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口語俳句 作品集 16 〜噴水〜


「 噴水 」
~口語俳句〜

和歌集の恋にたか鳴るふうりんよ


軒下よそらに見つけてつばめの子


かたつむり伸び行くさきが新世界


いちぼうよ裾をみどりに五月富士


手で押さえむぎわら帽子かぜの浜


サーファーが乗った波こそ海走れ


ふねのかげかもめのかげよ大夕焼


鎌倉よ鳴る踏みきりもなつのくれ


踊子草いちにちかぜに揺れてこそ


いち族が照らしあうのも手花火よ

広大よこころのなかもひまわり畑


雲の峰ばかりのそらもふるさとか


すずしさよ川のながれをうけて鯉


じんせいのゆめのなかへと昼寝覚


紺ゆかたそばにすわって藍ゆかた


蛍の夜だれもさびしいひとでした


釣りびとよすわったままで大朝焼


タクシーを黒く拭きあげ梅雨間近


登頂よかげとして立つゆうやけ空


うみのいろ日に日にちがう大夕焼

目つむって新茶にこころ静まるか


魅せられてゆがむ真がおよ金魚鉢


1号艇以下みななつのなみしぶき


黄打ちあうテニスコートよ雲の峰


背もたれていっぽんの木の大緑陰


なにかくす赤がうず巻く薔薇の奥


足もとに散る木もれ日よえごの花


ふんすいよあおぐ戦後の果ての空


なつのほし灯りたくさん帰港して


うつりこむかおに手ふれて淵は秋


05月31日〜06月09日


現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です

ふだんの話し言葉・記号・句読点・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き

なども活かして必要最小限使用しています


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉(文語体)
         ∟==話し言葉(口語体)

◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い


◯使用している切れ字について

この作品集では
現代的な切れ字を使用しています

「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ


◯生成AIの利用 について

下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です。

◇生成AIに担当してもらった点

目つむって新茶にこころ静まるか 2つの案の比較

いちぼうよ裾をみどりに五月富士 句内の語の比較

かたつむり伸び行くさきが新世界 使う助詞の比較


◯俳句の目標

下記について、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」 

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」


◇今回のメモ◇

俳句の目標について

「三物一句」も身に付いてきた

他の目標にも順次アプローチ中

句をより深めていきたい


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


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