斉木 京@怪談考察忌

怪談、小説、ASMR。𓆈著書『贄怪談 長男が死ぬ家』共著『奥羽怪談』『田舎の怖イ噂 』…

斉木 京@怪談考察忌

怪談、小説、ASMR。𓆈著書『贄怪談 長男が死ぬ家』共著『奥羽怪談』『田舎の怖イ噂 』『怪談 生き地獄 現代の怖イ噂』(竹書房怪談文庫) 『5分後に残酷さに震えるラスト』『5分後に呪われるラスト』(河出書房新社)TELLER公式作家𓃠 YouTube▶︎sound sleep

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  • 超怖い話

    私が聞き集めた怖い話を綴っていきます。 週一ペースで更新します。

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Kindleで発売しました🕯 2ちゃんねるに現れたネットロア『きさらぎ駅』に隠された暗号を神話、民俗の視点から読み解く。 #KindleUnlimited #都市伝説  #ホラー #考察 #短編 『きさらぎ駅の暗号』(りょうの あやかし 著) a.co/cdusssZ

    • Kindleで出版しました🕯 怪談『牛の首』や都市伝説『スクエア』、さらには2ちゃんねるで有名になった『コトリバコ』等を文献に基づいて、その起源や謎を考察する──。 KindleUnlimited 『怪談考察忌』(りょうの あやかし 著) a.co/2V3hPmg

      • 【実録怪談本当にあった怪奇村】 村に纏わる怪談の数々がコミカライズ𓃾 先日電子版が出た、漫画:アンドーミチタカ先生、原案:私の『土葬に纏わる話』も掲載されております。 コンビニ等で好評発売中です𓆏 #牛首村 #樹海村 #犬鳴村 #竹書房

        • 『実録怪談 本当にあった怪奇村 土葬に纏わる話 (バンブーコミックス WIDE版)』 奥羽怪談に収録された拙作『土葬に纏わる話』がコミカライズされました。 KindleやApple Booksで読めますので、ぜひ! #ホラー #怪談 #心霊 #漫画 #牛首村 #怖い話

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          9本

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          【怪談朗読】無縁仏

          怪談、怖い話の朗読をするチャンネルを開設しました #怪談 #怖い話 #ホラー #朗読

          【怪談朗読】無縁仏

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          【奥羽怪談】 "青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島――東北6県で聞き集めた実話怪奇録!" ご当地でも話題になっている、こちらのアンソロジーに福島県出身の私も参加させて頂いてます。 書店で見かけたらぜひお手に取ってみて下さい。

          【奥羽怪談】 "青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島――東北6県で聞き集めた実話怪奇録!" ご当地でも話題になっている、こちらのアンソロジーに福島県出身の私も参加させて頂いてます。 書店で見かけたらぜひお手に取ってみて下さい。

          屋敷稲荷

           会社員のSさんの家の向かい(道路を挟んで北側)には、空き家がある。 広い庭と屋上付きの立派な物件だが、現在は中々買い手がつかない。 この家にはよくない噂があって、夜中、無人の家の中を何かが動き回っているのを見た人が何人もいるという。 昭和末期の頃、T氏という会社経営者が父の死を境に家と土地を受け継ぎ、その時に現在の形に建て替えた。 ただその際にトラブルがあったらしい。もともと敷地の隅には屋敷稲荷と思しき社があったがT氏はこれを無理矢理に撤去した。 初めは解体業者にやらせよう

          肝試し

          私の出身県のほぼ真ん中辺りに大きな湖がある。 夏は湖水浴を楽しむ人々で賑わい、冬は白鳥が集まって来る風光明媚な場所だ。 その反面、付近には謂わゆる心霊スポットと噂される場所もいくつか点在している。 私も子供の頃からこの湖に纏わる妙な話はいくつも聞いていた。 何年か前、県内の大学のとあるサークルが夏休みにある浜でキャンプをした時の話。 昼間のうちは湖水浴やバーベキューを楽しんで過ごしたが、夜になると肝試しをやろうと言うことになった。 サークルの部長だったNさんは既に何度か来て

