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独房奮闘記を執筆中です。 よろしくおねがいくます。

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【実録・完黙独房奮闘記】 #02 THE DOORS |連載小説

【ブルマで飛行機】 黒く冷たい手錠をかけられ、世間様に見えない様になのか、昭和の女子小学生が履いていたブルマの様なもので手の先をすっぽりと隠された。 実は意外な…

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2年前

【実録・完黙独房奮闘記】 #01 THE DOORS |連載小説

2011年、春の足音が近づいてきた頃・・・ 私は早朝6:30に目を覚まし、永谷園カラーの縞模様の布団の中から顔を出した。 そして、手を伸ばしても飛び跳ねても触れることの…

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2年前
【実録・完黙独房奮闘記】 #02 THE DOORS |連載小説

【実録・完黙独房奮闘記】 #02 THE DOORS |連載小説

【ブルマで飛行機】

黒く冷たい手錠をかけられ、世間様に見えない様になのか、昭和の女子小学生が履いていたブルマの様なもので手の先をすっぽりと隠された。

実は意外な事に手錠をかけられたのは生まれて初めての経験だった。手の自由を奪われるだけで、ここまで不安で不快になるとは思ってもいなかった。

そのままタクシーで羽田空港へと向かった。

羽田空港は旅行や出張の多くの人で混雑しており、ドレッドヘアに伸

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【実録・完黙独房奮闘記】 
#01 THE DOORS |連載小説

【実録・完黙独房奮闘記】 #01 THE DOORS |連載小説

2011年、春の足音が近づいてきた頃・・・
私は早朝6:30に目を覚まし、永谷園カラーの縞模様の布団の中から顔を出した。

そして、手を伸ばしても飛び跳ねても触れることの出来ない高さの天井に設置されいる、蛍光灯の中でひと塊になった小さな虫の死骸をじっと見つめていた。

チカチカっと電気が着く瞬間を今か今かと待ちつつ、
遠くから聞こえて来る音に耳を傾けていた。

静寂の中から、うっすらと鍵の音が聞こ

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