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子宮筋腫と不妊

こんばんは(^^)クマです!

今日は子宮筋腫のお話です。

子宮筋腫を持っている方は結構いらっしゃると思うのですが、それがどう不妊に影響するのか気になりますよね。

今日はそう言ったところをお話できればと思います!


◎子宮筋腫が不妊にどう影響する?

子宮筋腫は大きさや部位、個数がその方によって様々です。よって、筋腫があるから必ず不妊になるとは限りません。妊娠が分かって産婦人科に行ったら初めて指摘されたという方もいらっしゃるくらいです。

ではどんな筋腫が不妊と関係しているのか。

粘膜下筋腫は体外受精において妊娠率と着床率を低下させ、筋腫摘出により妊孕能は改善するというデータが出ています。

次に子宮内腔の変形を伴う筋層内筋腫は妊孕能を低下させますが、筋腫摘出によっても妊孕能が改善するかは明らかではありません。

漿膜下筋腫は妊娠率に影響しないと言われていますが、位置や数に関わらず4cm以上の筋腫では体外受精をした場合の妊娠率低下が報告されています。



◎子宮筋腫合併妊娠のリスク

子宮筋腫合併妊娠では、流・早産、切迫流・早産、前期破水、胎位異常、胎盤早期剥離、子宮内胎児発育遅延、微弱陣痛、産道通過障害、弛緩出血などが増加します。

上記の合併症は筋腫が5cm以上で出現しやすいと言われています。

筋腫合併では10〜30%くらいが帝王切開でのお産になります。筋腫が大きい場合にはより帝王切開になる確率が上がります。

よって、不妊治療をする前に、大きさや部位によっては筋腫の治療を優先して行う方がいいこともあります。



◎不妊治療と筋腫治療どちらを優先させる?

大きさや部位によっては不妊治療を優先させることも多々あります。

では不妊治療をしている場合、筋腫の治療のタイミングはどうなるでしょうか。

まず、悪性が疑われた場合には確実に筋腫治療を優先します。

また、筋腫が不妊原因になっている可能性が高い場合や筋腫が将来的な妊娠時に障害となることが予想される場合にも筋腫治療を優先させます。

それ以外には、貧血や月経困難、不正出血の症状が強いなどです。



◎治療

妊孕性を温存させるときの筋腫治療法は、薬物療法、手術療法、子宮動脈塞栓術、MRガイド下収束超音波療法、マイクロ波子宮内膜アブレーションなどがあります。


✳︎薬物療法

GnRHアゴニスト療法が保険適応の治療法です。

貧血などの症状改善や筋腫サイズを縮小させることに効果が期待できます。

しかし根本的な治療ではありません。


✳︎手術療法

開腹での子宮筋腫核出術、腹腔鏡下筋腫核出術、子宮鏡下筋腫核出術があります。

どの術式でも術後の妊娠率、流産率、早産率に差はありません。

開腹による摘出の場合、お産は帝王切開になる確率が高いでしょう。

筋腫核出後、早期の妊娠は、癒着胎盤などの胎盤異常や子宮破裂のリスクとなるため、術後3〜6ヶ月は避妊期間を取る必要があります。

また、術後の子宮腔内癒着予防として術直後に子宮内避妊用具を挿入したり、カウフマン療法というお薬を使った治療法で内膜増殖を促すこともあります。




子宮筋腫は絶対に不妊になるとか絶対に治療が必要というわけではありません。

不妊治療を優先させることもあれば筋腫を先に治療することもあります。

筋腫の治療が優先になると時間のロスで焦りが出てしまうかもしれませんが、結果的に妊娠しやすくなる可能性も上がるので焦らずに治療を進めましょう!



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