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巨石

自分が重い。
意識が、とんでもなく腰が重い。動かない、本当に。
もう、巨石なのだった。

意識の中に入る。
その巨石がある。その下になにか大事なものがありそう。
けど、動かない。
側に立った私はその巨石を毎日、数時間おきに眺める。
ちょっとも動かない。見ているだけだから。

天候によって少しづつ壊れないか、
なにかよくわからない侵入者が急に壊したりしないか、
思っても、
雨や風で削れるだろうけど、石が無くなるまで1万年くらいかかるんじゃないだろうか。侵入者はよっぽどのことがない限りこない。そもそも私が防御壁で厳重に囲ってしまっているから。

でも、動かしてみたくなる。壊してみたくなった。
どうするか、ちょっとずつ削っていくしかない。
もしくは、その巨石をどうでもいいものとして認識できるようにすること。
気になって仕方が無いのは、たぶんいまの私の状態が影響している。

毎日毎日削っていけば、何もしないよりはまし。
気にならなければ、そもそも存在しないのと同じ。

そんな、石を削り出した感覚を掴んだ日の記録

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