見出し画像

【詩】ひと休憩

一本の木があった
ぼくはその下で
風と戯れていた

ヒュルルと
ぼくの指に絡まる風

その指を掲げると
風はふんわり消えていく

ぼくはその遊びを
何度も繰り返した

風はその遊びが
気に入ったのか
飽きる気配を
見せない

遊び疲れたぼくは
そんな風に
フーッと息を
吹きかけると

チェッとどこかに
行ってしまった

「またね」

そうつぶやくと
ぼくは帰路についた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?