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【歳末企画】読了本紹介2023

みなさま、2023年お疲れ様でした!

2023年に読んだ本の中から、これは特によかったというものを紹介いたします。
ぜひ、今後の本選びに役立てていただければと思います。

方針
・あらすじなど本の内容についての紹介はなるべく略。
 公式サイト等を参照下さい。
・シリーズものについては基本1巻をリンク。

ではでは、数も多いのでサクサク行きましょう!


ライトノベル

十五の春と、十六夜の花 -結びたくて結ばれない、ふたつの恋-

ライトノベルの皮を被った巧妙な恋愛伝奇ミステリです。
初っぱなから寝起きを襲うヤンデレヒロイン……序盤の強烈なラブコメのノリに、ありがちなラブコメラノベなのかなという先入観を植え付けられて読み進めたら、マァーーーーーまんまと騙された騙された!

二転三転、最後の最後まで作者の手の平でコロコロと転がされてました。

青春的痛み・悩みを抱えつつのハッピーエンドも良かった。
満場一致で面白かったです。
詳しいことは何を言ってもネタバレになるので読んで下さい。


死にたがりのシャノン ドラゴンに食べられてみた

死ぬことを目的に旅をする美少女魔法使い・シャノンのお話です。

完全な自分の好みでのみ選出してます。
旅物短編連作という題材が好きなんです。わたしも書きたい。
死ねないのにシャノンが底抜けに明るいのも良かった。
明るさとほの暗さの同居、いいぞ~~~~!

旅物ファンタジーが好きな方は是非。


レプリカだって、恋をする。

電撃大賞《大賞》受賞作品。
透明感のある文章で綴られる、ピュアピュアな恋愛が大変良かったです。

主人公・ナオが『レプリカ』という存在なのですが、彼女が大変無垢なんですよね。そこがまた良かった。

どちらかという昨今のライトノベルというよりは、昔で言うジュブナイル小説っぽさを感じました。
セカイ系ではなく、オカルトや日常をモチーフとした作品群の。

個人的に印象に残ったのが、「私は、死ぬ前の私と、本当に同じなの?」という台詞でした。
寝る前の自分と起きた後の自分は同じなのか、という問いがどこかにあった気がしますが、それと同じなのかな、と。
意識の連続性があるから自己と認識していられる、という。

ちなみに、1巻で満足しすぎて2巻以降は買っていないタイプの作品です。
1巻だけでも大満足できます。


賭博師は祈らない

第23回電撃大賞《金賞》受賞作。ちょっと前の作品ですね。
人にオススメされて手に取ったシリーズです。

まず良かったのが世界観のディティール。
18世紀末のロンドンを舞台としているのですが、歴史物として「こんな感じなのだろう」と、その時代を知らない読み手に違和感なく思わせる、けれどクドくならない良い塩梅だなと感じました。

そしてキャラ。
どうでもいいといいつつヒロインを放っておけない主人公の性格と、けなげ可愛いヒロイン。

賭博が話の中心なのですが、ちゃんと盛り上がりを感じさせてくれるので、ゲームの詳細を理解しなくても十分楽しめる書き方もよかった。

文句なしに主も白い。総じて完成度の高い1冊でした。
ぜひ続きも読みたいです。


竜殺しのブリュンヒルド(シリーズ)

【2023読了】
1巻:竜殺しのブリュンヒルド
2巻:竜の姫ブリュンヒルド
3巻:クリムヒルトとブリュンヒルド

世界観が好みということで今回選出。
なんだかんだと既刊3巻全部読んでしまいました。

特に1巻が圧倒的で、竜と人の愛の違いが描かれているのが印象的でした。
とことんまで貫いた復讐譚は見応えがあります。

ただ結末は賛否両論なのかな、と。
完全無欠のハッピーエンドを求めている方にはオススメしません。
自分はありなしだったら、あり。

終章になってからまた読み返したくなる序章も良いなと思いました。
これ、Webじゃできないよなーと……

とりあえず1巻を勧めます。
世界観や話の結末が気に入ったら続刊をどうぞ!!


