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現代俳句 作品集 41〜黄金虫〜
「 黄金虫 」
~現代俳句〜
さきがけて雨の大地にあやめ咲く
降るあめの凝縮されてあじさいか
青天に帆をはりづめのヨットこそ
浜にでてみるみるひいてゆく汗よ
国民のながいちんもく梅雨に入る
むらさきよ旧家の池の花しょうぶ
身をつつむいってきの香よ香水瓶
あさぞらに咲きほどけては蓮の花
どこの水富士よりの水ところてん
航海の夜ぞらふるわすかみなりか
◇
新幹線富士過ぎてゆくすずしさよ
指先でもちあげつつよいちご摘む
庭を掃くおとたえず寺ほととぎす
大岩に触れた手からもしたたるか
つので空ひっくりかえすかぶと虫
水中へしなる釣りざおなつのかわ
かじりつくトマトたとえば水の玉
一票をこつんととうじ梅雨明けよ
いっぽんのうちわと蚊取り線香と
ゆったりとした明滅よほたるかご
◇
繁華街手ぶらであるくすずしさよ
平和の世ふんすい空にかがやかす
震度六そのまま止まるふんすいよ
ただよってじぶんとくらげ水族館
夏のうみゆびでたどって地球儀よ
ふるさとの大きさほどの神輿行く
尾をふってときながれだす金魚鉢
たいりんの向日葵地球そのものよ
こがねむし少年じだいかがやくか
弱の風吹かせて真夜のせんぷう機
06月13日〜06月26日
いつも
ご覧いただき
ありがとうございます
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