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総選挙で大きく変わった国会と国のかたちを分析

選挙の結果は日本の野党の勢力図を大きく変えた。維新41議席、国民民主11議席という結果はあまりにも大きい。少なくとも野党共闘の否定は立憲民主党にとって大変ショックであろう。私としてはそもそも野合で党派を超えて争うことが邪道と思うので野党共闘路線を敷いた立憲民主党は議席を減らして当然だと思った。特に小沢氏や中村喜四郎氏が小選挙区で落ちたことは、大きな民意といっていい。

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立憲民主党、枝野辞任でも茨の道

野党共闘路線の否定という立憲民主党にとって大きな打撃を受けたわけだが、代表である枝野氏が退いたことで混沌としそうだ。枝野幸男というアイデンティティーを失った立憲民主党界隈のツイッターや野党共闘クラスタなどが、野党共闘の是非に関して議論しているが総括は難しいと思う。立憲民主党自体がまっとうな政治を掲げた枝野幸男氏と他の野党との提携という野党共闘のドンとして君臨していたわけであり、枝野幸男氏の代表辞任は立憲民主党支持者にとって今までやってきた路線の崩壊だ。これをどうクリアして答えを出すのか。中道層に回帰するのか、はたまた左翼路線を続けていくのか…。茨の道であるが、頑張ってほしいと思う。

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改憲勢力3分の2あるが、改憲は出来ない。

国会の勢力図は大きく変わった。少なくとも私はこの結果には満足をしている。まず岸田政権は、改憲勢力が改憲に必要な3分の2の議席確保に加えて、自民党の絶対安定多数を確保したわけであるから大勝利といっていい。だが、そう簡単に憲法改正にいかないのが自民党政治である。これは僕の考えであるがおそらくリベラル回帰した岸田政権が改憲を出すことはないと思う。なぜなら自民党は永久『改憲』勢力だからだ。つまり『改憲』を掲げるが、実際には『改憲』せずに平行線を辿るのが自民党である。そもそも自民党が出来た背景として、改憲をすると言う理由と日米安全保障の保持という両方の目的があった。そして自民党は意外とイデオロギーも他者多様だ。規制改革派の河野氏もいれば、かなりの保守思想の高市氏、穏健保守の岸田氏など派閥で言えば政党が違ってもおかしくないメンバーがいるのが自民党だ。彼らがなぜ一緒にいられるか…。様々な要因があると思うが、僕はこの『改憲』するという目的があるからだと踏んでいる。要するに、自民党は『改憲』でまとまっている勢力だから、『改憲』をしてしまうと自民党そのもののアイデンティティーを損失してしまう。結党当時の目標がなくなるので自民党分裂の危機になりかねないからやらないのではと考えている。(これはあくまで私の意見なので参考程度にしてもらいたい。参考資料は自民党―「一強」の実像 (中公新書)から)といってもかなりの保守であった安倍元総理ですら出来なかったのだから、岸田総理が実行するのは難しいのではと思う。鍵を握るのは維新だろう。彼らはしがらみがない。憲法改正に一番熱心な政党と言っても過言ではない。それに彼らは大阪都構想選挙でチャレンジしてきた経緯がある。憲法審査会に積極的に取り組んだのはやはり維新だ。維新こそが憲法という日本のパンドラの箱をこじ開ける鍵を握っていると思う。彼らが41議席を獲得した意義を存分に発揮して欲しい。