異世界で生き抜くためのブラッドスキル

異世界転移もののファンタジーです。
が、スキルやら何やらで無双するタイプではなく、逆に泥臭く地道に異世界を生き抜いていくファンタジーです。
地味な個人的お気に入りですね。

よくあるなーろっぱ……かと思いきや、吸血鬼や真祖などオリジナル設定も良かったです。仄暗くて自分好みでした。

作者の火狩先生には失礼にあたったら大変申し訳ないのですが、なんとなく『灰と幻想のグリムガル』と思い出しました。
ああいう等身大の人間が描かれるファンタジーが好みの方は好きな一冊だと思います。

続刊は……うん……


不死探偵・冷堂紅葉 01.君とのキスは密室で

GA大賞の受賞作です。
ライトノベルと侮るなかれ。かなりがっつりとミステリしてます。

が、異能要素やイチャイチャラブコメ要素も挿入されるので、そこまでの堅苦しさはありません。
普段ミステリ読まない or 一般文芸のミステリはとっつきづらいと感じてる人は、お試し感覚で読んでみるのもよいと思います。

ちなみに途中、『読者への挑戦』がありますが(ミステリにおけるそういうお約束の一つがあるらしいです。自分も今作で初めて言葉を知りました)、謎解きに挑戦しなくても全然楽しめます。

というか自分はミステリの謎解き全然出来ない民なので、最初から諦めて答え合わせよりも種明かしを楽しみに読んでいます!(開き直り)


いつか憧れたキャラクターは現在使われておりません。

第17回小学館ライトノベル大賞《優秀賞》受賞作品。
バーチャルシンガーを題材とした瑞々しい青春物語です。

一言。鮮烈でした。

居場所やなりたい自分を目指すこと、けれどなれない悩み。
それらの十代後半あるあるの悩みを『葛藤』と呼ぶことに、作者さんのセンスの良さを非常に感じました。そのセンス羨ましい。
あと倒して終わりの単純な敵対関係で終わらないところや、「好きです」で終わらない恋愛が個人的に好きでした。

読み味はちょっと文芸っぽさあり。
好き嫌いは分かれると思いますが、今年読んだ中でも自分的にはかなり刺さった方です。

単巻完結だと思うので、作者さんの次回作を大変楽しみにお待ちしております。


誰が勇者を殺したか

なんかとんでもなく話題になっているらしい一冊。
勇者が魔王を倒したあとの話を描いた、いわゆるアフターファンタジーと呼ばれるカテゴリだそうです。

話としては、何故勇者は死んだのか……をパーティメンバーへのインタビュー形式で読み解いていく、謎解きという意味である種のミステリです。
殺人事件とか、密室とか、探偵が出てくるとかそういうミステリではありません。

個人的に、面白さのポイントの言語化がすごい難しいなと思った一冊でもあります。

強烈なインパクトがあるとか、そういう類いの面白さではなく、じんわりじわじわ「よかった」と思わせてくれる一冊なんですよね。

本当「よかった」。

この一言に尽きる読後感です。
終始タイトルに注視した内容でもあり、タイトルはこれしかないと思いました。


魔法使いの引っ越し屋

タイトル通り、引っ越し屋を営む凄腕魔法使いの少女・ソフィのお話しです。
またかよと思うかもですが、短編連作ファンタジーです。はい……

雰囲気が良く、分かりやすく「泣けます」。

各章のエピソードが非常に良いのもありますが、1冊でちゃんと連作になっており、前の話で出てきたキャラが次の話でちゃんと絡んでくるのは、読んでいて嬉しいですし楽しいです。

エピローグで新たな依頼人が引っ越し屋を訪れているように、ネタの引き出しはたくさんありそうなので、ぜひ続巻に期待したいです。
好みでした!!


