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ビジネス戦略の基本 「孫子の兵法」がおしえてくれること

こんにちは。
新規事業開発・商品企画のコーチをしている白神敬太です。

前回の記事では、ビジネス戦略の基本として、手始めに2大戦略である
「孫子の兵法」「ランチェスター戦略」
を学んでみてくださいとオススメしました。

今回は、「孫子の兵法」が我々に何を教えてくれるのか、全体概要をお伝えしたいと思います。

◆孫子の兵法とは?◆

「孫子の兵法」は、約2500年前に孫武によって書かれたとされる最も有名な兵法書です。

2500年も前の兵法書が、現在でも継続して活用されているという事実。

これこそ「孫子の兵法」が戦略論を語る上で基本中の基本であることを
証明しています。

著名人の中にも愛読者がたくさんいます。

ナポレオン
孫正義氏
澤田秀雄氏(HIS会長)
ビル・ゲイツ氏
ラリー・エリオン氏(オラクル)

武田信玄の「風林火山」も「孫子の兵法」が基になっています。

また、1990年の湾岸戦争において、米軍が「孫子の兵法」を現地に持参した
ことも有名ですね。

「孫子の兵法」は、全十三篇で構成されており、
”戦略的に発想する とはどういうことか?”
を理解することができます。

ぜひご一読ださい。

◆孫子の兵法の基本的考え方◆

孫子の兵法、全十三篇を通して基本的な考え方が5つ書かれています。

① 戦争を推奨するものではない
あくまで”目的”は国の平和を保つことで、戦争は”手段”。
戦争には大義が必要と書かれています。
ビジネス戦略の視点から見ても、”目的”と”手段”の関係を明確にすることはとても大切です。

② 実践的な手法
理想を語るのではなく、非常に現実的です。
これが時代を超えて愛読されている理由ですね。

③ 主導権の重要性
主導権を握ることの重要性が繰り返し書かれています。
いかに主導権を握るかが戦略の基本です。

④ 主君よりも将軍の職務を重視
新規事業開発や商品開発の視点でみると、マネジメントとプロジェクトリーダーの役割りやあり方に置き換えることができます。
マネジメントにも、リーダーにも学んでほしい内容です。

⑤ 相手のウラをかく
戦争とは「奇襲、だまし合い」であると書かれています。
ビジネス戦略では相手のウラをかくことも重要。
とても現実的ですよね。
ランチェスターの弱者の戦略にも通じます。

◆孫子の兵法ー企画で意識すべき3つの言葉◆

孫子の兵法の中から、企画に直結する3つの言葉をピックアップしてみます。

①「彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず」

聞いたことがある方も多いはず。

ビジネスには必ずライバルがいます。
「彼(ライバル)をしっかり分析し、己(自社)もしっかり分析すれば、負けることはない」というものです。

今、ライバルがいないという場合でも、いい商品やサービスであれば、必ずライバルが現れます。
油断は禁物です。

マーケティングでいうと、3C分析ですね。

  • Company(自社)

  • Competitor(他社)

  • Customer(顧客)

「負ける戦いはしない」という孫子の教えのように、もし分析によって負けるリスクがみえたときには、必ず勝てる領域での戦いへ見直しましょう。

②「兵は詭道なり」

戦争とは「敵をあざむくこと」であるというのは基本の5つの考え方にもありました。

これを企画という領域で考えてみると、「差別化」にあたります。

とくに弱者の場合は、敵(ライバル)の意表を突く明確な差別化が不可欠です。

どうしても売れている他の商品やサービスが気になってしまい、同じように真似したり、同じ作戦を取ってしまいがちですが、それでは勝てません。

分かってはいるけれど、言うは易し、行うは難しですよね。
私もすごく分かります。

周囲の理解を得るのが、難しい時もありますが、差別化せずにそのまま強者と同じ路線で行ってしまうと間違いなく失敗します。

失敗とまでは言わなくても成功には至らないでしょう。

弱者の場合は必ず明確な差別化にチャレンジしてください。

③「戦わずして勝つ」

これも有名ですね。

「孫子の兵法」では、最も大切なことは国の平和であって、戦争はあくまでそれを守るための手段、戦争に至るその大義、目的が大切であると言っています。

これは企画では、ミッションや理念にあたります。
商品導入や新規事業開発はあくまで企業活動のいち手段。

  • 社会にどう貢献するか

  • どんな価値を世の中に提供するか

  • 何のためにやるのか

このことをしっかり定義し、そのうえで企画を進めてください。

「孫子の兵法」には、この他にも参考になることが満載です。

◆全十三篇の概略◆


最後に「孫子の兵法」全十三篇の概略をあげておきます。
参考になれば幸いです。

第一章:始計篇
正確な情報をもとに勝算を検討

第二章 : 作戦篇
戦う時の「損失」にも目を向けよ

第三章 : 謀攻篇
「戦わずして勝つ」 が最重要

第四章 : 軍形篇
戦う前に態勢を整える

第五章 : 兵勢篇
一人の働きに頼らずチームで勝て

第六章 : 虚実篇
相手の弱みをついて主導権を握る

第七章 : 軍令篇
敵をあざむき、不利を有利に

第八章 : 九変篇
総合的な判断力と冷静な態度

第九章 : 行軍篇
部下の心をつかむリーダーの配慮

第十章 : 地形篇
有利なポジションを見極める

第十一章 : 九地篇
ピンチを利用してチャンスに変える

第十二章 : 火攻篇
好機を確実につかむ感情の整理

第十三章 : 用間篇
精度の高い情報を収集する

いかがですか?
面白そうですよね!

「孫子の兵法」は、企画に関わる方は必須の書です。
戦略的な発想が身につきます。

ぜひご一読をオススメします。

◆終わりに◆

「孫子の兵法」、いかがだったでしょうか?
ビジネス戦略の基本を教えてくれます。
学んで是非自分のビジネスの考え方に応用してみてください。

ビジネス戦略の基本として、もう一つ知っておいて欲しいのが
「ランチェスターの戦略」です。
こちらの記事も是非参考にされてください。

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