「教える」はもう古い?ティーチングからコーチングへ
1週間の疲れがどっと出る時もある。
その疲れに気付くことが大事。
そして、自分の身体や心を喜ばせる方法を知っている人は強い。
今日はそんな回復にあてる1日でした💖
noteをやっていることも、癒しの1つです🍀
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
近年、コーチングという概念が広がってきて、企業の中にも様々取り入れるところが増えているように思います。
学校教育も、ティーチャーよりも、コーチが必要だと言われる風潮があります。
なぜなら、大半の知識はネットを介して得られるようになりましたし、自ら思考し、PDCAサイクルを回せるような人間に育てるためには、
「教え込む=ティーチ」
では、もはや通用しないからです。
だからこそ、子どもに伴走し、サポートしながらも、その子どもの目標を達成させるような力、思考力を養う
「導き=コーチ」
が求められているのです。
それは、分かるのですが、どうも、コーチングというもののポジションと、カウンセリング等の概念がごちゃまぜになっているような気がします。
そこで、この記事では、
コーチングというもののポジション
コーチングの大枠
をお伝えすることができればと思います。
コーチングは、全ての人間関係に通じるものがある、知っておいて損はない知識です。
是非、最後までご覧ください。
ヒーリング >カウンセリング >コーチング
ヒーリング
カウンセリング
コーチング
の3つの中で、最もメジャーになっているものがカウンセリングでしょう。
カウンセリングは、クライアントの「現在」の状態を観る行為です。
カウンセラーに胸のうちを打ち明けることで、理解者を得る。
自分の心を安定させる。
それは大事です。
ただ、それでは根本原因を取り除いたことにはなりません。
カウンセリングで露わになったその人の生きづらさの原因。
縛っている価値観。
それを解き解いていくのが、ヒーリングです。
「過去」に焦点を当て、その人の傷を癒す。
すると、「現在」の状態が安定し、エネルギーが溢れてきます。
そこからようやく「未来」に目を向け、
本人が実現したい目標に向けて伴走をしていく。
それがコーチングなのです。
つまり、
カウンセリングをして、
ヒーリングで過去に傷を癒している
状態であるほど、効果がしっかりと現れるのです。
世間で言われているコーチングは、どうもこのヒーリングが抜けている気がします。
過去の傷が癒えていなければ、課題にぶつかった時に、怒りが表出し、自分を責め、精神が安定せず、結局コーチングも功を為さず、却って本人の自信を失わせることになりかねません。
その点はしっかり押さえておく必要があります。
コーチングの定義
コーチングの定義は、以下のように説明することができます。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
対話を重ねることを通して、クライアントが目標達成に必要なスキルや知識、考え方を備え、行動することを支持するプロセス。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
目標達成のために、寄り添い、伴走し、気付きを与える。
目標達成能力自体を向上させ、自信を植え付ける。
そのようなプロセスを指すのです。
実は、コーチングと認識していなくても、これらのことを既に実行しているという方は多くいます。
相手の為を真に追求し続けていけば、
「教える」のではなく、意思を尊重して「導く」
に変わっていきますから。
ただ、コーチングは、単発で行って終わりというものではありません。
脳には、安定性と可塑性という2つの性質があるからです。
可塑性と安定性
安定性と可塑性。
2つの性質は、次のように説明することができます。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
安定性・・・反動が大きいほど元の状態に戻ろうとする
可塑性・・・少しずつ変えていったものは元に戻りにくい
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
例えば、自分が理想としている人物に会いに行って、熱をもらったとします。
すると、一瞬は、自分がエネルギー溢れる状態になり、次の日の仕事はやる気満々で挑むことができる。
ところが、3日、1週間と経つにつれて、すっかり元の自分の状態に戻ってしまうのです。
これは、脳が安定性という性質をもっているから。
「人間はすぐには変わらない」ということですね。
逆に、1日1ミリでもよいので、少しずつ少しずつ成長し続けたものは、そう簡単には戻りません。
宝くじで当選した人が、すぐに元の状態に戻るという事例も最たるものでしょう。
あまりにも急激な変化が訪れると、脳は安定性を働かせて、元の安心できる状態に戻してしまうのです。
つまり、実際には現状からゴールまで一直線に成長していくのではなく、
図の波線のように、小さな上がり下がりがありながらも、緩やかにゴールまでたどり着くというイメージなのです。
1年間担任の先生の元で教わった教えは、次の年には、2~3ヶ月ほど残ることがありますし、
腕がある教師が1年間かけて埋め込んだ宝は、一生、生き続けることが可能となる。
だからこそ、長期的な視点をもった「伴走」という形が、コーチングには必要になります。
コーチングの大枠と実際
