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教員の長時間労働に対する裁判について

どうも公立学校教員から転職、教転員職です。今回は小学校教員として埼玉県にて教員の長時間労働について裁判で戦っている田中まさおさんについて書きます。

○田中まさおさん

2年前から小学校教員として埼玉県にて教員の長時間労働問題について裁判を起こし、闘っておられる方です。現在裁判は10回目となりまだ続いております。

私はTwitterにてこの方のことや裁判について知りました。


以下は田中まさおさんの今までの裁判についてまとめられたサイトです。

今回は10回目の裁判の田中まさおさんの主張を以下に引用します。

いかに教員の労働環境が過酷であり、問題があるかがよく伝わります。

(1)休みなく働く教員の実態 

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 教員の現場では無賃残業状態が続いています。ブラックと言われる環境の中でも、それに気づく暇もなく、子供たちのために必死に働いている教員がなんと多いことでしょうか。

朝は勤務開始時刻前から、通学路まで登校指導に行き、学校に戻ってライン引 き、続いて朝のあいさつ運動に向かいます。その後、児童と一緒に朝マラソンに 参加し、終えると急いで教室に行き朝自習ができるように準備をします。

それから、8時30分開始の職員朝会に参加します。しかしながら、この職員朝会の開 始が正式には教員の勤務開始時刻とされているのです。 職員朝会後には素早く教室に行き、子供たちの健康観察を行って授業開始にな ります。

休み時間は児童から提出されている宿題の確認に追われながら、次の授 業の準備です。児童から声を掛けられても下を向いたままの準備作業を余儀なく されます。児童の話を聞きながら作業をするしかありません。まさに教員はトイ レに行っている暇もないのです。もちろん休憩時間を取る暇もなく、次から次へ と授業と事務作業が続いていきます。さらに、特別教室の往復は児童を無言で移動させ、送り迎えも求められます。 

そして、4校時が終わった瞬間に給食準備が始まります。子供のアレルギー対 応のため、除去給食に配慮しつつ、無言配膳指導も要求されます。給食を食べ終えると、箸、皿、スプーン等を丁寧にそろえさせて配膳室に返すことを見届けます。この時には、牛乳パックがきちんとたたんであるか、パンが入っていたビニ ール袋が小さく丸めてあるか等、決められている通りになっているかを教員が確認することになっています。次に、歯磨き指導になります。

それが終わると掃除開始です。掃除は教員も一緒に行い無言掃除を指導します。この間には、児童 が、体調が悪いと訴えてきたり、時には突然嘔吐することもあります。その他、 児童同士のけんかがあったり、トラブルを言いつけに来たりする子もいます。 掃除が終わると休憩時間ですが、休憩時間まで掃除が伸びたりトラブル対応に 追われたりすることもしばしばです。

そして、休憩時間には、やっとドリルの確 認、連絡帳の返事、児童の訴えを聞くこと、ができます。しかし、休憩時間に特別活動の行事が入っているとそれもできません。

午後の授業が終わると、すぐに児童を校庭に集め、集団下校をさせます。もう16時です。それでも児童同士の下校トラブルを聞けば一緒に付き添います。 

もう、勤務終了時刻まであと1時間しかありません。しかも、その1時間の中 に休憩時間が25分または30分含まれています。この休憩時間も含めてやっと自分の仕事ができるのです。休憩時間に自分の仕事ができるのがうれしい。よく考えて見ればなんだか悲しいことですね。

そして、その貴重な時間に会議等が入ることが当たり前になりました。しかも、会議等は休憩時間になっても続くことがしばしばです。ですから、会議等のない日は落ち着いて仕事ができるうれしい日です。

このうれしい1時間ですが、仕事といっても学校のための事務作業がほとんどです。自分が本来やりたい授業の準備やテストの丸付けなどは後回しです。その事務作業は延々と続き、勤務終了時刻の17時を過ぎ、いつの間にか、18時、19時になっていくのです。

これは、「学校長が勤務を命じていないと言っている時間」の出来事です。

こんな毎日が続いているのに、学校長や教育委員会はさらに週案簿や指導案の作成、アンケートの集計、様々な報告書の作成、保護者への連絡等、まだまだ仕事を要求してきました。

このように教員は、休憩はおろか、休みも十分なく働き続けているのです。もう、教員は仕事を土日も含めてやるしかなくなりました。教材研究や通知表の作成は、自宅に持ち帰ってやるようになりました。

訴訟を起こした後、私にはSNS等を通して様々な情報が入るようになりました。そして、不思議なことに、日本全国どこにも同じような悩みを持っている教員がいて、同じような流れで仕事をしていることが分かってきました。

(2)病気休暇が続出する教育現場

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私が現在勤務する学校では、昨年に引き続き今年も、教員が病気休暇を申請しました。これで2人目です。

今回も朝の職員朝会でそのことが簡単に報告されました。

一瞬、そう言えば3日前、(病気休暇を取った教員は)あの時私の所に来て何か言いたそうだったな、という光景が頭の中をよぎりました。後悔と怒りの中、すぐさま私は原因を考えていこうと提案しました。

しかし、教員はこのことに目もくれている暇もありません。今ある自分の目の前の仕事をこなしていくのが精一杯です。毎日がもう精一杯なのです。

病気休暇を取った教員も、自分が悪いと思い自分を責めています。学校長は欠員をどのように補充をしていくかを考えることで必死です。

教員が長時間勤務を強いられている実態を、私が訴訟で何度訴えても、教育委員会は超過勤務の原因を探ろうとはしません。被告の埼玉県は、残業代が発生しないように答弁をすることに終始しています。

学校長は、教員の忙しさを知っていても、教員の過労に対する改善要求を考えていません。教育委員会と一体です。教育委員会も状況を把握することに努めません。学校長も教育委員会も自分の仕事、その場の仕事で、手一杯です。教員の無賃残業問題は文部科学省の動きに期待しているだけです。これが今の日本の姿なのです。今の日本の文化なのです。



どうでしょうか?公立学校教員は本当に田中まさおさんの言うとおりの労働環境であります。県や校長の答弁は腹立たしいです。

この裁判の行方は今後も注視し、応援します。

また内容について引用したり、経過をお知らせしたりしようと思います。


今回はここまで。ありがとうございました。

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