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セックス依存症の克服方法②認知行動療法


 両親からのネグレクト環境下で育ったサキさんは、愛情不足を埋めるため、婚約者がいるにも関わらず別の異性とも身体の関係を持ってしまうセックス依存症状態に陥っていた。


では依存症から脱却するにはどうしたらいいのだろうか。

■人間は頭で理解していても、すぐに行動を変えることは難しい、、、⁈


 クマくんからのカウンセリングを受けて2週間。婚約者ではない別の男性との関係は未だ続いていたものの、これまで感じなかった罪悪感が、サキさんの心にふつふつと積り始めていった。

 そして再びクマくんの元を訪れた。

 👩(サキさん) 「カウンセリングを受けてから今の現状に罪悪感を感じるようになりました。自分は愛情不足を補いたいだけで、その男性は自分にとって大切な人ではないと客観的に理解できるようになったから。
 でも連絡が来るとどうしても断れないんです、、」

 🐻(クマくん) 「客観的に理解できるようになっただけでも大きな進歩です。それでも人間は頭で理解できていても、すぐに行動を変えることは難しい。
行動を変えるためには、長年培われてきた認知のゆがみ(理想的ではない考え方の癖)を正常に整え、よりよい行動へと変えていくトレーニングが必要なんです。
そのトレーニングを『認知行動療法』と言います」


■認知行動療法とは

『認知行動療法』とは
 「認知や自動思考」(ものの受け取り方や考え方)に働きかけ、不適切な行動を適切な行動へと導く心理療法。

一般社団法人「メンタルサポート総合学園」
ポジティブ行動へ変換

 🐻「サキさんに施す認知行動療法は、理性で欲望(愛着)をコントロールするやり方を学び、それを習慣づけするものです」

★ステップ①:認知の歪みをカウンセリングによって治す


★『認知の歪み』って何?
 精神科医のベックが基礎を築いた概念で、一言で表現すると「考え方の癖」のこと。思い込みによって物事を正しく解釈できなくなる現象や、ネガティブな気持ちを起こしやすい考え方・物事のとらえ方を指します。

一般社団法人「メンタルサポート総合学園」など

 カウンセリングによって、なぜ不倫をしてしまうのか、その根底にある考え方の癖や思い込みを聞き出し、客観的に理解してもらった上で、なぜ不倫がよくないことなのかを問い続け、頭で理解させる。

★ステップ②:理性が本能に打ち勝つことができた場合に褒める(実践編)

 サキさんは、ステップ①でなぜ不倫をしてはいけないのかを学んだ。そのことで、例え不倫関係に陥ったとしても、自己嫌悪や罪悪感という感情が生まれるようになった。
 次は、実際に別の男性と関係を持たないでいられるのかを観察する。
 連絡が来た時の断り方などを具体的に教えた上で、成功した場合はカウンセラーに報告し、「褒める」ということを繰り返す。


★ステップ③:一人でできるか経過を観察する

 カウンセラーが見ているからという外発的要因ではなく、見ていない状態でも理性で欲望をコントロールできるか、定着具合を観察する。
 サキさんの場合、現在関係を持つ男性への対策法を学び、実践できるようになったら、別の男性のパターンやシチュエーションも学ぶ。
 定期的にカウンセリングに通ってもらい、70%以上癖づいたら合格とする。


 🐻「サキさんの場合、高校時代から今までの約10年間、愛情不足を異性との性行為で埋め合わせしていた。その時間が長ければ長いほど、克服にも時間を要します。最低でも2年間のトレーニングに加え、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)も行う必要があるかもしれません」

 ★「SST」(ソーシャル・スキル・トレーニング)って?
社会で人と人とが関わりながら生きていくために欠かせないスキルを身につける訓練のことを指します。大人の場合、仕事をする上での対人関係など、精神疾患や発達障害のあり/なしに関わらず、広く取り入れられている技法です。
 例: 「感謝の気持ちを伝える」ワークなど

一般社団法人「メンタルサポート総合学園」


 👩「時間はかかっても私はやっぱり不倫関係を断ち切って、今の婚約者と幸せな家庭を築きたいです、、、」

 🐻「適切な治療を、時間をかけて施せば治すことはできます。
いかに欲望を理性でコントロールするかを学ぶことによって、自分を上手く使いこなすことができ、自分の人生を切り開いていくことができるんです。
 サキさん一緒に頑張りましょう」

※セックス依存症は、身近な人にも相談しづらく、他人や自分自身も気が付かないことが多いです。もしかしたら自分は、、と悩んでいる方はぜひ
クマくん相談室までお越しください。

クマくん相談室はこちらから

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