コーチングは既に述べた通り、目標達成のために伴走するプロセスを指します。
そのためには、クライアントが、自分すら自覚していない現状や、望みを会話の中で浮き彫りにしなければならない。
それが、
「コーチングは、質問のプロフェッショナル」
と言われる所以です。
ここからは、コーチングの大枠を実際の会話を想定しながらまとめていきます。
本当はもっと細分化されているステップなのですが、分かりやすいように、シンプルにまとめますね。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶場を整える
❷目標・理想の明確化
❸現状分析と具体的行動
❹達成までの寄り添い
❺フィードバック
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
ここでは、
「部下の育成に悩んでいる上司」
という設定で進めて見ます。
❶場を整える
まずは、アイスブレイクとして、相手の緊張を和ませるような雑談、談笑をします。
笑いを交えていくと身体も雰囲気もほぐれていきますから。
ただの雑談でもよいのですが、アイスブレイクとして投げかける質問をする場合、コーチの方から先に自分のことを語った方が、相手も話しやすくなるでしょう。
先に「自己開示」を行うのです。
その上で、相手がコーチングを受けようと思った背景を探っていくのです。
❷目標・理想の明確化
コーチングは、あくまで「目標達成プロセスの伴走」ですから、
如何に相手の目標をクリアにしていくのか
ということが要となります。
その理想とする姿を浮き彫りにしていくのです。
大切なのは、
「上司だから頼りになる存在でいなければならない」
といった「have to」ではなく、
「頼りにされる存在になって、人にエネルギーを分け与えることができるようになりたい」
といった「want to」の目標を引き出すことです。
「have to」のように、本当に自分が望んだことが目標になっていない場合は、いつか息切れを起こしてしまうからです。
❸現状分析と具体的行動
目標が定まってきたのならば、その目標達成方法を考える必要があります。
そのためには、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目標を構成する要素を分解すること。
自分の現状を把握すること。
目標達成に必要な具体的行動のあぶり出し。
まず始めに何をするか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
といったことを明確にしていく必要があります。
仕事の楽しさ、充足感を尋ねているのは、クライアント自身が元々もっている力(リソース)を、本人に自覚してもらうためです。
こだわりは、その人の価値観が色濃く現れるところですから、そこを無視して進めると、本人が後々苦しくなってしまいます。
❹達成までの寄り添い
コーチングの1番の強みは、達成まで寄り添い続けてくれるところです。
研修、セミナーのような1回きりで終わるのではなく。
コーチと決めたアクションを実際に行い、その都度フィードバックをもらう。
うまくいったのならば、クライアント自身が自分の力を再認識できるよな問い方。
いまいちだったのならば、自分を責めず、理想的な状態になるために必要なことを想起させる問い方。
を大事にしていきます。
❺フィードバック
目標を達成することができたら、これまでのトータルのフィードバックを行います。
締めくくりで大事なのは、
コーチングが終わったとしても、クライアント1人で、また別の目標達成を自身で再現していけるか
という再現性・応用性を確保すること。
コーチングで終始一貫しているのは、
答えを教えるのではなく、
質問によって自分で気付くように導く
ということです。
自分で答えを見つけ出したからこそ、自分の力になっていきますし、別の場面でもそれを発揮できるようになっていくのです。
まとめ
今回の記事は、かなり大まかにまとめた形になっているので、実際のコーチングは、もっと細かい応答をしていきます。
また、必ずしも、流れの通りである必要はなく、
相手に気付かせる質問
だけでも、様々な場面で応用することができます。
筆者に数々の知恵をくださった教師も、
部活で一切教えず、
「向こうのコートにボールを届けるにはまず何が必要だと思う?」
などと尋ね、生徒が導き出した答えに対し、
「じゃあ、まず試してごらん。」
と思考力を鍛えながらコーチしているそうです。
テニス部でも、素振りは一切せず、フォームも教えない。
自分の身体にフィットする理想的な打ち方に気付かせていくのだとか。
そう考えると、質問の仕方だけでも、様々な場面に応用できるかと思います。
コーチングを腰を据えてやるためには、カウンセリングのスキルや、相手を認める言葉掛けの引き出しなどがどうしても必要になります。
それはまた、別の記事でお伝えしていきたいです。
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【月曜日】
1分の遅刻と1時間の遅刻、どちらが悪い?
【火曜日】
「チーム学校」のウソ/集団・組織を導く必須条件
【水曜日】
【note成長】波に乗るために必要なこと(一部有料)
【木曜日】
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【日曜日】
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