【実録・完黙独房奮闘記】 #02 THE DOORS |連載小説
【ブルマで飛行機】
黒く冷たい手錠をかけられ、世間様に見えない様になのか、昭和の女子小学生が履いていたブルマの様なもので手の先をすっぽりと隠された。
実は意外な事に手錠をかけられたのは生まれて初めての経験だった。手の自由を奪われるだけで、ここまで不安で不快になるとは思ってもいなかった。
そのままタクシーで羽田空港へと向かった。
羽田空港は旅行や出張の多くの人で混雑しており、ドレッドヘアに伸びきった髭という風貌の男が、体格の良い男達に囲まれ、手の先にはブルマを巻いている