説那(せつな)

主に恋愛小説を書いています。 恋愛等にまつわる人の心の動きが好きです。 2024年4…

説那(せつな)

主に恋愛小説を書いています。 恋愛等にまつわる人の心の動きが好きです。 2024年4月より、社会人通信大学生。基本週1の投稿です。 100%非フォロバ。スキをちょこちょこすることがあります。

マガジン

  • 140字小説

    140字以内で書いた小説。本来Xでやればいいのだろうけど、私は利用していないので。。 つぶやきで過去作紹介も行っているので、そちらも含めます。

  • 短編小説Only

    普段は長編小説を書いていますが、気分転換に短編も書いています。でも、この頻度は気分転換の枠を超えている。 短編小説の数が多くなってきたので、シリーズ化している(別のマガジンに入っている)分は外しました。

  • 随筆・雑文など

    短編小説の数が増えてきたので、短編小説以外の創作物をマガジンにまとめました。主は随筆(エッセイ)。

  • 特殊設定恋愛小説

    「特殊設定」を取り入れた恋愛小説。 少し不思議な恋愛小説をまとめてみました。

  • 小説 花図鑑

    花をモチーフにした短編小説をまとめました。まだ、図鑑と言えるほどの数はありませんが。

最近の記事

「がんばろう」と、声をかけられるのも、励まされるのも、自分を気にかけてくれているようで、嬉しい。 でも、自分、今まで結構がんばってきたと思うんだよね。 いつまで、がんばればいいんだろう? それよりは、この頑張りを認めてくれない? 結局、どこまで行っても、自分は一人。

    • 悪夢を喰らう海月がいるらしい。 自分が死ぬ、殺される夢で飛び起きている身としては、ぜひ会いたい存在だ。 海月は肉食だけれど、悪夢は肉のように、噛みごたえがあって、美味しいのだろうか? 半透明な体の中を、黒い悪夢が流れて、咀嚼されていく。 振り向いたら、海月に囲まれてた。

      • 「お土産」と言われ、お菓子を手渡された。 「何かあった?」 俯いて答えない相手に、一緒に食べようと声をかける。 「うまいじゃん、これ。香ばしくて、甘い」 「食べられなかった奴、残念だったね」 頷いで、天を仰ぐ。その目尻に光るもの。 「...僕が代わりに、全部食べるよ」

        • 君は白球を追いかけた。 「野球じゃなくて、サッカーなんだけど」 「ボールは白い面が多いし、遠くから見たら白球でしょ?」 延長の末、2対1で試合に勝利した。 「シュートは1回も打ってないけど」 「センターバック!俺、守り!」 「良かったね」 「明日も早起き、弁当よろしく!」

        「がんばろう」と、声をかけられるのも、励まされるのも、自分を気にかけてくれているようで、嬉しい。 でも、自分、今まで結構がんばってきたと思うんだよね。 いつまで、がんばればいいんだろう? それよりは、この頑張りを認めてくれない? 結局、どこまで行っても、自分は一人。

        • 悪夢を喰らう海月がいるらしい。 自分が死ぬ、殺される夢で飛び起きている身としては、ぜひ会いたい存在だ。 海月は肉食だけれど、悪夢は肉のように、噛みごたえがあって、美味しいのだろうか? 半透明な体の中を、黒い悪夢が流れて、咀嚼されていく。 振り向いたら、海月に囲まれてた。

        • 「お土産」と言われ、お菓子を手渡された。 「何かあった?」 俯いて答えない相手に、一緒に食べようと声をかける。 「うまいじゃん、これ。香ばしくて、甘い」 「食べられなかった奴、残念だったね」 頷いで、天を仰ぐ。その目尻に光るもの。 「...僕が代わりに、全部食べるよ」

        • 君は白球を追いかけた。 「野球じゃなくて、サッカーなんだけど」 「ボールは白い面が多いし、遠くから見たら白球でしょ?」 延長の末、2対1で試合に勝利した。 「シュートは1回も打ってないけど」 「センターバック!俺、守り!」 「良かったね」 「明日も早起き、弁当よろしく!」

