破壊神「鼻の頭の赤ニキビ」

さあ、やってきました、金曜日！
心身の疲労はピークを迎え、重たい体を引きずるように布団から這い出し今こうしてPCの前に座っておりますが、多発するタイピングミス！（この数行で6回誤タイピング発生）
明日から仕事が休みだという希望の灯が見えていなかったら今私はここにおりません。

さて、今回のテーマは「すべてを台無しにしかねない鼻の頭の赤ニキビ」

なんと明日、私は久方ぶりの外出というものを予定しておりまして。
しかもそれは地元の駅から電車に揺られて小一時間、おしゃれな港町のおしゃれなお店で海を見ながらランチをするというものでして。
お相手はただいま育休期間中の同僚ぐっち。

彼女は東京生まれ東京育ちの都会っ子！
結婚を期に九州へとやってこられました。心からウェルカム！
うちの会社がフルリモートワークを採用しているため、直接対面は片手で数えられるほどなのですが、zoom越しに見るぐっちはいつも、さらっとなんてことない恰好をされて涼し気に笑っていらっしゃる。

ところが、なんてことのない恰好が妙に洗練されて見える。
どこがどうだから素敵とか、ここにこういう工夫がされているからお洒落、などと私なんぞが首都生まれの彼女を分析することはおこがましい。

ただただ、何かしらがそこはかとなくキマっている。
おおこれが日本の首都で産声を上げたヴェルタースでオリジナルな人間というものか。
九州育ちの私は唸らされることしばしばなのである。
えと、あのぅ…その何気なく頭に巻いてらっしゃる布、ヘアーバンドとお呼びしても？（いや、ヘアーバンドと呼ぶのはやめとけ）

そんなぐっちと私は、明日彼女が住まう港町でご対面する。
ぐっちは先日、「たいたいさんに会うの楽しみすぎてヘアサロンの予約しましたｗデート並みの浮かれっぷりｗ」という可愛らしいＬＩＮＥをくれたのだが、何を隠そうこの私、この日を見据えてカリスマ美容師にバッサリ髪を切ってもらったし、短い髪の隙間からのぞかせるちょっと大きめのイヤーカフも購入済みだ。

さらに告白すると、新しい髪形の新しい私に似合う一張羅を探し、先日私が絶大な信頼を寄せているTOMORROWLAND collectionで大枚をはたいてさりげないお洒落感を演出できるトップスを手に入れた。

もっと言えば、明るい色にカラーリングした髪をツヤツヤのまま保つため、装着すると全ての日本人をもれなくステラおばさんに変えてしまうといういわくつきのシルクのナイトキャップで全身手抜かりなし！！

シルクのツヤ感がまたね…

いよいよ明日だわ！ぐっちがお洒落なお店を予約してくれたって言ってたなと胸を高鳴らせていた昨夜、鏡に映る自分の鼻の頭が微かに赤くなっていることに気がついた。

嘘だろう…
再度目を凝らして患部を凝視する。
ちょっと待ってくれ。
鼻の頭に赤ニキビこしらえてお洒落カフェに向かえというのか！？

鼻の頭の赤ニキビは全てのおしゃれアイテムを、ツヤツヤの髪を、念入りに施したメイクを、一瞬で台無しにしてしまう破壊力を持っている。
鼻の頭に赤ニキビをこしらえた時点で、私の負けである。コールド負けである。
だって、もうそれってピエロだもん！！
ピエロでしかないもん！！！

ほとんど泣きながら鼻の頭のほのかに赤くなっている部分に軟膏を置き（塗りこめたりしない。患部を決して刺激してはならない）、頼む頼むと人外の何か、神様的なものに祈りを捧げて眠りについた。

昨日夕食後にポリンキーめんたい味なんて食べなきゃよかったよ…

今朝チェックしてみたところしっかり赤みは残っておりまして、こいつが明日ニキビに姿を変えるかは経験上五分五分といったところ。

みなさん、私のために祈ってください。