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一四零の庭苑 1巻 完結

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X(旧Twitter)で毎日書いている140文字以内の短い詩たちです。 全1000話の第1巻となります。 マガジンのタイトルの意味は、X(旧Twitter)で140文字内で書いて…
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2022年1月の記事一覧

詩「甘いはちみつのように 」

甘い甘いはちみつのように 甘い甘い人の生 そんな時間を日を送る一時があってもいい 甘いはちみつのような時間、人生 ひとりの時だっていい ふたりの時、たくさんの人と過ごす時だっていい それは人生に必要な、大切な大切なもの、スパイス 時に君を思い切り甘やかせ

詩「命の炎」

命の炎 あなたも私もこの瞳で見ることは叶わない けれども確実に命の炎は内で燃えている 胸に手を当てて感じてご覧 それはどんな色だろう それはどんな形だろう 命の炎の大きさは? ひとつ言えることがある 胸に手を当てると温かい その温かさが生を感じる だから、人は寄り添うんだ

詩「流れ星」

空を眺める 何時までも飽くことなく眺める藍色の空 流れ星がひとつ流れた 私の胸は躍り高鳴り 「ああ、願い事が途中だわ」 心底残念と思う気持ちと、流れ星が見られた特別感 私はこの上ない幸福感に包まれて、優しい時間の流れに身を任せて 私はきっと蕩けた微笑みを浮かべている

詩「僕と僕」

誰も励ましてくれないのなら 僕が僕を励ます 誰も叱ってくれないのなら 僕が僕を叱る 誰も慰めてくれないのなら 僕が僕を慰める 寂しさ そして孤独 誰も愛してくれないのなら…… 誰も側に居てくれないのなら…… 僕は膝を抱えるしかなかった けれども僕は前だけは向いていたいと思う

詩「世界は美しいと思う」

絶景かな 絶景かな、絶景かな 世界はこんなにも美しいのかと 時代は部屋に居ながらの世界旅行 インターネットなるものが普及して日進月歩で世界を映す その絶景に涙すら流す時代となった 不意を突いて湧き上がった感情 「俺は世界は美しいと思う」 己の言葉にすら感動をした

詩「レンズ」

「心のレンズにさ、写ったものをそのまま写真に出来たらいいのにな」 そんなことを考えながら僕は、今日も空にレンズを向けるんだ 毎日、毎日毎日…… その行為が何になるかとかそんなことも思わずに レンズ越しに空から僕は受け取るんだ そして僕は揺さぶられ 毎日、喜怒哀楽を繰り返す

詩「お月様が好き」

「お月様、今日はご機嫌如何かしら」 澄み渡る星空にまあるい満月 見事な程に美しい 「綺麗ね」 満月に焦がれる言葉が出る フフッと笑う私の口元 「ねえ、お月様」 「私はあなたが大好きで、あなたに語り掛けるのが本当に好きなんだよ」 そんなことを言いながらお茶を用意する一時

詩「淀み」

椅子に深く座ると共に目を閉じて深く呼吸をする 己の中に潜る そのようなイメージ 己の漆黒をダイブしたダイバーのように 潜り漂い留まり 僅かな油断が淀みを見付けてしまう 『嗚呼、これは何時の淀みなのだろうか』 僕は戦いを始めるか それとも逃げるのか 夜は長い 今夜も心が血を流す

詩「綺麗な世界」

景色の綺麗な世界を君に見せたくて 最初はネットを駆使して地図からダイブ 動画も再生し尽くした けれども君も僕も物足りなくて……話しをしたんだ 夕焼けに、高台から観た夜景に感動したこと 君が少し笑みを零して それから僕らは、夜空の話しをした そこに溢れる想いがあったんだ

詩「生と死」

生というものは生まれながらに持ち 生に気付けば人は考えることを覚える 死というものは生けるものは一つ持ち 死に気付けば人は感情をその身に染み込ます 生について考えれば欲が湧き上がり 死について考えれば無の支配に入り 生は謳歌し 死は静となり 生と死 どちらも越えてこそ人間

詩「助け愛」

助けて 助ける 助けてもらう 気持ちが生まれる 何か感じるものがあって 何か芽生えるような感覚があって 嗚呼、楽になる 心が温かくなって 意思が芽を吹いて そして互いに手を取り合った これも愛の形かな、とか思って 「ありがとう」の言葉はいつの間にか、笑顔と共に零れていた

詩「自ら死ぬということ」

重い想いを話す 人という生き物は自ら死を選ぶ時がある 独りの人の死は関わった知ってしまった人々を全て暗闇に落とす 私はそう思う 失う側だった私はその死を繰り返し繰り返し胸の中で見る 苦しみの嘆きが体中から漏れ出る程に 私は気の遠くなるような時間を考える 考え続ける

詩「本当の自分」

「本当の自分は!」 そう言いかけて言葉が止まる まるで呪いの言葉だ そう思ってもその言葉から逃れることが出来ずにいる 本心が! 真実は! 魂が!! 生きていることさえも…… 思考は回る そんな自分を制御することなど出来なくて 皮膚に食い込み血が滲み 涙の雫で我に返る

詩「ふと生きているなと思うとき」

ふと「生きているな」と思う時がある 何故そのように思うのかは今のところ不明である 水に触れた時と飲んだ時 風が私に触れた時 空を見上げた時 それから、泣いた時と笑った時 上手くやった時 落ち込んだ時も……思うかもしれない 嗚呼でも考えている時が一番思う