田舎は過ごしやすい！

「田舎は自然豊かで過ごしやすいです。」

私の作った文章が改悪されていた。

んな訳ない。

こっちに来て一度もそう感じたことはない。

求人募集の「アットホームな職場です！」と同じくらい信用してはいけない。

どう考えても過ごしにくい。

スーパーは20時に閉まるし、

娯楽施設はない。

自分の倍以上生きている店員達は、老体に鞭を打ち無愛想な顔でレジ打ちをする。

キャッシュレス化は進んでおらず、現金又は訳のわからないお店独自のプリペイドカードでしか支払いができない。

酒の種類も少なく、美味しい料理を出すこともない居酒屋は22時に閉店し、

タクシーは23時前には営業終了する。

無論、電車が走っているはずもなく、

車社会の為、飲み会後は代行がメインの交通手段になるが、軽く2時間は待たされる。

どの業種もライバル店がなく、

クソほど接客の質は悪い。

虫はでかいし、たくさんいる。

綺麗なアパートは普通に家賃が高いが、

ケチると、害虫達とシェアハウスすることになる。

道路はバイパス沿いだけ整備され、

他は歩道もない。

少子化により学校は統合を繰り返し、スクールバスの時間に合わせて帰宅する為、放課後友達と遊ぶことはない。

義務教育期間中は、クラス替えもなく延々と同じ顔合わせ。

授業で農業体験などが出来、食べ物のありがたみが分かるのは素晴らしいと思うが、そもそも低所得者ばかりのこの地に教育について真剣に考えてる親はどれくらい居るのだろうか。

地域の消防団や、祭りの準備に半ば強制的に参加させられ、酒好きのご機嫌をとり休日は潰れる。

久しぶりにゆっくり休めるかと思えば、

深夜に警報が鳴り響き、避難所開設のため緊急召集。

若者は大学入学と同時に地元を離れ、都会に馴染めなかった田舎者だけが帰ってくる。

若者というだけで、周りは有り難がるが、声がでかいだけで他で通用しなかった無能な人間。

そんなのが公務員というぬるい世界で歳をとり、管理職になっているのだから底が知れる。

口を開けば、不満や悪口ばかり、

難しい仕事は、部下に押し付けスマホゲームに勤しむ日々。

果たしてこんな田舎に未来はあるのだろうか。

文章を書き終え、読み返してみたが何とも酷い。
まだこちらに来て一年余りだが、私もだいぶ田舎者らしくなってきたようだ。