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わらしべ論〜物々交換の本質とはなにか?何がすごいのか全力で説明する

欲しいものを手に入れるため物々交換をやったことがありますか?

僕の周りを見ている感じだと、はいと答えるのは1%くらいでしょうか。

しょっちゅうやっている人はもちろん、一度でもやったことがあるという人も非常に少ないようです。

僕は、これまでに(色々事情があってですが始めた動機はすべて金がないから)何度か物々交換を本気でやっています。※以後、物々交換をわらしべと呼びます。

少し紹介してみると、

・マスク2枚を炊飯器までわらしべ

・バブ1つからたこ焼き5パック(40個)までわらしべ

・無から始めてスマホと連動するチェキまでわらしべ

・ちんすこう1つから、着物20着とぐでたまのクッションと小さい甕に入った日本酒と瓶ビール3本とワイン1本とカレンダーと折りたたみの野外用テーブルと扇風機とDOUTORコーヒー100杯分までわらしべ

こんな感じです。
プロわらしべイヤーと名乗ってもいいでしょ?😎

そんな僕が、わらしべとは何か、わらしべの何がすごいのかを大きなスケール(資本主義や国家)でつらつらと語り尽くしてみようと思います。

まあまあ、所詮お遊びとか物好きがやったり考えたりすることと言わず目次だけでも見ていってくださいな。

0.わらしべは誰でもノーリスクで参加でき、完全個人技で、敵が少なく、倍々ゲームである

これはわらしべの基本、
初歩の段階で気づくことなので0としました。

わらしべは、基本的に誰でも(5歳くらいから100歳くらいまで?)参加できます。

これは当たり前のことですが、十分すごいこと。今や中学生の起業家もいるくらいの世の中ですが、そちらはかなりハードルが高いでしょう。

わらしべは、完全に個人技です。地元の企業はもちろん、GoogleもAmazonもわらしべには参戦してきません(あたりまえだけど)。

また、バリバリの営業マンみたいな、やったら絶対大成功する系の人も参戦してきません。参戦しないほうがいいからですけどね。

ようするに、敵が少ないだけでなく、強敵がほとんどいないのです。

わらしべは、投資よりは遥かに成功しやすいです。投資は素人や元手の少ない人がやってもほぼ上手くいきません。

対して、僕のわらしべだと必ず元手の100倍以上の価値に化けています

儲かることはありませんが、お金で手に入れるより早く、しかも手に入れる課程で顔見知りを増やしながら欲しいものを手に入れることができます。ネタにもなるしね。その辺あとで詳しく話します。

さあ、ここからが本番です。

わらしべ以外の手段と比較したりしながら、スケールを大きく考え、わらしべを考察していきます。

1.お金はだいたい遠回りな手段である

お金は何の為に使うのか今一度考えてみてください。

何かしら物を入手する時には6つの方法があります。

1.新品を定価で買う
2.ネットで安く買う
3.中古をネットで買う
4.何かと交換する(わらしべ)
5.誰かからもらう(道端で拾うのも入る)
6.誰かから借りる

さて、一番しんどいのはどれでしょう?
おそらく1と答える人が多いはずです。

では、豊かなのはどちらでしょう?

