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「自●未遂」

私は高い所が苦手なんだけど、さっきの強い意志があればそれを乗り越えられそうだった。でもふと気がつくと手元にカメムシがいて思わず跳ねのいたら手すりから遠ざかっていた。カメムシはよく見渡せば壁にも電球の周りにも沢山いて気味が悪かった。思えばそこに降り立った時から蜘蛛が頭をかすめたし手すりにもまた違う中くらいの大きさの蜘蛛がいた。白サギも目線より少し下の高さの空中を斜めに横切ったし地上ではグレーの犬が散歩させられていた。さっき頭をよぎったことは全部本当過ぎて今後とも解決する方法もなさそうで途方に暮れざるを得ない。「水平線がきれい」と思ったのも本当。「今度あの観覧車に乗ったらこのマンションを探してみよう。向こうから見てもきっとそのくらいの大きさなんだ」と思ったのも本気。「今私がここで決めて1人人間が居なくなったところで世界は何も変わらない」と思ったのも本気。その気持ちは「あの人やあの人が責任を感じて一生背負わせるだろうな」と思う気持ちより強かった。虚しさの強い人間だからか、元より自己中心的だからか、その両方か。兎に角私はきちんと施錠された自室の扉を開けてまた閉めて暖かい上着をぬぎ定位置の座布団に戻ってきて座って泣いた。私は守られてるんだ—と思った。母親がツイッターやLINEで死亡報告をしたら皆んなどんな反応するかを想像した。そしてこの文章を書き始めた。ここまで書いて良い意味でも悪い意味でも冷静になる。良い意味では、希●念慮は(今は)収まっている。悪い意味では「色々迷惑かけるけどやっぱり●んでしまってもあまり大したことではないような気がする」と思えて怒りとか悲しみとかじゃない。父には母がいて母には父がいる。妹には義弟がいて娘もいる。一方で私には彼氏がいないしいたとしても死にたいとは口にしづらい。同じ境遇の親友も同じ…等と考えて孤独に陥っていたけれどよくよく考えてみたら弟にはパートナーがいない。でもモテるし仕事もうまくいっていてプライベートではよく旅行にいっているようだ。でもこれらは彼ら彼女らの良い側面を拡大鏡で見たようなもので私がこんな見方をしていたら私の方も「社会の期待から解放され人のお金で自由な暮らしを満喫し家族友達福祉職の人々から可愛がられている幸せな子」と言われてしまうだろう。夕焼けが消えちゃった。今夜はゆっくりお休みです。
#発達障害 #双極性障害 #人生

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