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カルペディエム 本 本を読むことについて その14

大きな書店や図書館に行ってみると、こんなにたくさんの本があるのかとびっくりする。 世界には、どんなに本があるのかと想像すると、呆然とするけれど、 まだまだ読むべき本がこんなにもあることに、胸が躍りもする。 読み尽くしたいと思っているわけではもちろんないが、読める限り読みたいと思うので、大げさでなく、「生きていなくては」、と思う。 たくさんの本を読んできたような気になっていたけれど、ほんとにごくわずかなものでしかない。 そのうえ、私の場合、明らかにジャンルが偏っていたりする。

    • カルペディエム 本 本を読むことについて その13

      1冊本を読むと、読んでいる途中で別の本の存在を知ることがある。 著者が引用していたり、関連の本があることを知ることがある。すると、読みかけの本を一旦わきに置いて、検索したりしてしまう。 最後まで読み切ってから、落ち着いてやればいいのにと自分で思いながら、気になってしまうと検索をかける。またそこから芋づる式にいろいろな本があることを知る。 今、まだこの本を読み終えてもいないのにと内なる声が聞こえているにもかかわらず、ネット注文してしまったりする。 そこまでしてやっと安心して、元

      • カルペディエム 本 本を読むことについて その12

        こんなに本を読んで何になるんだろうと思い迷うこともある。何につながるのだろうと。 楽しみのために読んでいるのだと思おうとしても、何かに役立てたい、誰かの役に立てたらと、どうしても思ってしまう。 息子たちにそのことを話すと、別々に同じ答えが返ってきた。 私がたくさん本を読むことで、私が満ちていれば、私と接してくれる人もまた満ちるのではないかと。 何かに還元しようと意図しなくても、巧まずして接した相手にきっと還元しているのだと。 それを聞いて得心でき、安心した。 息子たちに感謝し

        • カルペディエム 本 本を読むことについて その11

          悪戦苦闘の子育て期間も終わり、息子たちは大人になった。 本が嫌いだった長男は、研究者を目指し、日々文献や本にどっぷりつかるという、子どもの頃には思いもしなかった生活をするようになった。少しの電車での移動の際にも、付き添ってくれるヘルパーさんにページをめくってもらいながら本を読んでいる。家ではずっと自分独特のやり方でページをめくりながら本を読む生活だ。 次男は家を離れた。帰省の際には何冊かの本を持って帰ってきて、久しぶりの帰省だったとしても、わざわざカフェに出かけて本を読んでい

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          カルペディエム 本 本を読むことについて その10

          本を読むことについて その10 長男は子どもの頃、全く本を読まなかった。 アテトーゼ型の脳性麻痺という障害で、全身に不随意運動がおこるため、じっと文章を目で追うことが苦手というか、辛いのだろうと思っていた。 読書好きの親としては、面はゆいものがあった。 次男は小さい時からよく本を読んだ。伝記もファンタジーも漫画もなんでも読んだ。ハリーポッターのような分厚い本も読んでいた。 私も息子が読む本を読んだ。先に読むこともあったし、一緒に読むことも、後から読むこともあった。父が昔私にし

          カルペディエム 本 本を読むことについて その10

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          本を読むことについて その9 友人に、ネット書店を教えてもらったのはいつだったか。本の解説があり、「この本読みたい」と思い、カートに入れる。そうしているうちに、おすすめの本というのが提示されるようになる。 「なんて素敵なシステム」とその頃は思った。知らない作者だけど、私が読みたくなるような本ばっかりじゃないかと。 だが失敗もあった。題名も内容も好ましいと思ったけれど、届いた本の文字の大きさや、文字の配列具合への違和感。実際に手に取っていたら購入しなかったであろう本たち。 幾度

          カルペディエム 本

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          本を読むことについて その8 今は、基本的に本は買うが、買わなかった時期もあった。 働き始めたころは、公立の図書館で借りまくっていたし、肢体不自由の息子の送り迎えの際には、彼の通う学校の図書館も待ち時間によく利用させてもらった。 今は買う。自分の本にしたいと思う。 買っておかないと、手に入らなくなりそうで。 自分のものでないと、なんだか緊張してしまって、丸ごと味わえない気がして。 結局積んだままになってしまうものも少なくはないが。なぜ、この本を買ったのだったか、どんな興味から