これはあくまで僕個人の価値観ですが、1〜3より4〜6の方がストーリー性があって豊かだと感じます。

わらしべで手に入れているのは物だけでなく、気前の良い人やノリの良い人たちとのつながりであり、彼らとのやりとりがストーリーとなるのです。

しんどさの観点から言っても4〜6が当たり前に選択肢として存在するコミュニティにいる方が断然楽です。

いらないものは引き取ってもらえるし、逆に相手がいらなくて自分がほしいものは手に入れることができるので。

「お金がないから〇〇できない」とよく言いますが、この日本で新品ばかり買って満足に暮らせる人はもはや少数派です。

みんな何かしらシェアしたり交換したり譲り合ったりしているし、そうでなければAmazonで安いものを探している。

後者を選ぶ人が多いから、EC系の企業が成功するんですよね。たぶん。

でも、なんかGAFAみたいな巨大企業にデータとお金を吸い上げられるのってちょっと癪じゃないですか。

わらしべに限らずですが、4〜6を発想の内側に入れておくとずいぶん見通しが良くなるのかなと思います。

ちなみに、4〜6の中で4のわらしべのみが”交換”なのでwin-winを考えやすく持続性があると思ってます。これも詳しくは続きを読めば伝わるはず。

2.わらしべはアウトローである

わらしべは税金を取られません。

お金でやり取りをする時は消費税やらなんやらを取られますが、物と物の交換なら国家や地域が監視できません。まさにアウトロー(もちろん違法ではないですよ)。

もし、ある国家で経済取引の中のわらしべ率が3割に増えたら、たぶんその国の政府はだいぶ民間に開かれた組織になります。

ギリシャみたいにあらゆる公共の建物を民間に払い下げるかもしれませんし、いろいろ民営化せざるを得なくなるでしょう。

別に国家を信頼していないとか(国家"も”信頼していないだけ?)滅ぼしたいとかではなくですね。実験として面白い。

もし今学生で、野心があって、特別なことしたいなら、起業もいいですが、本物のわらしべ長者になって資本主義や国家にアンチテーゼを叩きつけてみれば?なんて思います。

3.落ちぶれてもまだまだ物は豊富にある国

もはや誰もが認めざるを得ない通り、日本は経済的に落ちぶれた大国になりつつあります。

そこについてはあまり触れませんが、いずれにせよまだまだ物が豊富にあることは事実です。

「自分なんて中の下の暮らししかしてないよ」と思っている人でも必ずいつ捨ててもいいと思える物があり、納得できる理由があれば手放してもいい物がたくさんあります。ほぼ必ずです。

お金よりは物を気軽に手放してくれる人の方が多い。だからこそ、1でも述べたようにお金はだいたい遠回りな手段なのです。

何かを手に入れようとする時、
まずはよくよく考えてみてください。

本当にそれをお金で手に入れるのがベストですか?

4.富の再分配として抜群

わらしべを成功させやすいのはどんな人でしょうか?

僕の中には明確にイメージがあります。

それは、弟に自転車をプレゼントしたい学生兄貴です。

ポイントは①とにかく若い②達成したい目標の共感性

「若い方がいい」はあんまり説明しなくても伝わかるかなと思います。小・中学性に自分で稼いで買えと言うのはあまりに酷ですし、高校生や大学生だって貧乏してることが想像できますからね。

一応若くなくても、そもそもわらしべをやれる人は意外に少ない(恥や外聞、ハングリーさ、性分的な問題などがある)ので珍しがって応援してもらいやすいです。

YouTubeやブログと合わせればなおさら。僕の場合はたとえば、物々交換してくださった方のことを記事にすればむしろ相手の方が儲け物なくらいです(これでも1記事2.5万円のライターなのです)。

つまり、わらしべに応じる人は物語に参加させてもらう権利と交換物(と知名度)を手にれているのです。

2の共感性についてですが、貨幣での取引と違いわらしべは交換=物語への参加になります。すべての交換が明確にストーリーを伴う。

人生が思い出の総体と考えると、何かを手に入れるのに忘れられないストーリーができるのは悪くない。

で、これらのことと、先ほどの「貧乏だけど日本はまだまだ物は豊富な国」も踏まえると、わらしべは富の再分配の手段として抜群といえそうです。

持たざる者の方が成功しやすく、しかも自分の存在を好意的に覚えてもらえるので後々の相互扶助にもつながってくるわけですからね。

ハングリーな学生は戦略なしに起業するよりわらしべするべきです。

5.そうはいってもやっぱり誰も参加してこない

わらしべの最大の魅力は、その魅力をどんなに説明しても、実際にやる人は驚くほど少ないことです。やるとしてもふつう一回きり。

僕なりに分析してみると、その主な理由は
・十分稼いでいる
まずこれです。わらしべをするまでもないくらいには稼いでいる。親から十分仕送りがあるとかも同じです。

・立場的にねぇ
単純な損得で考えて割り切ってわらしべできる人はほぼいません。お金で解決する方が煩わしくないし、後ろ指を刺されないという立場の人も多いのでしょう。だから若いほどやりやすいし、交渉力や発想力が鬼みたいな人が参戦することはないのです。

・ぼ、ぼぼ、僕は人見知りで
知らない人に話しかけたり、お店や会社に乗り込んだりしてわらしべしていることを説明し、上手に交渉できる人は相当変わっていると思います。

僕は人見知りなので必要がなければ絶対にやり始めていなかったでしょう。慣れればそうでもないですが、むずかしいですよね。

・お金がほしい
物々交換して入手した物だけのオンラインショップを開設したり(なにそれオモロ)、手に入れた物を換金すればお金は手に入りますが、やはり手間ですよね。

だったらバイトした方が早い。いや、小遣いもらった方が早い。そう思うのも頷けます。

僕はわらしべの本質は価値ある物を手に入れることではなく、評価や認知や関係性を手に入れることだと思っているんですけど、それを見越してやってみることができる人は少ないようです。

わらしべしない理由を4つ挙げましたが、だいたいこんな感じじゃないかなと思います。それで1%とか、あるいはもっと少ない割合の人しかやらない。

それをわかっているので、僕はわらしべできる人間ですがこうして安心してわらしべの面白さを語り尽くせるわけです。


以上!!
わらしべの魅力についてでした。

こっからは仮説とあとがきみたいなものを残すのみです。

仮説:もし肩書きわらしべイヤーの人がいたら

みなさん、ホームレス小谷さんを知ってますか?