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それでも大きく変わった国会の勢力図。第三極が生まれた理由。
国会の勢力図は大きく変わった。第三極である国民民主や維新が力を得たことは立憲民主党に取ってはかなり痛い。国民民主はさっそく野党共闘路線から距離を置き、従来の日程闘争や野党共同ヒアリングからの脱退を表明した。これは本当によかったと思う。
国民民主党が最近では野党共同会派からの離脱を表明し、大塚耕平氏などが激しい立憲民主党批判をしているがこれも民意のおかげである。そもそも大塚氏は、民進党のゴタゴタで最後に責任を取る形となった参議院議員だ。大塚氏はそのことを恨んでか、立憲民主党の枝野氏とは大変仲が悪いと噂される議員である。(あくまで噂です)そして維新も国民民主も勢いづいてきて、維新は身を切る改革(個人的には嫌い)や憲法改正、マイナンバーの普及を推し進めようとして足立氏や馬場氏が積極的に動いている。国民民主党も榛葉氏がヤギアピールをしたり、玉木氏のトリガー条項を推して、立憲民主党とは違う改革中道派の旗を揚げたわけであるが、ここまで強気に反立民色を出せるのは理由がある。維新・国民民主の躍進によって両党を合わせて予算法案を提出できる50議席以上の議席を確保出来たというのも大きい。今までの国民民主党の国会ムーブとしては玉虫色であり、立憲民主党や共産党の野党共闘界隈に媚びを売りつつ協力という形を取らざるを得なかった。もちろん私は野党共闘路線など糞食らえの立場なので玉木氏に反発の念を抱いていたわけであるが、維新の躍進によって法案をある程度自在に出せるようになった以上その必要性がなくなったのである。労組が今回の結果をしっかりと認め次回の参院選でバックアップしてくれるのも大きいだろう。維新にとってもこれは大きく単独40議席を確保できたのは大きい。なぜなら40議席はあの足立氏が散々受けた懲罰動議を単独出せるからであるからだ。森ゆうこ氏が規制改革派の議員を斡旋・収賄というデマを流した時には懲罰動議は出なかったのにその後崩壊した民進党をアホバカ呼ばわりした足立議員は即懲罰動議行きというなんともツライ結果を維新は受けてきただけに、足立康史の逆襲となるのか…個人的に注目している。今後の国会は、たぶん維新と国民民主党が提携まではいかなくとも、政策協力とかはある程度するのではないかというのが僕の予測だ。個人的な思いであるが、サラリーマンと地方に強い維新と若者政策と労組に強い国民民主党。合わせればいいものが出来ると思う。共闘まではいかなくとも、政策協力でよりよい日本を作って欲しい。イデオロギーにはまって日程闘争や野党共同ヒアリングを繰り返す某野党第一党にはうんざりしているから…

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官僚へのパワハラを民意で止めた総選挙の民意は素晴らしさ
今回の選挙民意の力も大きかった。前述した野党共同ヒアリングは、官僚への恫喝・パワハラをメディアパフォーマンスのためだけにアピールするという至極胸糞悪いものだった。これの国民民主党脱退は本当に評価できる。このような野党共同ヒアリングも今井雅人氏や黒岩氏、川内氏などの言い方が悪いが目立ちたがりやの比例復活ゾンビクソ議員どもが、主導してやってきたものだ。ちなみにこのヒアリングを主導し、ここで名前を挙げた議員は全員落選している。僕は、日本のために働く官僚を尊敬しているのでこういう行為をする議員が落ちたのは本当によかった。このような野党による報道されない官僚イジメは、ブラック霞ヶ関という本を読んで欲しい。ともかく国会における環境が大きく国民の意思によって変えられたのだ。本当に意義のあった総選挙だと思う。

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立憲民主党への処方箋
共産党は相も変わらず議席が減っても野党共闘路線は成功という大本営発表をした。たぶんこんな軍団を変えることは出来ないし、共産党はある意味弱者救済集団でもあるので、頭のいいトップが独裁をしないと、混乱してしまうのでこれが共産党の道なのだと思う。さて立憲民主党であるが、立憲民主党にとって野党共闘路線は逆効果で労組や無党派層の離反を招くという身も蓋もない結果になったわけであるが、ここで私が考えた立憲民主党が復活する方法を記したいと思う。(ちなみに私は現在、中道野党政党の支持者で立憲民主党を支持していない。ということは立憲民主党に票を取って欲しくないのである。このことを念頭に今から言うことを聞いて欲しい。)