          カルペディエム 本

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          本を読むことについて その7 長い時間電車に乗ることがあれば(例えば新幹線とか)、何を読もう?どの本を持って行こう?とわくわくする。決めかねての2冊だったり、1冊に飽きた時用にもう1冊プラスしたり、やっぱり複数冊を携える。 どうしても読み切りたい本がある時は、カフェにも行く。長くいても気にされない街の中のカフェ。あえて何も他のことができない状況に自分を置く感じ。 時によっては、他の人たちのおしゃべりで集中できないこともあるので、ノイズキャンセリングのイヤフォンも必携品。 お風

          カルペディエム 本

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          本を読むことについて その6  一つのことをそれだけに集中して行うということが苦手である。 いくつでも同時にやれることがあるならやりたい。 料理をしながら、タブレットでテレビ番組を見る。ソファに座ってテレビを見る時は、洗濯物をたたみながら。書類を書くなどの事務仕事の時は音楽を聞きながら。 自分の時間を一つのことに使うだけということが、もったいないとどうしても思ってしまうのだ。 読書はどうか。月にだいたい10冊ぐらい読むのだけれど、家事をする、介護もする、仕事もしている。いつ読

          カルペディエム 本

          カルペディエム 本 子育て期

          本を読むことについて その5 生まれた息子は、脳性麻痺という障害を持った。 息子が生まれてから、私には「待つ」時間が多くなった。 元来、待つという行為が不得手である。何もせずにじっとしていると いうことが非常に苦手。 16歳になるまで大きな病院に定期的に通っていた。とにかく待つ。 小学校に入るまで通った障害児の通園施設でも、親子分離保育の時間、待つ。 地域の小学校に入学後は、先生が教室に来られるまで廊下で待つ。迎えに行っても、終わりの会が終わるまで、廊下で、待つ。 その後も中

          カルペディエム 本 子育て期

          カルペディエム 本 主婦期

          本を読むことについて その4 結婚をしたが、主婦になる準備も、ましてや母親になる準備も全くしてこなかった。 中高生までは勉強しかしてこなかったし、それが実らず私にとっての挫折を経験したため、それを言い訳に大学時代は遊び呆けていたし。 働き始めてからは、実家での家事を手伝う意識など皆無だった。 そのため、結婚してから家事全般に関する本、料理に関する本、掃除の仕方の本、そして、食品添加物の本や、時間管理の本などまで、手当たり次第に読んだ。 出産、育児については、仕事が産休に入って

          カルペディエム 本 主婦期

          カルペディエム 本 子育て期

          本を読むことについて その3 結婚して子供が生まれてから全く本を読めなくなっていた。 昼と言わず、夜と言わず、一日中泣きわめき続ける息子の子育てがハードだったから。息子が寝てくれると今のうちに私も寝ておかなくてはと、 少しでも時間ができると寝ることを選んでいたからだ。 そんな時、学生時代の友人に、とある本を読んだか?と聞かれ、「時間がなくて全然本を読めていない」と答えた。子育てが大変なんだから仕方ないという思いを言外に込めて。 すると、「本当にに5分10分の時間もないのか

          カルペディエム 本 子育て期

          カルペディエム 本 中学高校時代

          本を読むことについて その2 本を読むことが生活の一部になっている。 それがいつからだったのか、本にまつわる思い出を書いてみる。 中学・高校時代、図書館が好きだった記憶がある。 高校の時には図書委員会に所属していた。部活でもなく、クラスの役割的な委員会でもなく、独立した組織の図書委員。 機関誌の名前は「コギト」。デカルトの「われ思う、ゆえに我あり」に由来したものと思われる。 閉架式の図書室があり、暗い湿っぽいような独特の部屋だった。その中で本に触れることのできるのは図書委員

          カルペディエム 本 中学高校時代

          カルペディエム 本 小学校時代

          本を読むことについて その1 いつから本を読むようになったのだろう。小学校高学年あたりからのメモは残っている。 電車通学をしていた小学校時代。上級生が電車の中で読んでいたのが世界文学全集の一冊。真剣に本を読む彼女の姿は今も思い起こせる。その姿にあこがれを抱いて読み始めたのだったかもしれない。 その頃はまだまだ父の選んだものを読んでいたのだと思う。くだんの上級生が読んでいた本を読みたいと父に告げたら、それはだめだと言われた時のショックをまだ覚えているからだ。 題名がいかがわしい

          カルペディエム 本 小学校時代

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          カルペディエム、その日の花を摘め。 先のことや、過去のことを思い煩わず、今この時に意識を向けて、毎日を生きていけたらいいなと思う。 いとおしい一日一日を残しておきたい。 毎日人に出会って、毎日本を読んで。それらのことどもを言葉にして、どこかの誰かに届くといいなと思って書き始めます。

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