          ダムの底にあったもの

          主婦のTさんは大学生の時に不可解な体験をしたという。夏休みに仲のいい友人達で中古車に乗り合わせ旅行に出掛けた。 目的地は特にないが西日本をぶらっと周るつもりでいたという。夕方、ある山中を走っていると視界が急に開けた。 ダム湖だった。 ただ雨不足の影響か干上がって湖底が露出している。Tさん達は珍しい光景に目を瞠った。かつてここに存在したであろう村の痕跡が見て取れる。橋や崩れかけた石造りの建物の遺構が西日に照らされ独特の雰囲気を醸し出していた。 「あれ何?」 運転していたK

          ダムの底にあったもの

          窓から見える公園

           二十代の男性、高原さんはかつて小学生の時に、ある重い病気に罹り小児科の病棟に一年ほど入院した。 入院からほどなくして、同じ年頃のK君という友達が出来たという。 別々の病室だったが母親同士が仲良くなったのをきっかけに、親しくなった。 聞けばK君も同じ病気で治療中で、入院した時期は高原さんよりも早かった。 友人が出来た事で入院生活の大変さも少しは紛れる。 ある夜の事、高原さんが寝ていると窓の外から物音が響いてきた。 気になるので起き上がってカーテンを僅かに開いて外を眺めた。 す

          窓から見える公園

          厭な感じのするアパート

           知美さん(仮名)は通勤時の通り道で、一か所だけ苦手な場所がある。 それは古びた二階建てのアパートだった。 その横を通る時、異様な気配を感じるという。 具体的にはアパートの側面にある階段の踊り場の所。 そこに女が立っているのだという。 何をするでもなく俯いて立ち尽くしている。 そしてもう一つ。 階段を登り切った所に首から上の無い男が、手すりから身を乗り出して下を見下ろしている。 首から上が無いのに、見下ろしているとは奇妙な表現だ。 だが知美さんによると、それらの存在は視覚

          厭な感じのするアパート

          廃病院の非常口

           Nさんがまだ大学生だった頃、夏休みに数名の友人を伴って心霊スポットと呼ばれる場所に赴いた。 市街地を抜けた山の中腹に廃病院があり、そこで怪異が起こるという噂があった。 現地に着くと車を降りたが、病院の周囲は雑草が生茂っていて玄関まで行くのも難儀だった。 昭和の頃に営業していた病院で、懐中電灯の光を当てると建物の外壁もかなり傷んでいるのが見てとれる。 中に入ると心霊スポットにありがちな落書きがそこかしこに見られた。 建物内を一通り見て回ろうという事になり、一階部分から探索して

          廃病院の非常口

          吐息

           男性会社員のFさんから伺った話。 ある夜、仕事の帰りに山の中を通る道路を車で走っていたという。 遅い時間だったし、もともと車の往来が少ない道ということで対向車もほとんどない。 同乗者もいないので、Fさんはラジオをかけながらのんびりと車を走らせていた。 道路の両側は鬱蒼と木々が立ち並んでいる。 Fさんはふと視界の隅に何かを捉えて、そちらに注意を向けた。 車の左側に広がる森の中に、女性らしき人影が立っている。 肩ぐらいまで髪の伸びた女が車道の方に背中を向けているのが見えた。 ヘ

          守り刀の話

           五十代の女性、由実さん(仮名)から伺った話。 彼女がまだ幼かった時、父方の祖母が亡くなった。葬儀のために由実さんの家族は急遽、父の実家へと向かった。実家は片田舎にあって、家屋自体もかなり古いものだった。子供だった由実さんは広くて薄暗い屋敷が何となく怖かったという。仏間に祖母は寝かされていて、胸の上に何かが置かれていることに由実さんは気がついた。 「お父さん、お祖母ちゃんの胸のところに置いてあるのは何?」 気になった由実さんは父親に尋ねた。 「あれは魔除けのための守り刀だ」

          無縁仏

          Mさんは高校二年の時、バスケットボール部に所属していた。彼は夏の合宿の時に奇妙な体験をしたという。 その年の合宿は隣県の強豪校と練習試合をするため、二泊三日での遠征となった。 遠征先は緑が豊かで風光明媚な土地だった。 Mさん達のチームはその日の試合を終えると、マイクロバスに乗って宿舎へと向かったという。 バスが信号で止まった時、Mさんはふと窓の外に目をやった。 道路の周りは田園風景が広がっていたが田圃の間に、ぽつんと空き地がある。 空き地と言っても雑草が生い茂って荒れ放題だっ

          『贄怪談 長男が死ぬ家』好評発売中

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