        マガジン

        • 140字小説
          36本
        • 短編小説Only
          175本
        • 随筆・雑文など
          51本
        • 特殊設定恋愛小説
          33本
        • 小説 花図鑑
          12本
        • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮)
          19本

        記事

          ご覧の皆様こんばんは。 メインで使っているノートパソコンから、使用時に異音がするようになったので、メーカー修理に出しました。多分ファンが原因だと思います。猛暑の影響でしょうか。 パソコンが修理から戻って来るまで、小説など長文の投稿は、お休みします。140字小説でも投稿しようかな。

          ご覧の皆様こんばんは。 メインで使っているノートパソコンから、使用時に異音がするようになったので、メーカー修理に出しました。多分ファンが原因だと思います。猛暑の影響でしょうか。 パソコンが修理から戻って来るまで、小説など長文の投稿は、お休みします。140字小説でも投稿しようかな。

          【SS】佳宵

          今日は中秋の名月。 空を見上げると快晴。雲はほとんどない。青い空のあちこちを飛行機が飛んでいた。数えると3機も。飛行機から下を見下ろしたとしても、まぁ、自分のことは見えないだろう。遮る雲がなかったとしても。 道の真ん中で、360度回ってみたが、月はまだ上がっていないのか、たまたま雲の後ろに隠れているのか、見つけることができなかった。風の強いのが気がかりだが、このままいけば、今日の夜は月見が楽しめるはず。 幸いというべきか、家族は仕事で帰りが遅いという。そういう日は自分で

          説那流創作論 第一回 「創作とは」

          ご覧の皆さま、こんにちは。 私、説那は、今月25日にnoteライフ丸3年を迎える予定です。それを記念に、今までの創作に関する考えをまとめてみました。第一回はそもそも創作って?と漠然としたテーマです。何回続くかは分かりませんが、小説の書き方にも触れていく予定です。気になる方は、読んでみてください。 第一回 「創作とは」

          ¥200

          説那流創作論 第一回 「創作とは」

          ¥200

          【短編小説】生き急ぐ貴方へ

          窓の外は、まだ日が昇っておらず、暗いまま。 先ほど、顔を洗ったというのに、すっきりと目が覚めない。 毎朝読む本は、前日の夜に決めている。 このところ、読書のスピードも遅いように思う。せっかく頭が働きやすい朝を選んでいるのに、なぜだろうか。 欠伸を噛み殺しながらも、メモを取りながら、読んでいると、テーブルの上に置かれたスマホが絶え間なく、振動する。どうせ、仕事に関するメッセージの類だろうが、こんな早朝に返事を欲しがる人はいない。さらに、毎日メッセージを確認する時間は決めてい

          【短編小説】生き急ぐ貴方へ

          【短編小説】私のことは忘れてください。

          私のことは忘れてください。 私は不本意ながら、そう伝えた。本当に本意ではない。 出会った私たちは、お互いのことを思うあまり、ことごとくすれ違った。相手の力や救いになりたい。でも、そのための時間も手立ても足りなかった。相手の迷惑にはなりたくない。だって、大切な人だから。 相手がその言葉を素直に受けて、私の事を忘れてくれるかは分からない。でも、私は忘れることができないだろう。きっと、永遠に。 「これでよかったんだよね?」 空中に向かって、そうつぶやいても、肯定も否定も返っ

          【短編小説】私のことは忘れてください。

          140字小説(X投稿分)

          7月11日投稿 毎日いつも通り過ごしているのに、そこはかとなく寂しいという思いが抜けない。 来るはずのないメッセージを待って、眠りにつくのも変わらない。 素直に「寂しい」と言えばいい。 そうすれば、多分君は一晩くらい一緒にいてくれるのに。 そう思うのに、口にできない自分は、バカなんだ。 7月12日投稿 今日は私の大切な人の誕生日なんです。 でもね。本人に言ったら、信用されないと思うんです。 もう、長いこと会ってないし。 正直、どこで何してるかも分からないんです。

