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子供たちを魅了したのは、尺取り虫で、これが名前通りに尺を採り、正確に進む様子を楽しんだ…
昔は蓑を剥ぎ、折り紙をちぎった箱に入れ、折り紙の蓑を作る虫と、気軽に試したものであるが…
シュノーケリングなるものをして、海の中の魚を覗く。 これがことのほか面白く、体力が続…
アパートの庭はトカゲだらけで、毎日のようにそれを捕まえ、遊んでいたため、その音だけでト…
何かの法に触れはするだろう、その園芸センターという場所は、草木の鉢以外にも、鳥や魚を扱…
益虫、益鳥なんてものは、人の勝手と分かっていても、その勝手な人類としては、それ同士で争…
命とは、どこに宿るものかと考える。 例えば、それは冬の朝、キャベツの葉に凍り付いたアオムシが、日の光にゆっくり溶けて、そうしてやがて動き出すとき。 例えば、大きな蛹が潰れ、青と白の、絵の具のような色を流すとき。 藤の蔓が支えを探し、中空へと伸びるとき。 雨の後、草の一斉に伸びるとき。 果実が赤く実るとき。 切り倒した樹木の、春にひこばえが激しいとき。 蝶の死骸の、あまりに軽いとき。 足の欠けた虫が、どことも言わず歩くとき。 積もった落ち葉
ダンゴムシを平べったくしたような体に、長い触覚や尾を付けて、壁や畳の隅に佇む虫なら、そ…
珍しく、カニが左鋏に何か持ち、道を歩く姿を見かける。 ボルトの軸か、それとも細いジャ…
草むらを歩くと、いつのまにかくっついている、草の種子を「バカ」と呼ぶ。 オナモミやハ…
草に泡のような卵塊を産み付けるカエルがいるという知識があり、それをそのまま放っていれば…
木を切り、穴を開け、駒打ちをすれば、菌糸の回り、花が咲く──すなわち、キノコが顔を出す…
蛇が車道で動かなくある。 轢くのも情がないことと、止まり、近づけど動かない。 困っ…
幼い頃、とっくり蜂の絵本を見ては、面白い蜂がいるものだと、その姿に心を躍らせた。 この蜂はイモムシなどに麻酔を施し、巣へ運び、幼虫の餌にするのである。 人は子供の時分から、犬や鳥というのはまだしも、虫は虫けらと思いがちで、その虫けらが子育てをする、親が子に食べ物の用意をするとなると、人という高尚な生き物と、虫けらという下層のものが重なり合い、まったく奇妙な思いがするのである。 その絵本は読み込んだため、現実にとっくり蜂を見なくとも、見たような気になっていたが、山