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グラレコ舞台裏!12時間で35人の発表をチームでグラレコしてみた

こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。

先日、関西けいはんな国際高等研究所で行われた理化学研究所主催の「次世代ロボティクス研究リトリート」にてグラフィックレコーディングを担当しました。

今回は個人ではなく、私の所属するsoftdeviceのチームとしてのお仕事です。2日間で合計12時間以上、35名の発表をグラレコしました。その舞台裏をご紹介します。

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「次世代ロボティクス研究リトリート」の内容はこちらの記事を御覧ください。

依頼概要

理化学研究所が2019年4月に新たに設置したロボティクスプロジェクトに関し、プロジェクトの研究の方向性や、組織体制の構築を検討するため、関わりうる所内外の研究者50名以上を一同に会するリトリートを開催。
リトリートにおける議論の取りまとめ、今後の検討を効率的に進めるため、議論の可視化のためのグラフィックレコーディングを行う。

スケジュール

2日間で12時間以上の長丁場!
まずはスケジュールを共有いただいて、ボリュームに驚きました。各分野の研究者の方々が発表されるということで、2日間で35名が発表されるというスケジュールでした。グラレコ合計時間はなんと12時間以上。

しかも、それぞれの研究の専門性が高いので、それに応じた理解力が求められます。発表される分野も、機械学習、ロボット工学、脳科学、認知心理学、言語解析、さらには法律や倫理まで、幅広いテーマが扱われる内容でした。

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1日目
・開会挨拶と概要説明(グラレコ 20mins)
・弊社softdeviceの紹介(弊社プレゼン 10mins)
・研究発表(グラレコ 20mins × 15名)
・懇親会(会場でグラレコ共有)


2日目
・研究発表(グラレコ 20mins × 20名)
・全体ディスカッション(グラレコ 40mins)

今回のチャレンジ

①発表の数が多い。スケジュールがタイト。
②専門性が高く、内容が難しい。英語もある。

上記の2つの点において、これまでの経験の中で最もハードルが高かったです。このチャレンジに対して、今回はいろいろとトライをしてみました。

チーム体制

グラフィックレコーダーは2人交代
さすがに1人で2日間通しで描き続けるのは、現実的ではないよね、、ということで、もうひとり会社のグラレコ部のメンバーにお願いして、グラフィックレコーダーが2人になりました。35の発表を、2人交代で担当します。

サポーターを1人立てる
一般向けの講演会などとは異なり、今回は研究者間の発表とあり、内容も高度に専門的になります。そのため今回は、サポーター役を1人立てて、グラフィックレコーダーの隣に座って、聞き逃しや詳細をメモしたりする体制を取りました。

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3人体制での時間配分
というわけで、今回はグラフィックレコーダー2人とサポーター1人の合計3人体制です。時間配分はこんな感じ。

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予習

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事前に発表スライドを共有してもらう
運営側で発表者のスライドを事前に集めてもらい、それを共有してもらうことにしました。

基本の理論や原理にさかのぼって予習する
今回、特に重要だと感じたのが、予習の際に、該当する研究だけではなく、そのベースとなる理論や原理までさかのぼるということです。例えば、機械学習の基本モデルがどういう仕組みになっているか、など、

原理や仕組みを図解しながら予習
予習の段階で、原理や仕組みを構造化して図に描いてみるのも、とても効果的でした。

予習したことをチームでシェア
予習も担当にわけて行いました。難しいテーマは、チーム内で質問したりシェアすると良かったです。英単語の意味をメモしてチームで共有するのも、リサーチが効率化されてよかったです。

レイアウト

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テンプレートを作って統一する発表の内容は様々ですが、35もの発表を35通りの自由なレイアウトで描いてしまうと、振り返りづらくなってしまします。さらにグラフィックレコーダーが2人なので、個人差を減らすためにも、レイアウトを統一するテンプレートを作ることにしました。

ヒアリングをして主旨に合うレイアウトに
発表の形とリトリートの目的に合わせて、4つのエリアに分けたレイアウトを採用しました。

①タイトル
② 研究概要
③次世代ロボティクス研究の課題案
④質疑応答

特に③課題案については、それぞれの研究者からの提案を受け、提案間での連携を進めていきたいという主催側の意図がありました。質疑についても、他の研究の課題と関連するようなものを意識的にピックアップしていくことにしました。

事前準備

Procreateのデータを共有
1人がテンプレートのアートボード、カラーパレット、ブラシを用意し、もう1人のiPadにAirDrop経由で共有しました。

前日までにタイトルは完成させておく
これは反省点でもありますが、35枚ともなると、タイトルを描くだけでも相当な時間がかかりました。本番直前にやろうと思うと時間が無いので、余裕をもって前日までにタイトルだけは完成させると良かったです。

発表者の顔写真をネットで探してくる
前日までにタイトルを完成させるために、発表者の顔写真を事前にネットで探してくることにしました。やってみてわかったことですが、これは質疑応答で質問者を把握するためにも有効でした。

まとめ

いつもは1人でグラレコをすることが多いのですが、チームでやることの強みとクオリティアップを、今回は実感できました。

チーム体制
・グラフィックレコーダーは2人交代
・サポーターを1人立てる
予習
・事前に発表スライドを共有してもらう
・基本の理論や原理にさかのぼって予習する
・原理や仕組みを図解しながら予習
レイアウト
・テンプレートを作って統一する
・ヒアリングをして主旨に合うレイアウトに
・予習したことをチームでシェア
事前準備
・Procreateのデータを共有
・前日までにタイトルは完成させておく
・発表者の顔写真をネットで探してくる

クレジット

softdevice inc. グラレコ部
・久保田麻美(くぼみ @kubomi____
・宮﨑春菜
・野々山正章(@Lily_nonnon

「次世代ロボティクス研究リトリート」の内容はこちらの記事を御覧ください。

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