クジラと蛇口のトルネード vol.1
始発にも乗れる時間に目が覚めるキャリーケースが空っぽのまま
三十度超える予想の(まだ五月)到着口にともだちがいる
天照大神から末吉を賜っている『心を正せ』
願掛けの水がぜんぜん届かないわたしの願いは何だったろう
蛇の棲む大楠を見上げれば蛇の視線が私に絡む
昨日お茶してたみたいなテンションで再会している いたいた、なんて
焼き豚におかえりの文字浮かび出てただいまと食む平和園にて
好きな人ばかりがいるなこの世にはビールは手酌でいいの、ほんとに
会いたいと駆けつけてくれた鞠ちゃんは初めて会うけど久しぶりだな
鞠ちゃんにミカさん食べてと渡されたクッキーの缶捨てられずいる
増えていく大事な人や好きな人 歳をとるのはマジ悪くない
全員で宿まで歩く喧騒のこんな小夜曲忘れないよな
曲がり角見えなくなるまで手を振って見えなくなっても手を振っていた
泣いている私にニヤリとThumbs upビール片手のバックパッカー
ガールズバー隣のドミトリー五階レディースフロアの紋々きれい
電子キーの暗証番号もしかしてコードネームなのか わたしの
表紙の写真:蛇口ひろこ
注:鞠ちゃんとは水鞠さん。ひろこさんのお嬢さんです。
vol.2はこちら
(蛇口ひろこさんの記事に飛びます)
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