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【子を持つ親は必読】もっと知って欲しいGIGAスクール構想とは

 都立小学校に通うお子さんのいる家庭であれば、ご覧になったかもしれませんが、都立小PTAの広報誌が配布されていました。

 あまりに衝撃的な記事を目にしてしまったので、本日は急遽、保護者にももっと知って欲しいGIGAスクール構想ということで、改めてとなる内容ですが是非一読してもらいたい。(衝撃的記事は記事下部にあります)

GIGAスクール構想とは

 GIGA→Global and Innovation Gateway for All

 これまでの教育実践知に、ICTのベストミックスを図ることで、多様かつ主体的・対話的な深い学びによって教師・児童生徒の力を最大限まで引き出す。

GIGAスクール構想の目標
・子供たち一人一台の端末と高速ネットワークを整備
・多様な子供達一人一人にあった教育を行う
・教師、児童生徒の力を最大限に引き出す
GIGAスクール構想によって進むこと
・プログラミング教育
・個別最適化された学び
・教育のICT化

 一人につき一台パソコンを割り当てる、ネットワークを整備することがGIGAスクール構想なんでしょ?と思われがちですが、それはあくまで手段であって構想の目的ではありません。ICTを通じて、時代に合った教育方法へアップデートし、教育の質を高めていく、これがGIGAスクール構想となります。

 と、ここまでは文科省のHPを見ればわかる内容なのですが、私個人として思っていることが2つほどあります。

 一つ目は、教師がこの新しい道具を使いこなせるのかどうか?釣り竿だけ渡されても、釣り方がわからない、といった状況になっていると感じています。

 そのため、釣り竿だけでなく釣り方をもっと教えてげる必要があるのは当然ですが、いくら教えても仕掛けの構造を理解できない、お祭りさせてしまったりと、そういった状況に為りかねない。打破するためには、プロの釣り人を雇ったり、釣り道具を管理する人を雇うことが必要です。既に、派遣プログラムは始まっているようですが、まだわが校ではその話は聞いていない。今後はより、このプログラムを加速させることが重要だと思います。

 二つ目は、全ての教育を公立学校に求めすぎてはならないということ。

 私は今35になりますが、私が小学生の頃にはICT教育なんて当然無かったですし、外国語の授業なんてのもありませんでした。また最近の小学校では、プチ文化祭(お祭り?)的な企画もあるようで、これ以上一人の先生に全てを求めるのは酷な話であります。

 公立小学校の教育に不満があるなら、満足の出来る私学に行かせればいい。とやかく必要以上に、注文を付けるのは絶対に間違っている。親が外国語の教育が必要だと感じるのであれば、英会話スクールに駅前にでも留学させればいい。プログラミング教育であれば、オンラインで幾らでも良いコンテンツが転がっている。

PTA TOKYO広報誌

 今回の広報誌では「何が変わるの?GIGAスクール構想!」と銘打って、GIGAスクール構想のことをもっと保護者に知ってもらおうという内容のようです。

 内容は非常に分かり易く、構想の目標や、なぜその目標を立てているのか、どのようなことが行われるのか、というポイントが綺麗にまとまっており、IT業界に身を置く人間としてもフムフムと読みたくなるような構成となっていました。

 冒頭の「衝撃的な記事」というのは、こちらになります。↓

 「GIGAスクール構想知ってる?」というアンケートのようですが

保護者 14%
先生  79%

 この数字、皆さんはどう思われますか?私としてはかなりショッキングな結果で、学校教育に対して親は興味関心が無いのではないかと疑いたくなります。また、先生も先生で残り21%の先生は知らないとは一体どのようなことなのでしょうか。

 定年直前だから関心が無い?特別学級だから使うことが無い?あるいは、そもそも目を背けている?理由は分かりませんが、親の認知の低さ以上に衝撃でした。2割の先生が知らない。我が子の学校は大体40人ぐらいの先生方が勤めているので、そのうち8人はGIGAスクール構想?何それ?な状態にあるということなのでしょうか。(あくまで全体の値なので、そうはあってほしくないです)

 一応HPの方も確認しておきます。

先生
良く知っている・・・33.3%
ある程度知っている・・・45.4%
名前だけは知っている・・・13.1%
まったく知らない・・・8.2%
保護者
良く知っている・・・2.0%
ある程度知っている・・・11.8%
名前だけは知っている・・・17.5%
全く知らない・・・68.7%

 裏を返せば、学校・文科省・国から国民に対してのメッセージが弱いのか、あるいはそもそも公的教育への期待が無いのか。事実は分かりません。

 しかし、昨年の全国の学校も一斉休校時にはかなり話題となったはずで、2か月間も授業を受けられなくなってどうするのか?オンライン授業はできないのか?隣の区ではオンラインでやっているのに、なぜうちの学校はできないのか?と、ヒステリーとも言えるほどの反応がそこかしこで起きていたはずです。

 そのため、このGIGAスクール構想も前倒しで急ピッチで進められ、学校におけるICT教育とは?GIGAスクール構想で、本当に学校教育はより良いものになるのか?といった議論が世間でされていたと思っていたのですが、私の勘違いであったようです。やはり業界人しか興味は湧かないのでしょうか。

 もっと子を持つ親が、賛否両論含めてもっと議論ができるような学校教育、GIGAスクール構想となれば良いなと思います。もちろん反対票を投げっぱなしではなく、具体的な対案もひっくるめて、です。(自戒)


 これ以外にも、GIGAスクール構想や教育について書いています。


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