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和歌・あなたは知らないわたしの情熱

「夏の野の茂みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものぞ」
万葉集巻8・1500 大伴坂上大嬢


(夏の野の茂みに咲く姫百合のように、
あなたに知られない恋心は苦しいものです)


勢いよく夏草が茂る緑の中、
情熱のオレンジ色をした
姫百合の花が咲いている。


思わずハッとするような、
鮮やかな色。


灼熱の太陽にも負けないくらい
この身をじりじりと焼け焦がすように、
わたしの恋心は
姫百合の色に燃えている。


たとえあなたに気付かれなくても、
わたしの想いはひたすら花を咲かせるの。


姫百合はまっすぐに咲いているでしょう。


でも、
あなたに気付かれないのが
やっぱり寂しくて、
少しうつむきながら咲いている…。


わたしの心に咲く姫百合を
あなたは美しいと言ってくださるでしょうか。


苦しみもだえながらも、
ひたむきに咲くこの花を。


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