キャラ・ライト文芸

天久鷹央の推理カルテ

少女としか見えない童顔で主人公・天久鷹央が、持ち前の頭脳と知識で次々と医療診断を下していく、短編連作医療ミステリです。
医療ミステリではありますが堅苦しくなく、主人公の奔放さを始め、全体的にキャラが濃くて大分ライトノベル寄りのテイストなので、ノリでさくっと読めます。

個人的には後半の3話・4話が特に面白かったです。

なお、2023秋からは実業之日本社から完全版が出ているらしく、こちらは表紙カバーのイラストが違う他、書き下ろしの掌編が収録されているようです。


コンビニ兄弟

あるコンビニを舞台に様々な人々の繋がりを描いた、ほっこりじんわり心温まる短編連作集です。
各話が少しずつ繋がって展開されるので、前の方で出てきたキャラのその後が後々出てきて嬉しくなります。

初読み作家さんでしたが、一般文芸でたくさん書かれている方で、確かに雰囲気的には一般文芸に近いところがありますが、キャラの味付け自体は大分二次元的というか、符号化されている感じがあって、かなりライトでした。

余談ですが、フェロモンむんむんとされるコンビニ店長の見た目が自分はなかなかイメージできなくて、人生経験の足りなさを感じさせられました。
現在の表紙カバーになる前は、フェロ店長のイラスト版カバーだったらしいです。


虚構推理(シリーズ)

【2023読了】
6巻:岩永琴子の密室

著:城平京先生のアニメ化もされた人気シリーズです。
今年は新作の6巻『岩永琴子の密室』しか読んでないのですが、1巻からはちゃめちゃに面白いので是非。
ちなみ自分は、漫画版虚構推理が出始めた時に続きが気になりすぎて本屋に買いに走りました。当時はまだタイガではなく、講談社文庫からの出版だったんですよね。

今回の6巻は、密室を題材とした短編集なのですが、最後の5話が本当によかった。
これぞ虚構推理という論述とぶん投げ。
拍手。拍手ですよもう。
やっぱ岩永琴子はこうじゃなくちゃな~~~~~

あ、漫画版も継続して買ってます。
絵も綺麗だし、小説版にはないシーンも多く追加されてるので、小説も面白ければ漫画版も面白いという、一度で二度美味しい作品です。そちらも是非。


これは経費で落ちません!(シリーズ)

【2023読了】3巻 / 4巻5巻

去年、人からオススメいただいてドはまりした、とある会社の経理部に勤める主人公・森若沙名子さんの周りで起こる日常の事件を描いたシリーズです。

毎度読む度に思う、「安心安定の森若さん」。

東野圭吾先生のガリレオシリーズみたいに、基本は短編集といった形式を取っており、「1巻だけ読んでも面白い。気に入ったら続きをどうぞ」といった構成をしているので、既刊は11巻ですが、手を出しやすいシリーズだと思います。

自分は定期的にこの味が摂取したくなるので、既に6巻まで買ってます。
経理に詳しくない自分としては、経理周りのあれこれがお仕事モノとして面白い。
キャラの作りも絶妙で、「あ~こういう人いるよね~」みたいなあるあるが煮詰められてます(なのでこんな問題キャラばっかの会社はまず実在しないと思いますが)。

最近(5巻)は安心安定……でもなくなってきた森若さんの今後が気になるところです。


冬の巨人

完全な趣味で選出してます。

謎が一切明かされない、デウス・エクス・マキナ的な終わり方に付いて気になる点は残るのですが、それを差し引いても独創的世界観が圧倒的な作品でした。

その一点のみで埋もれない。

雰囲気としては、やや児童書or童話っぽいファンタジーです。
ですが、人間同士の対立や対比はしっかり描かれています。

新しく紡がれる神話を読んでる気分になりました。


メイデーア転生物語 1 この世界で一番悪い魔女

かくりよの宿飯』シリーズで大ヒットした友麻碧先生が現在刊行中のファンタジー小説です。
女性向けの異世界転生ラブロマンスファンタジーではあるんですが、個人的には世界観の解像度の高さが印象的でした。

魔法使いや貴族令嬢と言った単語は出てくるのですが、魔法の仕組みやファンタジー的なアイテムについてふんだんにオリジナル要素が組み込まれており、唯一無二のすごくオリジナリティ溢れる世界観になってます。

