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【noteで学ぶ健康習慣の科学53:会社の上司が与える健康への影響。の話】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。
 
 年下の友人が無事にお仕事に就きまして、これまでとまったく違う環境で働くことになるので、何かしらのサポートになればと思い調べ物をしてみました。

「会社の上司が周囲に与える影響」がテーマです。

 権利的な力や裁量権を持つ上の人がブラックな人だったり、配慮に欠けた人だった場合。または部下の才能を開花させてくれるような人だった場合。
 その下で、もしくは近くで働く人にどんな影響・健康害をもたらすのか。
 これは絶対にありますよね。

 ちゅーことでいくつかピックアップしてみました。

□睡眠不足への影響

 「上司のマインドや立ち振る舞いで睡眠の質は低下する」というお話。

■上司が「寝ない人」「寝ないアピールする人」の場合、部下の睡眠時間も短くなる
 
■上司がワークライフバランスに配慮せずプライベートにも仕事の連絡や干渉をしてくる場合、部下は常に仕事の意識をせねばならず睡眠の質が低下する
 
■コロナ禍の「在宅ワーク」においても上司の過剰な干渉が部下のパフォーマンスを低下させる

 ということが解っているそうなんですね。

 論文の研究では、睡眠の質へ与える上司の意識・言動のことを「スリープ・リーダーシップ」と名付けております。
 実験では、アメリカの陸軍国家警備隊から180人の労働者とその91人の上司に参加してもらっています。

■上司には「部下の睡眠の質(プライベート時間)へフォローしているか」「自身が寝ずに働くことがあるか」などの質問を行いスリープ・リーダーシップレベルを測定
 
■部下には「上司のスリープ・リーダーシップをどう思うか?」を評価してもらう
 
■その後参加者全員に睡眠モニタリング装置を着用してもらい、21日間の
「睡眠の質」:眠りの深さ浅さ/睡眠不足が仕事に影響するか など
「睡眠衛生状態」:寝る時間帯や睡眠量 など
のデータを測定、比較。
 
【結果】
・上司のスリープ・リーダーシップレベルが高いほど、部下の「睡眠の質」や「規則正しい生活」は良好。仕事への悪影響が少なかった
 
・「睡眠時間」に関しては、上司のスリープ・リーダーシップレベルは影響しない
 
・上司が「質の高い睡眠習慣」を持っていると認識している部下は「睡眠の質」が高く、日中の疲労感が少なかった
 
・上司のスリープ・リーダーシップレベルが低い(睡眠習慣が悪い/プライベート時間への過干渉)と、部下は「規則正しい生活」が不良。日中の感情的な消耗も激しい

 ということで、案の定、上司が「ワークライフバランス」を取れる能力を有していない場合、その下で働く者の「ワークライフバランス」は悪化する。
 って話になっています。
 基本的に部下は上司の指示に従ったり、報連相するワケですからね。
 
 上長の公私がイケてないと、部下の公私はめちゃくちゃにされてしまう。

 ヤバい環境で働くのはダメ、絶対。
 ってワケ。


□上司への不満を友人に愚痴ると「上司へのストレスが激増する」

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 「不満を他人に吐露するのは逆効果」という話。

 アリゾナ大学の研究で、170人のバス運転手を集めて行ったもの。

■「上司への不満を友人/同僚に愚痴ってますか?」と質問
 
■愚痴った後の「気分の改善/悪化」を調べた
 
【結果】
・友人や同僚が「そんな上司は良くない」「君の言うとおりだ」など、愚痴を受け入れる反応をした場合、上司への怒り/ストレスが増加し、仕事をサボる割合が増加した
 
・その後、研究チームが"上司"を追跡調査した結果、「愚痴を受け入れられた部下」のサボり、手抜きを上司は気付いていた
 
・友人や同僚が愚痴を『リアプレイザル:再解釈』してくれる人だった場合、
例「上司にも何か理由があったんじゃないか」「そんな悪いことをされたワケじゃないよ」「その経験から学べることもある」など
部下の怒り/ストレスが増加することはなく、仕事のパフォーマンスも低下しなかった