          140字小説(X投稿分)

          【短編小説】100通のラブレター その後

          今までにないくらい、自分は緊張している。 待ち合わせの店のガラス戸に映る表情を見て、嗣巳はそう自覚した。人に会うのは嫌いじゃない。自分から示し合わせて、他人に会うのは、今までに何度もしてきたことだ。 嗣巳はネットを通じて、創作活動をしている。 合わせて、特定のプラットホームで、気になった創作仲間には声をかけて、会うようにしていた。 直接話を聞くと、自分にはない視点を得られるし、何より、同じ悩みを共有できる。一人で創作をしていると、やはりモチベーションが落ちてきて、思った

          【短編小説】100通のラブレター その後

          【随筆】葉月

          いつも、私の創作物を読んでくださる方、スキ・コメントをくださる方、フォロワー様、こんにちは。説那です。 8月も、もう数日で終わりますね。 「葉月」は8月の和風月名です。前回の随筆から、もう1か月たったわけです。学生の方は夏休み期間、社会人の方もお盆休みとかあって、帰省したり、旅行に行ったり、されましたでしょうか? 私も半分学生ですが、今月、課題提出が固まっていたこともあり、今週頭まで、3日に1課題のペースで、作成・提出してました。目標としていた7課題、全て提出しました。結

          【短編小説】天の声

          それほどではないむかし、あるところに、一人のさえない会社員の男がいました。 せっかくの休みの日も、特にやりたいことが思いつかず、遅くまで布団で惰眠をむさぼり、遅い朝食兼昼食を食べ、サブスクの動画を見たり、ゲームをしたりして時間を潰し、取り敢えず買い物に行き、翌日の仕事の事を考えて嫌な気持ちになり、それを忘れるために寝る。 今日も、そんな日を過ごすことになるんだろうと、彼は重い上半身を起こす。 「おい」 彼は、その起き上がった体勢のまま、何もない空中に向かって、声をかけ

          【短編小説】天の声

          【短編小説】これ以上メッセージをお預かりできません。

          仕事から帰って、お風呂場の扉を開けると、明らかにダルそうな表情で、リュウがこちらを振り返った。お風呂場の窓は開いているものの、風はあまり吹いておらず、窓の外は夏の強い日差しが降り注いで、彩度のない白飛びした畑が見えた。 「おかえり、白羽。」 「ただいまー、水、温そうだね。」 リュウが浸かっている水に手を当てると、お湯まではいかないものの、思った以上に温い温度が感じられる。リュウは白羽の手を取ると、自分の頬にそれを当てる。ぬるっとした感触。リュウの肌の方が冷たく感じられる。

          【短編小説】これ以上メッセージをお預かりできません。

          【短編小説】友達でいいなんて、言わなきゃよかった。

          あまり人と関わりあうのは得意ではないから、予防線として張った「友達ならいいです」との自分の言葉に、今の私は苦しめられている。 学生の頃は、友達がいないと、自分の生活は成り立たないと思って、クラス替えの度に、何とかどこかのグループに潜り込もうと、なけなしの勇気を振り絞って、自分と似た雰囲気の子に声をかけていたように思う。あの頃は必死だった。特に、地方の学校に通うことになった時には、知り合いのない場所での一人暮らしは、ホームシックにも拍車をかけ、辛かった。 大人になってしまっ

          【短編小説】友達でいいなんて、言わなきゃよかった。

          【短編小説】痛みの花

          インターホンのモニタには、いつものごとく、表情に乏しい彼女が、所在なさげに立っている姿が映っていた。月一ペースでこの場所に足を運んでいるはずなのに、彼女はいつも初めて来るかのような雰囲気を漂わせている。 「開けたから、入ってきて。」 紗里奈の声に、彼女は軽く頷いて答えた。 学生時代からの友人である優美は、紗里奈の家からそう遠く離れていないところに住んでおり、1ヶ月に1回、紗里奈の家に来て泊まっていく。 そうなった経緯は覚えていないが、その訪問には一つ目的がある。 「元

          【短編小説】痛みの花