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芸人関連のnote。

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#スキしてみて

同級生が作家になった。

同級生が作家になった。

去年の4月ごろ。
高専時代の同級生、馬路くんが何故かは知らないが上京してきたので、何人かで飲みに行った。
ちょうど大学を卒業した年だったし、こっちの大学院にでも入ったのかなと想像していた。

歩きながら、なんで東京来たん?と聞くと、
「実は俺、作家の養成所通ってるんよ」
と予想外の回答をもらった。

作家といっても、小説家ではない。
テレビやラジオの番組で案出しや台本を書いたりする、放送作家である

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養成所時代の一年間。#4

養成所時代の一年間。#4

前回のお話☟

なりゆきでアシィスと組んでしまった俺ではあるが、ライブで良い結果が出たのでまあええか。とは思っていた。

だがその頃から、養成所をやめた鯉沼がうちに通ってくるようになった。

養成所を辞めてからバイト先の人と一緒に少しネタ合わせをしたり、公園で漫才をしたりしたようだが結局上手くいかなかったようである。

そもそも鯉沼の能力はともかく、あの性格では誰とコンビを組んでも長続きしないこと

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養成所時代の一年間。#3

養成所時代の一年間。#3

前回のお話☟

鯉沼が失踪し、SMLまであと2、3日しか時間がない俺とアシィスは、当然2人でライブに出ることとなった。

アシィスの家に泊まり込みでネタを作るしかない。

アシィスの家でノートを開くもネタが中々思い浮かばず、愚痴ばかりが頭を巡っていた。

別にコイツと組みたくてお銀と解散したわけじゃないのになあ。なんでアシィスと漫才やることになったんや。ていうか鯉沼はどんだけ身勝手な奴なんや。アイ

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養成所時代の一年間。#2

養成所時代の一年間。#2

前回のお話☟

おちん銀ず改めハッピーチャッピーは無事初めてのライブを終えた。

今の時代、芸人になるのは大卒や社会人経験者が多い。同期のほとんどが年上だった。

同じクラスに10代は俺の他には2人だけ。

ナイジェリアと日本のハーフであるアシィスと、現在の相方でもある鯉沼である。

アシィスは一個年下で、高卒ですぐ養成所に来たタイプだ。
この年代は他のクラスにもちらほらいた。

俺の場合、高専を

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養成所時代の一年間。#1

養成所時代の一年間。#1

WCSとはワタナベコメディスクールの略称で、芸能事務所ワタナベエンターテインメントの養成所である。

2019年の4月、俺は高専の時にコンビを組んでいたお銀黒川と共にそこへ入学し、WCS30期となったのだ。

WCSは授業を受ける日程によってクラスが違い、週5日、週3日(午前か午後)、土日どちらかの週1日のコースがあった。

お銀は大学に行きながら養成所に通うため、日曜コースに行くこととなった。

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