発達障害のASを一歩知る
こんにちは。
小説家として活動している藪田建治です。
いわゆるASD、自閉症の人のことを少し知っていきましょう。
今回取り上げたのはVoicyで活躍されている精神科医のkagshunさんの放送です。3月の有料放送ですが、とても勉強になりましたのでよければ登録なさって下さい。
ASDやADHD、発達障害って今とても取り上げられていることですよね。
その中でもグレーゾーンと呼ばれるような人達もいれば、障害レベルになるまで傾向の強い方もいます。
またこだわりや人付き合いに関しても人それぞれの特徴が出てくるので、一概にこの人はASDだからこうとは決め付けられない。
ただ傾向はもちろんあるので、そこをこのkagshunさんの放送を通して、書いていこうと思います。
1 一方的な会話になりやすい
会話というものは、キャッチボールのように双方が受け取りやすいようにボールを渡していきますよね。
例えばアニメや映画を見た時に定型発達の人はざっくりと全体を見てこの栄が良かったよね、特にあの場面好きだったなと言えば、相手はそうだよね、私は違うあの場面が好きだったとか。違いはあっても相手が受け取りやすいように会話をする。
でもAS特性の強い人はまるでピッチャーがキャッチャーに一方的に投げるよう会話になりやすい。
相手の表情を見て楽しんでいるかなとか気を配らずに、自分の好きなシーンをひたすらうんちくのように語ったりする。
逆に言えばそのところを引き出してあげれば、その人は水を得た魚のようにイキイキとして話し出すのではないでしょうか。
そこで質問されたりしたら、もうどんどん加速する。
2 雑談が苦手
例えば職場でも雑談をすることって多いですよね。昼食の休憩の時や業務をしていてもちょっとした隙間時間とか。
その中で定型発達と呼ばれるようなマジョリティーの方々は、感情を受け渡しが多いと思います。
例えば仕事でこんなことがあってすごくしんどかったという会話の始まりがあれば、相手はそうなんだ、むっちゃ大変だったね。というように感情の渡し合い、共感の受け渡しになる。
これに対しAS特性の強い方は、この感情の受け渡しにあまり価値を見出せない。それよりも情報や知識の交換、受け渡しに重きを置く傾向があります。
定型発達の人が話している感情の受け渡しに興味が湧かない、表面上だけの会話に聞えてくる。
女性のAS特性の強い方であれば、他人の恋話や噂話に興味が湧かない。だからガールズトークに入れない。
他の定型発達の人達が盛り上がっているような他人をネタにした会話を興味がない。
ちなみに僕個人のことで言えばこの傾向はむちゃくちゃあります。
昼の休憩時間にこういう雑談を心底嫌います。何が面白くてそんな話をしなくてはならないんだと思う方なので、このAS特性は比較的強いのかなと思います。(笑)
例えば職場の人でAS特性のあるような人は、1人の時間を作ってあげるとその人にとってとても回復時間のようになります。
3 複数人での会話が苦手
2人で話すような1対1の会話は出来るのですが、3人4人と人が増えるっことで話が入ってこなくなる傾向があります。
なんの話をしているか突然分からなくなったり、話しているトーンやテンションが違うから上手く入り込めない。
ましてや居酒屋のようなザワザワした空間であれば余計に入り込めなくなってしまう傾向があります。これはAPDという聴覚処理障害というものがあります。
僕個人のことしてもこれむちゃくちゃ分かります。1対1の会話であれば分かるのですけど、それが3人4人となってくると途端になんか浮いてくる。
途中から何話しているかよく分からないから、自分1人だけ会話に入らずなんか違う考え事をしたりということはよくあります。
なので大事なことは2人で話したり、3人以上の時でもこちらに注目してもらったり、相手がASの時は注目してもらってから話すようにすると伝わり易いかなと思います。
4 言葉を真に受け止める
それは嬉しいことも、グサッと刺さるような自分にとっても嫌なこともすごく重く受け止める傾向があります。
例えば社交辞令ってありますよね。飲み会が盛り上がってまた飲みましょうねということってよくあります。
でもその後何事もなかったらそれって結局は社交辞令ということ。
でもこのAS特性のある人は真に受けて、1ヶ月後とかにあの時飲みに行きましょうって言ってたから、次いつにしますかと聞いて相手をビックリさせてしまう。
あとは同じように社交辞令で自分のことを褒められたとしても、それを言葉通り受け止めて、自分はすごいんだと思う傾向にある。
これは良いんですけど、僕を例にして良くないことを書きます。
例えば他人のひやかしであなたってどんくさいよねって言われたとします。
でもこれは相手はそこまで悪気はなく、ただの雑談程度に言ったり、その場の空気を盛り上げる為に誰かをネタにしたことって時々あると思います。
でも僕の場合はそれを真に受けて、あの時こんな言葉を言われた許せんと次から態度を変えて、ほとんど関わらないようにしたりします。これはあくまで僕の場合ですけど。
相手の言葉や表情のような非言語の部分も真に受けてしまう傾向はあるんじゃないかと、自分を振り返っても思います。
他にも多くのAS特性の大事なことを話されています。
この放送だけでなく、1ヶ月単位で1,000円なので良かったら有料登録されてください。この放送は3月12日の放送です。
5 ショートストーリー
あの人達よくあんなに他人のことでいっぱい話せるよな。
僕には到底理解出来ない。
でもなんで昼食を一緒に取ることを義務みたいにされなくちゃいけないんだろうな。
僕は1人で大人しく食べたい。
好きなアニメのことも調べたいし、他の気になるアニメ見ながら食べたい。
「ねえ今日一緒に食べるでしょ?早く休憩室行こうよ。」
「あのお、1人で食べたらダメですか?」
「なんで寂しいじゃない。それよりさ加藤さんのこと聞いた?」
「いや知らないです。他人のことに興味ないんで。」
「じゃあ教えてあげる。」
「いや結構です。それならもう1人で食べます。」
他人が別の人のことで噂話して盛り上がっているのはまだ良い。でもそれをこちらにまで強要しないでくれ。
強引に1人で食べられるようにそそくさと去って行った。
見つけたのは通路の広場の小さなスペース。でもここで良いや、自分1人で食べるだけだもん。
お弁当を広げて、アニメを流しながら食べる。
他人の邪魔にはならないようにするけど、他の人と意味もないような雑談を無理矢理させられて食べるより、こっちの方がずっと心地良い。
うん、明日からここで食べるようにしよう。
昼にさっきの同僚になにか言われたって適当に返しておけばいいや。
職場では仕事は真面目にするけど、他人に深入りするのはやめとこう。
まあ趣味が似てる人がいたら会話を楽しむのも良いけど、あまり僕が好きなようなマニアックなアニメを好きになる人は出会わないしな。
他の人を認めないわけじゃないけど、それが自分らしく良い。
うん決めた。
なんかそうしたら今までの昼休憩が嘘のように待ち遠しくなったな。
これまではむしろ昼の休憩時間は来ないでくれって思っていたからな。
あの雑談が苦痛過ぎて耐えられなかった。
やっぱり自分の心地良い空間は自分で作らないとな。
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