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縮小してゆくおせち~お正月の記録と記憶

今年も昨年に引き続き、ずっとおうちで過ごした三が日でした。
そして年々縮小傾向にあった我が家のおせちは、ついに酒のつまみと大差なくなりました。
おせちか、つまみか、その見極め方は、お雑煮があるかどうかです。

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今年の日本酒は出羽桜です!香りが良くてめっちゃ美味しい!

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お雑煮はとてもシンプル。

ちなみに、大晦日はステーキを食べました。
歳をとるにつれ、クリスマスや大晦日、お正月というイベント事は、ただ美味しいものを食べる日という位置づけになってきました。
それにも一応理由があって、例えばクリスマスには、いつも1本100円程度で買える鶏の骨付きもも肉が、アホほど値上がりしていて購買意欲などわかず、鶏肉にそんな値段を払うのならば、いつもは高くてなかなか買えない牛肉を食べればいいじゃない。という結論になり、ここ数年はクリスマスに牛肉を食べています。

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ちなみにクリスマスケーキも、大好きなケーキ屋さんでクリスマスケーキを買うには当然ずいぶん前から予約をして、当日はめっちゃ並んで受け取るということになり、それがしんどくてケーキもクリスマスからあえてずらして食べてます。
ケーキは食べたいから、省略も妥協もせず、時期をずらして食べます。
(大切なことなので二度言いました)

大晦日はいつも悩んで、すき焼き、手巻き寿司、鍋など、そのあたりのメニューになることが多いのですが、昨年(いや、もう一昨年か)の大晦日に手巻き寿司をするべく、大晦日のスーパーに乗り込んだら、まあ人はやばいし、ついでに買おうと思っていたおせち関係はのきなみ売り切れているし、お刺身自体が争奪戦みたいになってて、バックヤードから「お刺身でーす!」って店員さんが持ってくると、近くで様子をうかがっていた人々がうわああああってむらがって、あっという間に良さげなものから消えていき、(密だ!激しい密だ!!)とひるんだ私はもちろん遅れを取り、もう二度と大晦日に寿司など食べまい!と心に誓ったのでした。

そして大晦日は、毎年なんかかんや、おせちの仕込みをしたり、食事の準備や後片付けでごたごたとしていましたが、おせちを縮小化したおかげで、いつもよりまったりできました。
がんばって作った、といっていい料理は、今年は黒豆のみです。

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今年も美味しくできましたヾ(*´∀`*)ノ
黒豆は、時間はかかるけど作り方は簡単だしめっちゃ美味しいし見た目もツヤピカで大好きです。どれだけおせちを縮小化しても、黒豆だけは毎年作ると思います。
(レシピはnoteに書いてます)

さて、さらに今年は、元旦の朝の食事も変えました。
いつものパン食にして、お正月料理なおせちとお雑煮はお昼ごはんにさせてもらいました。

これは今年からの試みなのですが、いや、ほんと気持ち的にも体力的にもとても良かったので、来年からもこのスタイルに落ち着きそうです。
新年早々、朝早くから頑張るのが辛いし、しかも非日常なメニューなので、盛り付けもいつもより時間がかかりますし、おせちを縮小傾向といっても、やっぱり細々とした作業が多かったんですよね。

新年明けてすぐの食事が『日常』になってしまうので、万人にはおすすめできませんが、我が家ではこのスタイルでいこうと思います。

そして晩御飯は、うどんすき!身体があったまって良いですね。
我が家のお正月っぽいメニューはここまでとして、2日からは通常モードになります。ずっとおせちとお雑煮だと飽きちゃいますからね。

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ということで、年々、まったり度があがってゆくお正月ですが、その方が性に合っているので、このまま自分のスタイルで過ごしていきたいです。

* * *

私が小さい頃に過ごしていたお正月は、今のお正月と真逆で、今の私の位置にいる母は、年末からお正月にかけて、目の回るような忙しさの中にいました。

年末の大掃除、大量の買い出しを、私も少し手伝っていたとはいえ、ほぼほぼ母一人が頑張っていました。

大晦日は、家族の食事とおせちの準備と。
夜ご飯のあとには年越しそばも作ってくれて。
母がお風呂に入るのはいつも最後で、慌ただしく働いた母は、お風呂の中で年を越したこともありました。

元旦はおせちとお煮しめを食べ、氏神様にお参りに行き、明るいうちから父はお酒を飲んでお風呂に入ります。いつも夜にしかお風呂に入らない私は、明るいうちに入るお風呂がとても大好きで、お正月は、非日常を存分に感じていました。

そんな元旦とは打って変わって、2日からはまた慌ただしくなります。まずはご近所の方が挨拶に来て、そのたびに私は玄関へ行き「あけましておめでとうございます」と挨拶をします。
母ものし紙つきのタオルをもって、ご近所巡りをしていました。

ともすると、親戚や、父の仕事関係のお客様が次々と来て、そのたびに母はおせちやお酒の準備をし、お客様をもてなしました。私はお年玉をもらうときだけ呼ばれ、よくわからないおじさんたちに挨拶し、いただいたお年玉の金額をお小遣い帳に書き写す、という楽しみがありましたが、母は休むまもなく、来客の対応に追われていました。

小さい頃はそれが当たり前と思っていたし、それがお正月の風景でした。
今の私に「これをやれ」と言われたら発狂してしまいそうです。

父と離婚したあとの母は、とてものんびりとお正月を過ごしていました。
大晦日はそこそこに忙しそうにしていましたが、お正月はこたつに入り、買いだめしたお菓子とみかんを食べながら、テレビでお正月番組を見て笑い、こたつから立ち上がる人がいるたびに「あのお菓子もってきて!」とか「コーラもってきて!」とか「代わりにトイレ行ってきて!」なんて、そんな楽しくゆったりとしたお正月になりました。

私は、お年玉がたくさんもらえるお正月も好きだったけれど、母が楽しそうにのんびりとしている、離婚後のお正月の方が好きです。
そして私はしっかりと、その「のんびり」の方のお正月を受け継ぎました。

ある人は、お正月が嫌いだったそうです。
忙しい忙しいと、いつにもまして、母親が不機嫌になり、そんな母親を見るのが辛かったそうです。今はまったりとしたお正月を過ごしているので、好きになっているのかな。

私は近くに甘やかしてくれる人がいるので、どんどんと「まったり度」があがってきていますが、これはこれで良いお正月じゃないかなと思っています。

皆様にとって、今年も幸多き一年となりますように。


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