個人的には読んでて、かの有名なハリー・ポッターシリーズを思い出しました。
というぐらい、かなりオリジナリティが強いです。
が、素敵な世界観ではありますが、やはり友麻先生らしくキャラや関係性も魅力的で、特に主人公・マキアを取り巻く三角関係は気になります。

あと、やっぱりマキアが悪い魔女であることに堂々誇りを持って胸を張れているのが良かったです。
意外性も感じましたし、なにより読んでて気持ちが良いです。


名前のない星の物語

長らく積み続けた積読本から。積み本は罪本。

表紙とタイトルから絶対に自分の好みだろうと思っていたのですが、やはり自分好みの儚くも美しい世界の優しいファンタジーでした。
どこか発達したテクノロジーの存在を感じさせつつも、ファンタジーに徹した世界観が良い。
短編連作ですが、優しいだけではなく痛みを伴った話であるのも大変自分好みでした。

あと特徴的なのが、主人公ではなく星が語り部で『ですます口調』の地の文。
実のところ、自分はですます口調の小説が苦手なのですが、全然読みづらさがなく、すらすらと読めてしまいました。

残念なのは、「この著者さんは! 他に! 書いていないのか!」と本を探すものの、本作のPNではAmazonに出て来ず。
他の名前で書いてたりしないですかね……
ご存じの方いましたら、情報お待ちしております。


一般文芸・その他小説

青い鳥 (新装版)

不朽の名作。
昔から『青い鳥』というモチーフが好きだったのですが、元がどんな話か知らなかったので、大型書店で見つけたのを機に購入。
良い読後感のファンタジー童話でした。

ちなみに元々は童話ではなく戯曲らしいです。
それを知らず新潮文庫版を買った自分は、台本形式の読み慣れなさに挫折しましたが、台本を読める方は新潮文庫版でいいのかなと思います。


方舟

本屋大賞2023にもノミネートされた一冊。
読んでる途中は、あまりキャラに思い入れが湧かないなーとか感じてたんですが、最後のどんでん返しがすごくて「ウワアアアアアアアアアア」となりました。

読み終わってもう吐きそうでした。

針の穴を通すような推理が展開されますが、アリバイや状況証拠などを読みながら覚えてなくても、トリックやどんでん返しは楽しめますので、イヤミスが読める方で強烈などんでん返しを味わいたい方は是非。


短編工場

有名作家さんたちによる短編集。
誰かにプレゼントしたくなる一冊でした。

個人的に気に入ったのは以下。
・ここが青山/奥田英郎
・太陽のシール/伊坂幸太郎
・ふたりの名前/石田衣良
・川崎船(ジャッペ)/熊谷達也

名探偵に薔薇を

ちょっとグロ強めのミステリ小説。
著者は『虚構推理』で有名な城平京先生です。

謎の薬『小人地獄』とそれに乗っ取った創作童話『メルヘン小人地獄』のインパクトはさることながら、第二話で展開される論述の二転三転がすごかったです。
虚構推理での主人公・岩永琴子の論述回しを思い出して、やっぱりこの作者さんはこの味だなと思わせられました。

ただ最初に述べたように結構グロ強めなのでそこだけ注意。


名探偵のままでいて

2023年の第21回「このミステリーがすごい!」大賞《大賞》受賞作品です。
表紙の雰囲気のままの、美しい雰囲気の物語でした。

このミス大賞なのでもちろんジャンルはミステリなのですが、日常の謎系統が多く、分類としては軽く読めるライトミステリ寄り。
暗い気持ちにならずに読めるので、暗澹とした殺人事件系のミステリが苦手な人でも読める一冊だと思います。

雰囲気が好き。


レジまでの推理: 本屋さんの名探偵

表紙とタイトルの通り、本屋を舞台にした日常の謎系ミステリです。
最後だけちょっと日常じゃないかな……?