 これは自身がストレスを受けている場合、愚痴を聞かされる側だった場合、どちらでも使える知識ですねー。
 基本的に「愚痴」を外に漏らすというのは「逆効果」であることが解っているので、自身で『リアプレイザル』して、自分の中で推進力に変換する方が賢い『ネガティブの使い方』とは言われています。
 それでも"自身で持ちきれないほどのネガティブ"の場合、本当に親しい友人、話を遮らず聞いてくれるような友人、または専門家に話して解決策を取った方が◎
 というかそんな辛い環境ならさっさと転職するのが◎


□悪い上司の下では「幸福度」は低下する

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仕事が虚しいと感じた時は上司の影響かも」という話。
 
 この研究では大前提として、

・良い上司の下で働いても特に仕事の意味(やり甲斐)は感じない。 しかし、悪い上司の下では仕事の意味は激しく低下する
 
・他者に褒められた瞬間は仕事の意味を感じるが、長くは続かない

 という過去のデータ元に、「どうしたら仕事の意味を感じられるのか?」を研究しています。

 少なくとも「悪い上司」ではない前提で、どんな経験をすれば仕事に意味を見出し、幸福度を上げることができるのか?
 を調査したものです。
 
 研究では、10の職種から135人の男女を集め、インタビューにて徹底的に情報収集(仕事からプライベートまで)。
 その情報から「仕事に"意味"を見出す要素は何か?」を抽出した。

■仕事に意味をもたらす5つの要素
 
①自己超越
「自分の仕事が、他者に影響を与えている」という感覚のこと。
他者への貢献、社会奉仕、などがそれにあたる。
「自分の行いが、人の役に立っている」と感じる時、人は誠実性が増す

 
②苦しみ
「不快な経験」「苦しい判断」が仕事に意味をもたらすには必要。

例「人の生死を間近で感じる看護・介護職」
「命の危険をはらむ救急隊員・消防士」など。
 
「苦渋の決断を行った企画・無謀に挑戦し結果を出した事」なども該当する。

ポジティブな経験だけでは仕事の意味をもたらすには不足
 
 
③瞬間性
日常の中で「突発的に起こった感情を揺さぶられる経験」のこと。

例「急に店内で倒れた高齢者を介護したスーパー店員」
「九死に一生を得た経験(危険職や軍人)」など。

記憶に残る「一瞬の出来事」が仕事の意味を象徴するエピソードとして自身に残る 

 
④想起性
仕事の意味は「進行形」では得られず、「事後、思い起こした時:想起した時」に実感できる。
 
例「清掃職の人が仕事を終えた翌日、自身がキレイした道路を見た時」
「企業の社長が会社の電気を消した時、これまでの出来事が脳裏に浮かんだ」など。
 
自身のこれまでのキャリアや実体験、仕事の成果を思い起こす瞬間に仕事の意味を見出す。

  
⑤個人性
職場の上司・同僚だけでなく、「友人・家族」にも仕事を認められること。
 
例「父親がライブに来てくれた時に『意味』を感じたアーティスト」
「友人がパフォーマンスを他者に推薦していることを知って『感度』を得た弁護士」など。
 
1つ目に挙げた『自己超越』に近いもののようですが、コチラは「他者の役に立つ」ではなく、より身近な存在に「自分が認められた」と感じる『自己肯定感』によるもの

 
 ということで、要約すると、

✅利他的で「人の役に立つ仕事」が自分の幸福度に繋がる
 
✅苦痛を感じる瞬間も「達成した後」に幸福度を上げる大きな要素になる

 てことになります。
 自分のためだけに働いても幸福感は頭打ちになっちゃうってことなんですね。
 
 
 
 ということで、新しい仕事に就く友人に向けての手向けとして作成したnoteですが、読んでくださったあなたのお役にも立てれば、それはカエルの喜びにもなっております。
 
「人の役に立てるオタクになりたい」とプロフィールでも掲げておりますので。
 今後も面白いnoteを書いていこうと改めて思った内容でございました。
 
 それではまた(o・ω・o)ノシ


【参考記事】




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