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第4章 人生初めての抗がん剤投与。次々と襲ってくる副作用の発症

●入院生活初日
がん宣告を受けた日、そのまま入院生活が始まりました。
入院するとすぐに医師から「カテーテルを入れるからついてきて」と言われて、カテーテル手術が始まりました。小さい処置室みたいなところに仰向けで寝ていると、よく医療ドラマの手術シーンで見るような青いシーツを上半身にかけられ、切開する腕だけそのシーツから出した状態になりました。そのまま消毒液を腕にかけられ、麻酔の注射を打たれて、腕を少し切開して、数分後には腕に管が入っていて、糸で縫われている状態になっていました。気持ちの準備をする間もなく治療が行われていくのが当たり前なんだなと初日から感じることとなりました(笑)。

抗がん剤治療では常に点滴を使用して薬の投与をすることになります。なのでカテーテルを入れたことによって毎日点滴の針を刺さなくても、管から直接薬を投与できるようになりました。それまでは点滴の針を毎回刺していたので内出血から開放されたのが嬉しかったです。

次に、腰の痛みを取り除くために強い痛み止めを投与しました。医師の指示がないと出せない麻薬の一種だそうです。入院するときには腰から足にかけての激痛があり、歩くのもギリギリの状態だったので入院生活を送るためにも痛み止めは欠かせませんでした。痛み止めの副作用としては眠気が一番つらかったです。眠気と聞くと、辛いことないじゃんと思う人も多いと思いますが、これが意外とつらいんです(笑)。眠気というよりはもはや気絶に近い状態でした。意識がもうろうとして、人と会話できない状態になります。頭を働かせることができなくなってしまうので、文字を読んだり、人と話すことは難しいですし、治療の説明を医師から受けていてもほとんど覚えていない状態でした。正直、最初の数日間は記憶があまりないです(笑)。


●抗がん剤投与開始
入院3日目、1回目の抗がん剤投与が始まりました。薬について調べる暇もなく治療日が来たので、そもそも抗がん剤自体どういうものなのかを知りませんでした。飲み薬?点滴治療?どのくらいの時間かかるの?副作用はいつ来るの?など、わからないことだらけでのスタートでした。

抗がん剤治療は点滴で行います。点滴時間は薬や量によって様々ですが、私の場合は1日3時間程度で2~3種類の薬を点滴で投与しました。抗がん剤の中には真っ赤な色をした点滴もあって、これが体に入るのかと思うと気味が悪かったです(笑)。抗がん剤が体内に投与されて、しばらく経ってからも特に変わった症状はなく、副作用も来なかったので、「なんだ、点滴して寝ているだけなら、意外と抗がん剤治療は楽かもしれない」と最初は思いました。ところが初日の睡眠中に突然猛烈な吐き気が襲ってきました。勝手に目が覚めたのですぐにトイレに駆け込みました。この吐き気を日常生活で例えると、日本酒10合を飲んだ時と同じくらい気持ち悪かったです(笑)。

抗がん剤治療は数日間連続して薬を投与するため、次の日も午前中から3時間かけて薬の投与が始まります。昨日のトラウマもあり、吐くのがつらかったので、食事を減らしたり、いろんな吐き気止めを試したりと、少しでも楽に治療を乗り越えるための行動を始めていくことになりました。吐き気止めにも色んな種類の薬があり、症状や個人差によって効く薬が違いました。なのでいろんな薬を飲みながら、気分が悪い時はこの薬、頭痛のときはこの薬などと自分にあう薬を把握して、看護師と相談しながら薬を飲むようにしていました。


●副作用の発症が始まる
抗がん剤投与を終えて3日くらい経った後、新たな副作用が次々とやってきます。抗がん剤が投与されてから体の免疫機能が次第に落ちていきました。吐き気は変わらず常にあり、それに加えて38~39度の熱が頻繁に出たり、味覚がおかしくなりご飯が食べられなくなったり、ご飯だけでなく水すらもまずくて飲めなくなりました。水は無味なはずなのに、サビた鉄のような味に感じたのを覚えています。

そして皆さんもよく知っている副作用の1つ、脱毛が治療開始1か月後くらいから始まりました。少しずつ髪が抜けるのかなと思っていたのですが、突然髪に張りがなくなってきて、ドサッと一気に抜ける感じでした。全身の毛も抜けていきましたが、眉毛やまつげに関しては治療開始してから2~3ヶ月後に抜け始めたので少し遅れて症状が現れました。

そして気分の低下なども出てきます。なぜかやる気が起きなかったり、体に力が入らなかったりしました。それに加えて体調不良もあるので、ずっとだるくて気分が乗らない状態が当たり前になっていきました。


ここから、12クールの治療を約半年間かけて行っていくこととなります。


<時系列と起きた出来事>


2月17日 
入院開始

2月18日 
骨髄検査、左肩に点滴管(カテーテル)入れる、心電図と心エコー
点滴の痛み止めで腰と足の痛み消える(副作用で強い眠気と吐き気あり)
Twitterに投稿。180万PV 2000フォロワー増加

2月19日 
抗がん剤治療 第1クール開始(1日目)
2種類のうちの1つ目の抗がん剤治療を開始(1回目)
薬によって尿が赤くなる。熱が38度でた。

2月20日 抗がん剤(2日目)
2回目終了。少しの吐き気のみ。便秘になる。

2月21日 (3日目)
抗がん剤の投与は最終日。少しの息苦しさとだるさあり。     

2月22日 (4日目)
吐き気強い。もの食べれず。

2月23日 (5日目)
味覚が変わって、水もまずく感じる。
口が乾きやすい(こまかくうがいしないと口内炎になる)

2月24日 (6日目)
治療開始後一番体調がいい。ごはん全部食べられた。

2月25日 (7日目)
普段通り。ご飯も食べれる。

2月26日 27日(8.9日目)
体調良し。口角炎ができる。

2月28日 (10日目)
熱38.4度でる。白血球の減少が原因の為。
抗生剤を点滴で打ち始める。  

3月15日(25日目)
脱毛が始まり、髪の毛や全身の毛が一気に抜け始める

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