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古代の人は相手が自分のことを想っているからこそ、夢に出てくると考えていた。 人が恋をする…
「稲つけば皸(かか)る吾(あ)が手を 今夜もか 殿の若子(わくご)が取りて嘆かむ」 …
「思ひ寄り見ては寄りにしものにあれば 一日(ひとひ)の間(ほど)も 忘れて思へや」 …
「人の寝る味眠(うまい)は寝ずて 愛(は)しきやし君が目すらを 欲(ほ)りて嘆くも」 …
「二人して結びし紐を ひとりして我は解き見じ 直(ただ)に逢ふまでは」 万葉集巻12・291…
「あさつゆの消易(けやす)き我が身 老いぬともまたをちかへり君をし待たむ」 万葉集・2789…
「かくかくに物は思はじ 朝露の我が身一つは君がまにまに」 万葉集巻11・2691 よみ人知らず (今さらあれこれと思い悩むことはしません。 あなた恋しさに今にも消えてしまいそうな朝露のようなこの身は、あなた次第なのですから。) あなたとの恋路の先を考えて、 あれこれと悩んでも仕方がないわ あなた恋しさに 今にも消えてしまいそうなわたしだもの… こうなったら あなたにしたがうだけ わたしのすべてはあなた次第 すべてをあなたにゆだねるわ
「言清(こときよ)くいたもな言ひそ 一日(ひとひ)だに君いし無くはたへがたきかも」 万葉…
灼熱の太陽が 激しく照り付ける 暑い夏。 熱い恋に 胸焦がれる季節。 夏は 本能を呼び起こ…
わたしの目の前で ただ優しく微笑むだけで、 決して触れることのできないあなた。 あまりの美…
「宇治川の水泡(みなわ)逆巻(さかま)き 行く水の 事反(かえ)らずそ思ひ始(そ)めてし…
「昼は咲き夜は恋ひ寝む合歓(ねむ)の花 君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見よ」 万葉集巻8・1…
「愛(うつく)しと わが思ふ妹(いも)を 人皆の行くごと見めや手に巻かずして」 万葉集 巻12…
美人の美しさは眉毛で決まる。 美しい曲線を描いた眉毛は 古代から美人の象徴だった。 * 夜空に浮かぶ三日月のアーチはまるで、 美しいあの人の眉だ。 はじめて彼女を見たとき、 一瞬で目が奪われた。 凛とした姿の美しい人。 わたしの手には届かないような人だった。 本当は… そのスッと引かれた 美しい眉の形をなぞるようにして、 あの人の顔に触れたかった。 この手で優しく包み込むように。 夜空に浮かんだ 綺麗な月を見ると、 あの人のことを思い出すよ。 憧れととも