指標の中の、どこに注目すべきか、どこをテコ入れすべきか、どうテコ入れすべきか、などを明確にしなければなりません。


さらにさらに、これらの指標と実際の当該商品の動きともリンクさせなければなりません。特に、当該商品がECなどのデジタル商材やデジタルプラットフォームでは、当該広告が商品購入に与えたインパクトが事実として明らかになります。良いインパクトならば良いですが、全然効果がなかったらということもわかってしまいます。


どうですか?非常に手間がかかり、手離れが悪いです。また、指標も多く、数値化されるため、数字が苦手な営業マンには馴染みにくいです。


よって、総合代理店がデジタル広告の提案を行う際やレビューなどの際には、WEB代理店が同席することが多いです。「それではデジタルはWEB代理店より提案します」ということです。


現状ではこのように広告の質の違いから棲み分けがされていますが、マス広告とデジタル広告の市場が逆転しつつある今、業界の構造変化が起きつつあると言えます。





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