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詩作習作

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#自由律短歌

四月十日 自由律短歌

掌を壁に
足首を曲げ腹が宙吊り
肩甲骨が浮かび上がって
空に届いた

膝が肘に
瞼が胸に
踵が宙に
背中が地面と語り合って
血が呼吸の目の前で止まる

梨状筋の
身体の重さから逃れたようなのが
美味い美味いと舌鼓を打つ

如何様にも腹を
据えていようとこの私の
神様はまだ喉仏におれり

尾骶骨
触ればその昔の母様を
思い出しもし
恨みもし

四月一日 短歌俳句

書く筋力を鍛えるために毎日。
今日は自由律俳句短歌。

九月秋深し

九月秋深し

秋の夜長のだらだらした街に雨が降っている時に書いたものたちです。なんだかいつも五七五七七にはならない

都会になりきれない街の大きな公園にて

緑深く突き刺さる軟足

吐き、飽きが違えて鳴く空の
夏季、呼気が途絶えて明く空の
絞り絞れて千切れるほどに
筋は違えど血の色深し

新緑もまた新緑の
溶けぬ声こそぼとりと落ちて
不格好な手足をバタバタさせて、目が
くらくらするほど若い山。

絶え絶えなる息をするほどばらばらと、結びの管は解かれて

汗と脂と糞の流れ出たる、からだ、体が溶け出して

指の先、足の先、一つ一つの管が窒息で泣いて、破れて割れて流れ出す。

ひっ

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