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【日記】11月1日〜11月7日

11月1日
先週に引き続いて絵本の発送業務が続く。今日までは先輩の方が同行する。が、途中でトラブル発生。夕方にはたまたま通りがかった師匠(※前回の日記参照)まで巻き込んで梱包済みの段ボールを全部開ける。が、一向に解決せず。二度目となる全開けの途中で時間切れ。さらに急に人手が減った他部署の手伝いをするべく初の残業になる。

11月2日
今日から監督役として絵本の発送業務に携わる。そして見事にミスをやらかす。が、昨日から引きずっていたトラブルが解決。五度目の全開けでようやく結論が出た。深い安堵感に思わず自然と拍手がわき起こった。
帰り道に年末調整の準備で市役所の出張所へ行く。今年は転職したこともあって色々面倒くさいことになった。

夜、YMO「BGM」を聴く。

11月3日
祝日。朝から郵便局へ行く。

さくらももこ「ももこの話」を読む。"あのころ まる子だった ももこの話"3部作読了。読みながら"たまちゃんと過ごした幼い頃の思い出を漫画としていつまでも残しておきたい"という想いから"ちびまる子ちゃん"を描き始めたという話を思い出す。さらにまたしても巻末のおまけを読んでしんみりしてしまう。

石野卓球「stereo nights」12インチを聴く。

転職したこともあり、ここ最近自分を取り巻く状況が一変していることは分かっている。なのに相変わらず自分のなかには何も変わらない部分がある。そのことに最近ずっと悩んでいる。

11月4日
絵本の発送作業はお休み。が、明日の発送準備を一人でやる。
昼過ぎに終わってさらに別場所で明日から始まる案件の準備をしつつ過ぎていく。監督役となる金髪の先輩と作業をする。
「そんな中途半端なことしなくていいから」
などとキツい口調で指示されつつ夕方の休憩時間になる。休憩明けは計数機という機械を使って作業をするように、と言われていたので慣れない計数機で悪戦苦闘していると自分のことを"サトシ"と名付けた先輩とともに先程の先輩も休憩明けでやって来る。
「サトシ、どうした?」
「え、〇〇〇くん(自分の苗字)の下の名前ってサトシなの?」
「違うよ。顔がサトシっぽいからサトシとかサトちゃんって呼んでるんだよ。でも、本名はきょうへいだから"きょんちゃん"が良くね?」
「きょんちゃん!!深キョンみたいじゃん!!」

自分とは関係なく盛り上がるふたりの様子をただ見守るだけだった。

それからしばらく偶然隣にやって来た師匠のお手伝い(九割はおしゃべり)。退勤時間近くになって元の場所に戻ると、さっきまでめちゃくちゃキツい口調だった先輩が急に気さくに話してくれるようになってビックリする。

11月5日
絵本の発送業務かと思いきや朝から荷受けの手伝いや耐震補強用の小物の検品をする。通称"花輪くん"とふたりで作業するのはほぼ初めて。仕事がデキる男はやはりカッコいい。自分はそんな彼によたよた付いていくのみ。その姿はなんともカッコ悪い。
仕事の都合とは言えずっと携わっていた案件から途中で離脱させられて何だかとても複雑な気持ちになり、モヤモヤしたものが残った。

作業の合間に花輪くんとおしゃべりしていると恋愛についての話題になり「へぇ…」となる。「彼女いらないんすか?」と聞かれて"恋愛はいつの間にか他人事みたいなものになったし、自分には縁のないものだからさ"そんなことを頭では考えながらも上手くカラッとした言葉に出来なくて変な返答になってしまった。花輪くん、ごめんね。

作業が夕方に終わり手が空いたので"何か手伝えることはないかな?"と新人くんがいる部署に行くもどうやらお呼びでない様子。
ならば少し離れた違う部署へ行こうと歩き出した途端、
「ちょっと待って!!!」
と、倉庫内に師匠の大声が鳴り響いた。そのまま強制連行されてテキストの挟み込み作業。数が多く結局時間内には終わらず。でも月曜日に助けてもらったお返しはしっかり返したい。なので上司に残業したいと申し出る。
という訳で二人で残業していると新人くんがやって来たのでこれ幸いと巻き込む。金曜日の夜らしいハイテンションによってかっ飛んだ新人くんの異常行動を見て大笑い。何だか救われた気持ち。
これまたデキる男の新人くんはこの先出世コースを駆け上がっていくと思う。と同時に自分の行き先について考える。

11月6日
ブックオフでDVDを買おうとしたらレジ裏の棚で管理していたディスクが間違っており、今すぐ正しいディスクを見つけ出すことが出来ないのでその場で返金された。ムッとしつつお金を受け取るとさらにおわびとして返金額の10%分の金券を渡される。

何だか気に食わないので昼過ぎに再度家を出て先程買えなかったDVDのブルーレイ版が売られている別の店に怒りを込めて行く。気づけば1年8ヶ月ぶりに都内から出ていた。電車賃のことは考えない。

11月7日
朝、長谷部千彩さんの日記を読む。言葉の選び方や文体がどことなく小西康陽さんのそれに似ているような。

dt alternativeさんから自家焙煎のコーヒーをいただくため、約2年ぶりに東村山へ行く。コロナ禍になって以来ずっと会えなかったので再会の喜びに浸る。
古民家のコーヒー屋さんでdtさんは一杯ずつ丁寧にコーヒーや緑茶を淹れていた。リンゴジュースを味見させてもらったら優しい甘さが口にとろりと広がってとても美味しい。自分はコーヒーが飲めないので温かい緑茶を飲んだ。縁側に腰をおろしてゆっくり味わう。日差しが程よく暖かくてのんびりとしたひと時を過ごした。

dtさんはコロナ禍になって以来音楽活動を休止している。
「楽しいことを思い付いてもそれを実現するってことにまだ繋げられない」
そんな話をしながらまだまだ先のことなんて見えない現実が続くのだなと痛烈に感じる。けれど、今日のように再会することから少しずつ動き始めていけたら、とも思う。

さて、ここで突然師匠に登場していただく。コーヒーが全く飲めない自分なのにどうして今回dtさんからコーヒーをいただくことになったのか?その答え。

「あたし、コーヒーの話なら2時間は語れるから」
という話を少し前にしてくれたことがあった。その時にふとdtさんのことを思い出し、
「コーヒーが大好きでめちゃくちゃ詳しい方が身近にいますよ」
そう話したことが起点となって、今回dtさんから自分を介して師匠にコーヒーを渡すことになった。つまり今日は"おつかい"の身分である。

ずっと休日は家に引きこもっていた自分が久しぶりに東村山へ行く機会を師匠とdtさんが運んできてくれた。生きているとこういう意外な運命の巡り合わせがたまに起きるもの。

夕方に帰宅。さくらももこ「おんぶにだっこ」を読む。それからテレビで「ちびまる子ちゃん」を見る。

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