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現代俳句 作品集 34 〜ぼたん雪
「 ぼたん雪 」
~現代俳句〜
手のひらに落ち街に落ちぼたん雪
そのはてのそらあおあおと梅の花
はるばるとかおりにれきし梅の花
航跡はすえひろがりよはるかもめ
貝がらよ手に手にひろうはるの海
ふんえんのあがる大阿蘇はるの馬
たちあがる牛のかなたのくもよ春
かげ落とし牛はあゆむか花すみれ
ちへいせんすいへいせんを鳥帰る
空港の屋じょうに出てながい日よ
◇
みちいっぽんうなばらに伸び春岬
あしあとがおどるようによ春の浜
咲きのぼる梅におおぞらえだの先
街よみな出会いわかれてはるの雪
はるの湯気のの字しの字よ珈琲店
屋じょうは見あげるところ春北斗
菜ばしよ手間の料理のつくし和え
たかだかと石鎚ひとつさえずるか
とおくゆく雲のおそさよはるの芝
川の音瀬ごとにたかく木々の芽よ
◇
つぎつぎとあからむつぼみ椿咲く
石段のいちだんずつよ落ちつばき
恋の猫毛をさかだててたたかうか
街じゅうが水輪模様よはるのあめ
かくれ里十重に二十重にはるの霧
瀬戸風の丘うなばらはうららかよ
ダチョウという沈黙一羽はるの雪
黄かかげて雨のち晴のたんぽぽよ
笑むようにまぶしむ北の雪解けか
あおぎみてあっとう的な富士よ春
02月10日〜03月01日
いつも
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ありがとうございます
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