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アイディアに飛びつかず、保留する

蛯谷敏『突き抜けるまで問い続けろ』を読んでいます。


三木谷も、小澤や島田と同じように、調べ抜くことの大切さを南に教えた。

「俺が知りたいのはお前のアイデアではない。なぜ、この課題がまだ存在しているのかということだ。お前が考えていることなんて、既に何万人もが考えている。それなのに、なぜ今もその課題が解決されずに存在しているのか。業界の構造や歴史を徹底的に要素分解しろ」 (P.68)


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「なんでこんなに非合理的な状態になっているんだ?」
「なんでこんな無駄なことをしないといけないのか?」

仕事をしていると、たくさんの不条理非合理非効率に出くわすかと思います。そういった課題に対して、「こうすれば良くなるんじゃないか?」というアイディアを思いつくこともあるかと思います。

人並みの感性や思考力を持ち合わせていれば、目の前にある「課題」に気づき、場合によっては、それを良くするための「アイディア」も思いつくことができます。

また、自分よりも前に、自分と同じアイディア、あるいはもっと優れたアイディアを思いついた同僚、先輩もたくさんいたはずです。


それにもかかわらず、「現に課題は解決されないまま残っており、自分の前にも現れた」という事実が重要です。

そうすると、いちばん最初に考えるべきは、「他の人も気づいているはずなのに、なぜこの課題はまだ解決されていないのか?」ということになります。


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目の前の事象に反応して飛びつき、思いつきのアイディアを出したり、課題をいじくりまわしたりしても、根本的な問題解決には至りません。

その課題が解決されずに残っている背景には、必ず何らかの原因歴史構造があるはずで、まずはそれを考えるところから始める必要があります。


自分が考えるようなことは他の人も考えてるはず。
なぜこの課題はいまだに解決されず、残ってしまっているのだろう?
何か構造的、本質的な問題があるのではないか?

根本的な課題解決をしたいのであれば、習慣的な、いつもの判断を保留し、目の前で起きていることにより深く注意を向けなければなりません。

思いつきのアイデアを出して悦に浸るのではなく、こういった問いを自分に投げかけ、課題の根本を考える癖をつけていきたいと思いました。

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