10年芸人生活を送った後、家賃を滞納してホームレスに。家なし、定職なし、現金なし。ホームレスになってすぐ日常生活を毎日ツイキャスで実況。自分の1日を50円で販売。しかし、毎日人と会って、大好きな鮨を食べてぶくぶく太り、結婚までしちゃった(結婚式も挙げている)という人です。

この人はまさに貨幣経済から横に逸れて楽〜に生きられる道を見つけた人なのですが、もしわらしべイヤーという肩書きの人が生まれたら割と同じような路線を歩めるんじゃないかと思います(希望的観測かも)。

今この日本に、ほぼ物々交換だけで何年も生活している人ってたぶんいません。居たとしても、どうやらその生活を配信してはいないようです。見つけられなかったので。YouTuberでも企画としてせいぜい1ヶ月くらいしかやらないんじゃないでしょうか。

わらしべのみで生活するわらしべイヤー。まずは衣食住の衣と住を手に入れるところからスタートです。

地方なら、一軒家に1年間住める権利辺りをわらしべで手に入れるのを狙いしょう。その様子をブログやTwitterで発信する。食は、米俵を手に入れるわらしべからスタートします。

お察しの通りですが、最初はめちゃくちゃ大変です。手に入れる目標が大きくて時間がかかる上に、フォロワーも少ないので、生活するためにどうしてもお金を使うところが出てくるでしょう。

ここをどうにか乗り越えます(根性論)。ホームレス小谷さんも最初はしんどかったろうと思います。

しかし、1年くらいしてフォロワーが数千人になってきたあたりで風向きが変わります。

もはや、わらしべイヤーはプチインフルエンサー。彼とわらしべできることは自慢できることになってくるからです。

というか、得することになります。企業であれば、「ウチの会社に来てわらしべしてくれ」と言って、すごい太っ腹な交換をしてくれるでしょう。その方が安くて宣伝効果があるからです。

この辺りに到達すると、生活もかなり楽〜になっていると考えられます。「わらしべで生きる!」と宣言したのに、ブログやTwitter、イベント出演でじゃんじゃんお金が入ってくるようになるでしょう。生活費は減っていく一方なのにです。グハハ。

ただし、油断は禁物。わらしべイヤーはあくまで愛されニート(?)でなくては続きません。

イケ好かない奴になると応援されにくくなる気がします。思考の補助線となるので紹介すると、ホームレス小谷の場合は過剰に集まったお金をすべてフィリピンに寄付していました。たしか数百万円。

同じようなことをわらしべイヤーもやるわけです。

たとえば、逆わらしべ

あり余るお金や手に入れたけど身に余る物をわらしべイヤーは"わら”に変えに行くのです。

つまり、「これより少し価値の低いもんと交換してください」とツイートで呼びかけつつ街に繰り出し、なるべくたくさん交換してゴミを手に入れるまでやるのです。

そうやって価値を世の中に還元していく。100万円余っていたら、100万円の物をまず買いましょう。それを逆わらしべしにいくのです。バズりそうでしょ?

他にもいろいろ妄想していますが、ぼんやりしている部分はサークルででも語ろうかなと思います。

最後に

一つ一つのわらしべチャレンジについては何度か記事にしていますが、こうやって俯瞰して考えてみるのも面白いですね。

この記事を読んだどこかの誰かがわらしべイヤーになったらそれもまた面白い。これが乙ってやつ?

それはさておき。

久々の長い記事でしたが、書くのはめちゃめちゃ楽しかったです。読んでくれた方にも伝わっていれば幸い。

いやあ、それにしても。じっくり書いてみて改めて、僕ってわらしべが大好きなんだなと自覚しました笑

たぶん、また懲りずにやってしまうと思います。

今後もプロのライター且つわらしべイヤーとして、みなさんに楽しみを届けられるようゆるく精進します🤣

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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