【連作短編】いつ見ても、綺麗だね。翔琉1
片手に乳白色のごみ袋を持ち、部屋に置いていった彼女のものを入れていく。泊まっていった日の翌日に使った化粧品の類、よい香りのする石鹸、彼女が使っていた歯ブラシ、パジャマ代わりにしていた室内着・・。
思っていたより数はなかった。
「あぁ、しんどい。」
ごみ袋を放り投げると、床に敷いてあるラグの上に寝転ぶ。毛足が長く、そのまま寝そべっていると、また寝てしまいそうだ。
普段はまだ寝ている時間なのに、何故か早くに目が覚めてしまった。以前、休みの日は大抵彼女と過ごしていたから、その癖で