月報でも一度紹介したのですが、本当まんまと論述トリックに騙されました。
引っかかったその違和感、正しいよ。見過ごさないで。

なお単巻。続刊はなさそうです。
本屋さんで使われる用語の注釈なども載っているので、お仕事モノとしても楽しめる一冊です。


倒産続きの彼女

このミス大賞を受賞した『元彼の遺言状』の続編ですね。
繋がりはありますが、この1冊だけでも楽しめます。
ただやはり続刊として、前作の主人公が登場しているので、前作を読んでいた方が面白さがプラスアルファされるかなという感じです。

個人的には前作よりも読みやすさが上がった印象です。
それと前作の主人公・剣持麗子がバリキャリの出来る女弁護士だったのに対し、今作の主人公・玉子は年齢や結婚など女性ならなんとなく分かる部分がある問題を抱えているというか、平凡な女性として描かれているので共感を寄せやすいです。

玉子の過去を含め、最後に綺麗に事件が収束するのは読んでいてスッキリします。

あと連続殺人ならぬ、連続殺『法人』の言葉のインパクトね。
殺法人……笑


君の顔では泣けない

第12回小説野性時代新人賞の受賞作です。
とある作家の先生がYouTubeで紹介していて気になったので……

話としては、割とよくある男女入れ替わりモノ。
「もしかして」「わたしたち」『入れ替わっちゃった!?』
じゃないですが。

ただコメディでもギャグでもありません。
すごく現実的に、リアルに男女の入れ替わりを書いた話です。
なかなかこういう側面から書いた話は珍しいのかな、と。

一瞬、「ん? 不倫ものか?」と思わせる導入も楽しかったですね。
男女というと恋愛関係になりがちですが、そうじゃないのもよかった。

一般文芸単行本ですが、非常に読みやすく、さくさく読める一冊です。


復讐は合法的に

「法律の範囲内だけど、道徳の範囲外よ?」

インパクトのある台詞ですよね。この台詞を言う美人弁護士・エリスがもうとにかく最高。
法律ギリギリの復讐。決して綺麗事を謳わず、自身が正義の側ではなく悪役だと自覚しているその信念がかっこいい。

話は味の違う4つの短編で構成されている連作のため、隙間時間にも1話ずつサクサクと読めます。
法律の話は出てきますが、ガッツリ法律ものという印象はありません。

続編出ないかなーと密かに期待してます!


夜道を歩く時、彼女が隣にいる気がしてならない

カクヨム発ということで気になっていた一冊。

表紙は物語を表すではないですが、美しい青春恋愛が絡んだライトホラー小説です。
どちらかといえばホラー苦手な自分でも読めたので、ホラー度合いはかなり控えめかと思います。
ホラー入門編として勧められるかなぁと。

個人的に恋愛の部分に関して、ただ両想いになって終わり……ではなかったのが奥深かったです。
愛って怖ぇ、とも思う一冊。


獣の奏者

今年読んだファンタジーで圧倒的No.1。
『精霊の守り人』シリーズや、アニメ映画化もされた『鹿の王』の著者である上橋菜穂子先生の独創的な大河ファンタジーです。

まずその筆力の高さがもうさすが上橋先生。
オリジナリティの強いファンタジーなので、その世界観を読者に理解させつつ話を進行させるってかなりの技量が求められるのですが、文章がするすると頭に入ってきます。
そして、在り在りとその世界観のディティールが浮かんでくる描写力。
神視点のように時々飛んで他者の内面が描写されるのですが、それも違和感なく。

世界観で魅了され、主人公・エリンの考え方に面白さを感じ、そうしてるうちに物語はどんどんと進んで行き、1~2巻で本編は完結なのですが、あっという間に読み終えてしまいます。

王獣と心を通わす動物ファンタジーでもあり、後半は政治ドラマやサスペンスも絡んでくる、壮大なファンタジーです。

全5巻らしいですが、絶対に続き読むぞ!!となりました。大変な満足。


総括

以上、個人的2023年読了本ベストオブイヤーでした。

読了数は約80冊。
あまり読むのが早くない自分としては、かつ昨年までと比較したら随分と読んだ方かな~という感じです。

ただ軽率に本を買うせいで積ん読の数がヤバイことになってるので、来年はできればもっと読みたいですね……それ以上に書きたいとも思いますが。

月報では紹介したけれど今回は紹介しなかった本もあるので、気になるかたは是非チェックしていただければと思います~。


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