野党共闘で政権交代!()
アベスガキシダメ政権の独裁に関しても、無関心で野党共闘路線を否定する国民にはうんざりである。票や議席を減らしたが野党共闘路線は正しい。たとえ連合や国民が離反しようともアベスガキシダメ政権の独裁を止めるためには、野党共闘路線しかないのである。万国の労働者よ立ち上がれ。今こそ野党共闘の灯火を消してはならないのだ。そもそも労組は我々の味方をしないので切るべきだ。連合は長らく民主党、民進党と我々を支えてきた優秀な組織だ。しかしいきなり共産党と野党共闘で政権交代という悲願を叶えるために組んだら、さすがに大企業の事情を完全無視して民主主義プロセスに問題大ありでケチをつける共産党には連合は賛同できないと言った。選挙もモチベーションが低く、票を集めきれなかった連合自民党の下部組織と断じざるを得ない。長らく支えてきてもらって恐縮であるが、連合はもう我々の味方ではない。新たに日本共産党という同胞を迎えた以上、れいわ新撰組と協力すべきである。野党共闘路線を否定する連合にはNOを突きつけねばならない。新代表には常識のある泉健太氏や福島被爆風評と戦う玄葉氏を選んではならない。彼らはネトウヨであり、キシダメ政権の刺客と断じざるを得ない。ここは立憲民主党のアイデンティティーである長妻氏が無難であるが、やはりここは小川淳也氏を選ぶべきである。小川氏は野党共闘路線に賛同的で、スガ維新の送ってきた刺客に対しても勇気ある行動でネオリベ維新の馬場議員に懇願し、ハシズムの橋本氏にも頭を下げるくらい、素晴らしい人間だ。彼を立憲民主党の党首に選ぶことでさらなる野党共闘路線の進化が見込める。そもそも野党共闘がたりなかったから議席が減ったのだ。決して比例票を掘り起こせなくなるとか、共産党と組んだことで立憲共産党に見られて無党派がドン引きしたからではない。野党共闘が足りないのである。事実野党共闘で小選挙区を取ったこともたくさんあった。国民民主党も小選挙区で共産党がいながらも受かったが、それはアベスガキシダメ政権が票を国民民主党に渡したからだろう。決して無党派が投票したとか、筋を通したからみんなに受け入れられたとかという理由ではないはずだ!!!!なぜなら野党共闘はキシダメ政権を倒すために必要であるからだ!
地方を固める必要のも全部野党共闘でまかなえる!地方で議員や知事を増やして地盤を整えたり、ドサ回りなんぞしなくとも、野党共闘があればみんないつか政権批判票が集まるはずだ!大阪で維新が勝ったのも吉村氏や松井氏みたいなポピュリストに洗脳されて、ネオリベ路線を歩む大阪人がアホだからであろう。決して、大阪都構想で共産党や立憲民主党が自民党と協力したとか地道な活動を放棄してイデオロギー色ばかりを強めたとかという理由ではない!すべて新自由主義のせいなのだ!だから野党共闘でこの路線を潰さなければならない
そしてバカな国民をアカデミー賞でも認められた『新聞記者』『なぜ君は総理大臣になれないのか』のような映画でプロパガンダすることで、日本国の愚民どもを投票行動に導き、市民の力で野党共闘を成し遂げるべきなのだ!そのためにも野党共同ヒアリングや日程闘争、国対での密室政治を続けて、野党共闘による政権交代を成し遂げるのである。決して影の内閣や政策など野党共闘の弊害になるものでアピールしてはならない!!!野党共闘で政権交代を成し遂げるまでそれらはひとまず封印すべきである。
こうして連合や国民民主党と縁を切り野党共闘路線を深めることによって我々はさらなる議席を得ることができるはずだ!しかし愚民どもが支配して若者はバカしかいないで自民党に投票行動をする『終わってる』日本国なので無理なのかもしれないが、それでも野党共闘でいつか政権交代ができるはずだ!ぜひ私のアドバイス()を聞いて立憲民主党は政権交代に向けて頑張って欲しい。決して逆のことをやるんじゃないぞ!

その頃…
自民党は18歳以下の人に10万円を配り、国民民主党はリガー条項や、改革中道の旗を掲げ、維新は憲法改正や身を切る改革などの改革に取り組んでいる…。
~終~

よかったらスキよろしくお願いします。途中の野党共闘で政権交代()はジョークです(笑)

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